何か鎌倉と馬に関するエピソードを一つくらいツイートできたらなあと思っていたのですが… #図書館 #鎌倉

鎌倉市図書館 @kamakura_tosyok

松の内もあけちゃいましたが、今年は午年。何か鎌倉と馬に関するエピソードを一つくらいツイートできたらなあと思っていたのですが…「いけずきの沙汰」くらいしか思いつかないので、それを一つ。

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頼朝さんが、「いけずき」って名馬を持っていました。で、梶原景季が「ぜひください！お願いしますお願いします！」って言ってたんですけど、「いや～、この馬はやれんなあ。かわりに「するすみ」って名馬をやるよ」ということで、景季は「するすみ」をもらったのでございます。

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ところが頼朝さん何を思ったのか、そのあと佐々木高綱って他の御家人にほいっと「いけずき」をあげちゃったんですね。さて、平家討伐に出陣した御家人の皆さん。それぞれ自慢の「俺の一頭」にまたがって出発したのですが、そこで景季が、「いけずき」に乗ってる高綱を見つけちゃったからさあ大変！

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「なんてこった！他の奴がいけずきもらってる！おれのプライドずたずたじゃん！こうなったら佐々木を殺して俺も死ぬ！」と景季は血走った目で高綱に接近。それを見た高綱も、「あ！やばい！こいつもいけずきを死ぬほど欲しがってたんだった！」

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「やいやい高綱。おまえ、なんでその馬に乗ってるんだ！」つめよられた高綱、とっさにこう言いました。「いや、俺もこの馬が欲しくて欲しくて、でも梶原殿ももらえなかったのに、絶対俺ではもらえないと思ったから、…実は思い余って盗んで来ちまったんだ！！」

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するとそれを聞いた景季は、一瞬キョトンとした後で、「な～んだ！！！だったら俺も最初から盗めば良かった！！」と大笑い。一件落着しましたとさ。…というのが「いけずきの沙汰」というお話。いや～景季がいい奴すぎて泣けてくるっ！｡･ﾟ･(ﾉД`)･ﾟ･｡

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これは『平家物語』の巻第九「生けずきの沙汰」より、意訳でございました。興味のわいた方はぜひ『平家物語』をどうぞ。その際は、高綱と景季の因縁の宇治川先陣対決、「宇治川先陣」も続けて読んでくださいね～。