で、結局どっちなの?渡邊芳之先生…

2つの異なる問題に関して、それぞれで主張していることが真逆のように見える、渡邊芳之先生のツイートをまとめてみました。 両者には約3年ほどの開きがありますが、果たしてその間に何か主張が変化するような「理由」でもあったのでしょうか。
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「自由」と「制限」における理由と根拠の必要性

おもに夫婦別姓問題に関連して

ここでの主張は
『自由の主張に理由は必要ない。理由が必要なのは自由を制限する側である』
というもの

渡邊芳之 @ynabe39

ですから,説明が必要なのは別姓を認めないことの理由だけで,別姓を認めることには「現に自由が侵害されている」以上の理由は必要ないですよ。 RT @tomo1018co: だから別の姓にするメリットは?なんで別々にしたがるのです??

2010-12-20 15:04:59
渡邊芳之 @ynabe39

何度でも言いますが,私は人の持つ自由が「なにかのメリットがあるから認められる」とは思っていません。自由は根源的に認められるもので,人はみな根拠も理由もなく自由です。その自由を制限することにだけ根拠や理由の主張が求められます

2010-12-20 20:55:58
渡邊芳之 @ynabe39

自由に対する規制の議論では、規制を主張する側と反対する側の挙証責任は対称ではありません。責任は常に規制を主張する側にのみあります。だから「別姓に賛成する理由を述べよ」は不必要な問い。

2010-12-21 06:21:38
渡邊芳之 @ynabe39

とにかく「自由を主張すること」には理由も根拠も必要ないのです。理由や根拠が求められるのは「自由を制限すること」についてです。法律の制定手続がものすごく面倒なのも,法律というものが自由を制限するものだからです。 @sanukisoba

2010-12-21 11:21:19
渡邊芳之 @ynabe39

人は基本的に自由であって、自由に理由はいらない。理由が必要なのは自由を制限することについてだけです。@hirotakadaikou

2011-09-29 04:39:01

「現状変更」と「現状維持」における理由と根拠の必要性

対案要求論法(おもに原発問題関係)への批判として

ここでの主張は
『現状維持に理由は必要ない。理由が必要なのは現状変更を主張する側である』
というもの

渡邊芳之 @ynabe39

「反対するなら対案を出せ」論法には注意しないといけない。「みんなで自殺しよう」に反対するのに対案などいらないだろう。

2014-02-07 12:50:01
渡邊芳之 @ynabe39

理由が必要なのは現状の変更についてだけで、現状維持に理由はいらない

2014-02-07 18:04:49
渡邊芳之 @ynabe39

というか(否定のほうが妥当な場合であっても)「否定は対案とみなさない」ことこそが「対案を出せ論法」の根幹なんだけどな。

2014-02-07 22:21:52
渡邊芳之 @ynabe39

「否定ばかりでは前に進まない」みたいな「決まり文句」も世の中を悪くすると思う。だいたいが前に進んだら必ずよくなるわけでもない

2014-02-07 22:32:05
渡邊芳之 @ynabe39

むしろ「前に進んだらもっと悪くなる」というのをこの20年くらい嫌というほど見せつけられたし。

2014-02-07 22:35:34
渡邊芳之 @ynabe39

「変えなきゃダメだ」と思い込んでる人たちにとっては「別の変え方の提案」だけが「対案」であって、「変えなくてよい」というのは「対案とはいえない」ということになる。しかし「現状維持」はほとんど常に現実的でまともな選択肢だ。

2014-02-08 08:50:43

ちなみに、「現状」は「夫婦同姓」です。

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