cyborg001さんによる小児甲状腺ガンの転移について

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福島医科大の広報マンよろしく「福島の甲状腺癌は元からあった癌」と言っている西尾正道氏に対して、野呂美加さんが反論している。彼女いわく「（ベラルーシでは）結節の大きさが５ミリ６ミリでもリンパや肺に転移していた」。http://t.co/HeROT1ROts

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ベラルーシでは、悪性結節５ミリ、６ミリでも遠隔転移していたという野呂さんの証言は、以下論文（E. P. Demidchik et al. 2002）にデータが記載されている。http://t.co/abngToWFyr 参考のために該当箇所を抜き出します。

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From 1500 patients with irradiated thyroid glands during the accident, 11 patients (3 children, 2 adolescents and 6 adults) have died

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because of distant metastases that has compounded 0. 7%. Even microcarcinomas of 3-9mm diagnosed in 377 patients (age group from 6-33)

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often resulted in multifocal growth (17%), extrathyroid tissue invasion (8%), regional metastases (47.2%) and lung metastases (3.7%).

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（意訳）チェルノブイリ事故で甲状腺被曝したベラルーシの甲状腺がん患者１５００人のうち、子供３人、青年２人、大人６人が遠隔転移により死亡した（1990－2000年ミンスク甲状腺がんセンター）。

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(続き）377人の患者（６～３３才）に発見された３ミリから９ミリの微小癌であっても、しばしば多病巣増殖（１７％）、甲状腺被膜外浸潤（８％）、局部転移（47.2%）、肺転移（3.7%）していた。E. P. Demidchik et a. 2002, p. 74.

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ベラルーシでは、１センチ未満の「小さな癌」でも肺転移率は3.7%。野呂美加さんの証言はデータで裏付けされる。通常大人の甲状腺癌の肺転移率は1-2%なので、ベラルーシの「微小癌」（3-9mm）の肺転移率3.7%はとても高いことが分かる。

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福島の甲状腺癌に対して「オカルト癌」（潜伏性の微小癌）を持ち出し、多発を否定するおバカさんが後を絶たない。「小児甲状腺癌に大人で言うところの微小癌という言葉を使用するな」、「小児では腫瘍径４ミリが閾値」との山下俊一氏の発言は、こうしたベラルーシの経験がベースにある。

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チェルノブイリで５ミリ結節が二次検査基準とされ、福島でも同一プロトコルが採用されている理由をよく考える必要がある。再度言えば、ベラルーシの小児・青年症例では3－9ミリの「微小癌」でも被膜外浸潤が8%、肺転移が3.7%であった。これは40代、50代の通常ケースの臨床癌に匹敵する。

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ベラルーシ小児・青年患者の「微小癌」の進行の速さは、放射能誘因癌の特徴であるのか？Ret/ PTC3再配列との関係など現在まで議論が続いているが、いずれにせよ小児高分化乳頭癌は成人よりも進行が速いことには合意がある（以下図参照）。 http://t.co/z9iA76pEa8

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以下図は上記図（B. Jarzab et al. 2005）の拙訳。小児高分化癌の進行の速さ(aggressivenes）と臨床、予後の関係が簡単にまとめられている。 http://t.co/YtvxLs1S0E

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最後に、伊藤病院の小児患者と成人患者の転移・浸潤率を比較したデータ。成人の平均腫瘍径は２センチ。遠隔転移は0.86%。くどいようだが、ベラルーシ小児の「微小癌」（3－9ミリ）の肺転移率は3.7%。小児甲状腺癌の進行の速さがよく分かる。 http://t.co/ZHHxAJoEAK

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