「MIAU祭2014」Session 2:インターネットとプライバシー 自分用まとめ

当初タイムシフトの覚書のつもりでしたが、録画が公開されましたので、視聴の手引きになれば良いと思います。 ()内の時間は録画での経過時間です。 -- 2014/3/15 MIAU設立6周年記念イベント「MIAU祭2014」生中継 続きを読む
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リンク ニコニコ生放送 MIAU設立6周年記念イベント「MIAU祭2014」生中継 基調講演(13:00~13:40)MairaSutton:ElectronicFrontierFoundation(EFF)GlobalPoli

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メモ

(2:00~) 津田さん

・それぞれのインターネットとプライバシーの問題をどうとらえているのか
・MIAUはこういうような動きをして欲しい
まずは各自からプレゼン、説明を。

(2:40~) 鈴木正朝先生

http://twitpic.com/dysf2p
・個人情報保護法できて約10年、過剰問題あり立法ニーズあったが手付かずだったが改正の動きがでてきた
・携帯ID問題で識別子をどう扱うか
・Tポイントカードの共通していく意味や問題共同利用の観点
・Suicaの問題(非記名式)で識別非特定型に対する問題提起、匿名化とは何か、技術的に完全匿名化は万能な技術的処置は無い
・ビジネス界は識別非特定型に価値を見出している
・立法上の解はあるのか、ないのか。6月の大綱、年明けの通常国会への提出、どこまで落とし込めるか
・平場でオープンに具体の事件を議論する方が正しい
・越境データ問題を解決することが経済成長することの前提条件と政府は考えているが、港湾整備するようなものなので黒船が入りやすくなる

(8:40~) 石井夏生利先生

http://twitpic.com/dysf3s

・プライバシー侵害について個人情報漏洩や第三者提供ばかりに議論を集約させるのは時代遅れ
・プロファイリングにより評価を受けないなど、プライバシー侵害の色んな側面を見ていかなければならないのではないか
http://twitpic.com/dysf5x

・どこまで第三者提供以外の側面を含めて個人情報取扱いの問題を考えていく予定か見えていない
http://twitpic.com/dysf68

・判例法理の発展の表「みだりに開示、公開」が中心。
http://twitpic.com/dysf6e

・地裁判決のレベルでは「行動推定になりうる」など情報が大量に集まることによる侵害について少し配慮が見られる。
http://twitpic.com/dysf6n
http://twitpic.com/dysf79

・共通番号制度に関する懸念でも集積・集約に関する側面が少し検討されている。
http://twitpic.com/dysf7j

・MIAUに期待されること
http://twitpic.com/dysfbc

(17:00~) 高木浩光先生

http://twitpic.com/dysfbo

・データプライバシーの問題に取り組み始めて12年
・海外の事例では情報セキュリティとプライバシーが流れてくる。EFFもプライバシーを一つのテーマに掲げている。
・1999年 Intel Pentiumプロセッサ3問題、その後住基ネット騒動があった。
・国内ではDPI広告について2010年※1くらい、なかなか議論が盛り上がらなかったが、幸い朝日新聞が大きく報じたことで日本では止まった。
・携帯電話の契約者のIDがWebサイトに飛んでいく、携帯ID問題は日本だけだった。
・やりにくかったのは具体的問題が確認できていない、インフラとしては簡単にプライバシー侵害できる状態だが悪用しなかった

・日本で問題視された話題「Googleストリートビュー問題」
・これなんでしたっけ。「こんな便利なツールを潰す気か!」という勢力との争い。
・これだけしかRT無いんですよね→そしてRT
http://twitpic.com/dysfc0

・プライバシーの保護と技術や言論の自由のバランス

(26:30~) 津田さん

Tポイントカードは基礎問題として分かりやすい。CCCがキープレイヤーとなっているが。

(27:00~) 鈴木正朝先生

・ビッグデータより分野横断した時にイノベーションが起きる可能性がある。
・Tポイントカードは分野横断によってプライバシーインパクトが発生する。
・様々なデータが横連携するとライフスタイルが色濃く見えてくる。
・Web選挙の時代、A層/B層という牧歌的な2類型のうちは良いが、思想信条とリンクするデータは選挙と連動すると大変なことが起きる。
・民主主義の根幹に関わる部分では、できるがやってはならない「禁じ手」を考えなければならないのでは?

(30:30~) 津田さん

・雑誌は商材というよりマーケティングデータ(ライフスタイルなどその人を形作る)、それを伸ばしているツタヤ/CCC

(31:35~) 鈴木正朝先生

・法で落とし込むには「利用期間」、時間軸の考えを入れる
・過去に遡ってデータ削除を容認する
・これらを認めないと安心して乗っていけない
・同意の虚構性、同意万能性を捨て去る必要性→高齢者社会、情報の非対称性は日増しに拡大の一途

(34:00~) 津田さん

・インフラはプライバシー侵害できる状態に放置されており、ある日誰かが一気に暴走し始める構図。歯止めは無いのか?

(34:45~) 高木浩光先生

・識別されるが誰だか分からない「識別非特定情報」が法律の保護対象外であることが問題
・無記名Suicaは氏名が無いので個人情報保護法の対象になりえない
・法律で規制されなくても、常識的にやってはいけないと思っていたのでは。企業の中のエンジニアの倫理として。
・クッキーを使ったトラッキングコードを埋め込む政府機関が現れている。箍が外れてきている。担当者の世代か?ビッグデータのビッグウェーブに乗る経営判断か?

・個人情報の定義を変えると相当大変なことになる、変えられないだろう。
・識別非特定情報流出すれば、2ちゃんねらーが解析すれば特定できるデータである。

(40:20~) 津田さん

・実質的個人識別性を持つデータのどこまで網をかけ、網をかけすぎると困るという人達が何を守ろうとしているか

(40:40~) 高木浩光先生

・既に対策されているはずなので「何が困るか分からない」と問い掛けている。
・事業者に来ていただいて「ここが困る」と言って欲しいが呼びかけても全然いらっしゃらない。

(41:10~) 津田さん

・石井さんはこの一年いかがですか?

(41:20~) 石井夏生利先生

・これまで「特定」についてあまり議論されてこなかった。「特定個人」だけで法解釈が終わってしまう。
・個人情報として認めるためのエッセンスは何かということをグリップして文言を考えていかないと、また同じようなカバー範囲かということがあちこちで議論になってしまうのでは。

(43:20~) 津田さん

・ライフログ系のガジェットがいろいろでている。プライバシーとライフログの今後生じる問題は?

(43:50~) 鈴木正朝先生

・Googleグラスが良い例。構想段階から袋叩き
・リテラシーあげて防御できるものは本人が自覚認識できる範囲だから自己防衛できる。
・Googleグラスやカメラによる顔認証はいつどこで撮られているか分からないので防衛できない。この辺りは法規制入らざるを得ないでしょう?

(47:00~) 津田さん

・プライバシーの基礎的知識、リテラシーって何? 自分で学ぶには? どこから始めれば良いか?

(47:50~) 高木浩光先生

・「プライバシー保護が大事だ」と言ったことはあまりない
・Twitterは言論の場、何を食べた、何をしたと書くのは間違い。SNSではない。公開の場でやってしまっている。
・「Twitterの情報を集めて文責することはけしからん」という声には全く賛同しない。
・Twitterはそういう場だから使われて書いてはいけない。最初から書く方の責任。
・まずはパブリックとプライベートの切り分けを行うところから。
・2ちゃんねらーは今あるデータでけしからん奴をとっちめるために言論活動をしている。強力なデータが現れると罪の無い人も晒されることは普段そういうことをしている2ちゃんねらーには良く分かる。

・網羅的に整理された状態になっていくことが問題
・散在情報と処理情報
・処理情報(データベースとして大量に入れて検索可能)を保護対象にすれば良い。元々そうなっていたのでは。
http://twitpic.com/dysg98

(54:20~) 津田さん

・最後に、今後プライバシーの問題のポイント

(54:40~) 高木浩光先生

・さっきのような問題がごっちゃになっていて規制したら大変になるという声が出てしまうが、何が違うのか論理的に切り分けて落としどころを探ることをしないといけないのに、一方では「プライバシーフリーク」などレッテル貼って右左分裂することばかりやってる日本が残念。
・「安心した個人データの利活用のための秩序の維持としての立法」と考えるのが良いのではないか。

(56:30~) 石井夏生利先生

・法を改正する時に、外に向かってどう見せていくかということが結構重要かなと。それが越境データ流通問題にかかわってくる。
・越境執行協力に参加していくために、対外的に日本の保護レベルが低いと見られないためにどう見せていくかということを情報発信していく。

(57:45~) 鈴木正朝先生

・国内を見ると個人情報保護法には3つ(行政機関法、独立行政法人、個人情報保護法)ある。
・その他に条例が1742市区町村、47都道府県、それぞれ条例で決めている。
・有事の際にカルテを早く回せと通達類を出そうとしても、厚労省には権限がない。
・国内の2000個の縦割れ状態の個人情報保護法をそのままに改正は何をするか?
・どうやって他国との法制度の調和、執行協力体制を作るか?直していく必要性がある。
・現場に入っていくMIAUからも個別具体的な問題状況を情報発信ができる。
・個人情報の定義を直すと2000個の法条例に改正を迫る。玉突き改正が山のように発生する。
・現場の抵抗、サボタージュ、驚愕がかなりすごいだろう。でも解決しなくては前に進んでいかない。
・法技術的にうまい解があるんじゃないかと高木さんが色々考えている。それを法律家が集まってさらにやっていこうかな、というのが今の状況。

※1 DPI広告について (2010/09/13ニコ生)

リンク ニコニコ生放送 『インターネットとプライバシー』 徹底討論-DPI行動ターゲティング広告ってなに?- 司会・津田大介でお届けする今月の『MIAUPresentsネットの羅針盤』のテーマは、インタ