ビットコインの応用で、電子書籍を譲渡可能にするアルゴリズム
(1)今日は、ビットコインの経済的側面ではなく、技術的側面から可能になる未来像について、連続ツイートします。 ビットコインのP2Pネットワークは、あるデジタルデータ(コインでは残高=お金としている)の所有権を中央の認証機関なしに移転することができるというものです。
2014-02-24 15:42:36(2)これは、計算機科学的にいうとビザンチン将軍問題というもので、だれか管理者がいなくても分散型のコンピュータはお互いに故障や正しいデータを識別できるか、といったような問題です。これに対する実用的なはじめての回答がビットコイン的な仕組みです。
2014-02-24 15:43:49(3) ビットコインでは、誰がいつ誰にいくら送ったかを、中央システムなしに、誰もが疑いなく確認できるかたちで証明することができます。これを応用すると、もっと一般的な所有権の移転みたいなことが可能になります。
2014-02-24 15:44:52(4)たとえば、デジタルコンテンツの所有権。音楽にしても、電子書籍にしても、いままでは、コンテンツデータはコピーはできても、他人に渡したら、自分は使えないということは出来ませんでした。暗号化ロックをしても、その解除キーもコピーできちゃう。
2014-02-24 15:47:08(5) なので、しょうがないから、itunesや、amazon Kindleみたいな中央のシステムが、だれがなんのライセンスをもっているのか(買ったのか)を管理してます。でもこれは第三者に譲渡が不可能というもんだいがあるし、アマゾンが潰れたら電子書籍は読めなくなる
2014-02-24 15:48:06(6) 実際はamazonは、電子書籍をうっているのではなく、閲覧権を貸与しているような形です。じゃあ、本物のデジタルコンテンツの移転を実現するにはどうすればいいのか?ビットコインが解決した技術的アルゴリズムを使えば可能になります。
2014-02-24 15:49:15(7)ビットコイン技術を応用すると、デジタルコンテンツに鍵をかけて、その鍵を、お金の移動のように、売買が可能です。所有権は移転し、譲渡したひとは、もう二度とアクセスできなくなります。コピーではなく、デジタルコンテンツやデータを、現物にすることができます。
2014-02-24 15:50:21(8) デジタルコンテンツを、「現物」にする。これがおもしろいところです。逆のいいかたをすれば、デジタル化できるようなものはすべてデジタル現物をつくれるということです。デジタル化しやすい最右翼はお金です。だからビットコインとして実現した。ほかにも応用はあります。
2014-02-24 15:51:19(9) ソフトウェアのライセンスにも使えます。完全の譲渡可能な、現物的なソフトウェアライセンスが実現可能です。あらゆるデジタルデータのライセンスに応用可能です。
2014-02-24 15:54:45(10) 株券や債権といったものもデジタル化できるので、同じことができます。デリバティブ取引も定義できます。信託もつくれます。ほふりは不要になります。各人が直接株券の所有を証明できます。
2014-02-24 15:55:35(11)すぐに応用できそうなのはドメイン名です。ドメイン名の登記と所有の移転がP2Pでできます。現在のようなドメイン登録機関は不要になります。
2014-02-24 15:56:16(12) これはビットコインのデータベースを間借りして実現する方法と、まったくあたらしいデータベースをつくる方法があります。前者がマスターコイン、後者がイーサリアムというプロジェクトです。後者については、記事を書きました。http://t.co/SaAbCt86mQ
2014-02-24 15:57:56(13) ということで、ビットコインはこれから続く、一連のイノベーションのほんのさわりの部分だと理解しています。 世界中のこの可能性に気づいたひとが、いま興奮しています。私もそのなかの一人です。世の中に革新的なことが起こる瞬間をこの目でみれるのは幸せなことです。楽しいですね
2014-02-24 15:59:13