二次大戦時の銃剣術と日本兵への評価について
二次大戦時の銃剣術について
「日本軍と日本兵」(http://t.co/C5chDUTLfy)を読んでたら、43年に陸軍戸山学校で連合軍捕虜を相手に銃剣術の試合をさせたという話が出てて、ほほうと。負けた人もいて、その分析結果が、米軍側の日本兵の銃剣攻撃に対する評価とある程度合致してるのが面白い。
2014-03-09 18:36:07曰く、”日本側の剣術が「勇猛果敢一斬突にて直ちに敵の死命を制」そうとしたのに対し、捕虜達のそれは「試合中彼我接近するや必ず而も全員床尾板にて相手を打撃」するものだったから”というのが敗因だそうで、「防御が巧妙」で「接近後優越せる体力を利用しじり押しに肉厚圧迫し来る」のが敵の長所と
2014-03-09 18:41:41で、米軍側の43年の情報広報によると「日本兵が銃剣の用法について訓練を積んでいるとは思えない。彼らは剣術を使わず、直突を試みる。彼らは銃床打撃を用いず,しばしばこれに騙される」とあって、要するに突きで一撃必殺を狙う日本側に対し、それを防いで、体力で圧倒する米軍側という感じで砂。
2014-03-09 18:47:49「日本兵の剣術(銃剣術)は突きばかりで、格闘に弱い」という評価があるそうですが、この辺の記述を読む限りでは、そう言われても仕方ない感じで砂。まあ、徴兵された一般兵に手っ取り早く教えるなら、「気合を込めた突きこそ銃剣術の命」として、一突で相手を倒すのを狙うしかないのかもですが。
2014-03-09 18:51:01ちなみに、さっきの戸山学校での捕虜との試合後、検討を重ねた学校側の結論は、「刺突が成功せざる時は、機敏に左または右に体を転じ、或いは速やかに敵と離れ、第二、第三の刺突を反復し、敵が打撃を行う余地なき如くすること絶対に必要なり」で「鍔迫り合いを禁止すべきなり」となったとの由。
2014-03-09 18:54:46あと、元捕虜の米兵が日本軍側の銃剣術の訓練の感想を問われて曰く、「彼らの動きはただひとつ、突きである。我々と同じように沢山の訓練を積むが、彼らは敵をおびえさせるために、大きな叫び声を上げるよう教えられる」「銃剣ではなく、叫び声で相手を殺すよう求められているのではないかとさえ思う」
2014-03-09 18:58:38米、英、加兵ノ白兵戦闘二関スル観察では、刺突すべき時にも床尾打撃してしまう、間合いの観念が無いなんて英米兵の短所も分析してますね。あと日本は訓練短縮で直突の一手だけしか教わらない兵も多かったので、前線部隊の評価はそこら辺の考慮も必要ですね RT @k_hisane:
2014-03-09 18:59:54おお、短所の方の記述はそうなってましたか。ありがとうございます。 @baritsu 米、英、加兵ノ白兵戦闘二関スル観察では、刺突すべき時にも床尾打撃してしまう、間合いの観念が無いなんて英米兵の短所も分析してますね。
2014-03-09 19:11:09さっきの話にしても、学校側は一般兵向けの訓練方法も検討する必要がある以上、限られた時間で彼らでもできる方法を考案せざるをえなかった、というのもありますしね@baritsu あと日本は訓練短縮で直突の一手だけしか教わらない兵も多かったので、前線部隊の評価はそこら辺の考慮も必要ですね
2014-03-09 19:13:25既に昭和14年から初年兵訓練の短縮が許可されるんですが、少ない時間内で重点置くのは射撃なんです。史料見てても銃剣術は精神的には重視されるも、実戦技としての立場は後退していく印象がありますね RT @k_hisane: 限られた時間で彼らでもできる方法を考案せざるをえなかった
2014-03-09 19:21:03日本軍と格闘戦、及び日本兵への評価
しかし、米軍側の評価は「日本兵は射撃がひどく下手で、特に動いている間はそうだ」日本の射撃法は我々より明らかに劣る」と結構ボロクソなのが切ない。まあ、そもそもが素人ですから、仕方ないのですけど。 @baritsu 少ない時間内で重点置くのは射撃なんです
2014-03-09 19:28:45また米軍の情報将校曰く、「奴らは接近戦を恐れており、よく偽装された蛸壺か要塞化された陣地にいない限り、我が部隊が近づくと逃げた」「偽装の専門家でジャングル戦の完全な教育を受けていた」という評もあって、ここまでの話だと、イメージほど日本軍は白兵戦に積極的でも得意でもなかったのかなと
2014-03-09 19:06:57@k_hisane もしかしたら、米軍は日本軍がそこまで白兵戦が得意じゃなかったことを知っていたからこそ、「白兵戦をしかけてくる=決死の覚悟」と思ったとかもありそうですね
2014-03-09 19:08:57というか、基本的に不利だと逃げる筈の相手が向かってきた、というのがポイントかなと。 @ri_syu_ 米軍は日本軍がそこまで白兵戦が得意じゃなかったことを知っていたからこそ、「白兵戦をしかけてくる=決死の覚悟」と思ったとかもありそうですね
2014-03-09 19:18:42@k_hisane こっちのほうが意外ですなぁ。日本軍はどこでのジャングル戦を想定していたんだろう……>偽装の専門家でジャングル戦の完全な教育を受けていた
2014-03-09 19:20:18これについては、訓練というより、そうならざるを得なかったというのがあるのかもで砂。 @erokimota こっちのほうが意外ですなぁ。日本軍はどこでのジャングル戦を想定していたんだろう
2014-03-09 19:23:26@k_hisane それだと環境適応能力と個人の経験が部隊規模では還元されていたという見方もできますな(身につくまでの犠牲を見ないようにしながら
2014-03-09 19:27:52サバイバルです喃…。 @erokimota それだと環境適応能力と個人の経験が部隊規模では還元されていたという見方もできますな(身につくまでの犠牲を見ないようにしながら
2014-03-09 19:31:41序盤で南進してるので東南アジアの密林は一応考えてたみたいですけど、戦記なんかだと現地で訓練とか見ますねw その後の太平洋の南方となるともうおっつかなくなってるようです RT @k_hisane: そうならざるを得なかったと@erokimota 日本軍はどこでのジャングル戦
2014-03-09 19:41:32まあ、訓練と現実が違うってのは、どこでもよくあることですしね。 @baritsu 序盤で南進してるので東南アジアの密林は一応考えてたみたいですけど、戦記なんかだと現地で訓練とか見ますねw その後の太平洋の南方となるともうおっつかなくなってるようです。 @erokimota
2014-03-09 19:52:26なお、別の記事には「全ての日本人は柔道、自衛術を習っていて比類なき格闘戦の能力を持っているとされてきた」という記述もあって、実際に戦う前は、「日本人は格闘戦が強い」という印象があった様子。「外国人は柔道を過大評価しすぎである」とも書いてま砂。
2014-03-09 19:21:40まあ、しかし、この本、ドン詰まりの現場を、精神論でどーにかしようとする類の話がちょこちょこ出てきて、なかなかゲンナリしま砂。現代もブラック企業が精神論を繰り出して、社員を動かそうとするのとあんまり変わりません喃。
2014-03-09 19:36:23