【実況】ネオサイタマ・イン・フレイム(4):ダークダスク・ダーカードーン #1 (発掘)
- shallecobe88
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「アーレーエエエ!」媚びた悲鳴があがり、二人のゲイシャの帯がクルクルとほどかれる!ゲイシャはその勢いでコマのように回転しながら、次第にキモノをはだけ、裸体に近づいていく。ラオモト=サンは尊大に言い放った。「ヨイデワ・ナイカ!」
2010-11-24 01:10:33(第一巻「ネオサイタマ炎上」 最終エピソード「ネオサイタマ・イン・フレイム」 #4「ダークダスク・ダーカードーン」 #1
2011-05-25 22:35:31オツヤめいた雰囲気で、重金属酸性雨がしとしとと降り続く。コケシ工場での夜勤を終えたそのモヒカン労働者は、猥雑なネオンサインの灯りの下でサイバーブルゾンと破れたジーンズのポケットを順に探り、硬貨をかき集めた。「ゲホッ、ゲホーッ!」体調は芳しくない。マグロが必要だ、と彼は強く思った。
2011-05-25 22:49:53多層ハイウェイの下の暗がりに並ぶ、ごみごみとしたファストフード店の列。ウシミツ・アワーも近いというのに、無軌道な学生、パンクス、マイコ、ユーレイ・ゴス、浮浪者、今にもカロウシしそうなサラリマンなどで通りはごった返している。モヒカン労働者は、二店並んだドンブリ・ショップを発見した。
2011-05-25 22:54:33片方はイタマエ崩れの老人が営む老舗ドンブリ・ショップだ。「おいしい」と書かれた薄汚い布製ノボリが立つ。もう片方はドンブリ・ポン社のチェーン店第512号。「実際安い!」「実際安い!」「実際安い!」と書かれたPVCノボリが雄雄しくはためく。しかし、実際の一杯の値段は両者とも同じだ。
2011-05-25 23:01:26モヒカン労働者は、タケノコめいたサイバーゴーグルで両店を見比べ、どちらに入るかしばし思案する。「実際安いなら…」最終的に彼は、ドンブリ・ポン社のチェーン店を選んだ。自動フスマが開き、ブラックメタルバンド「カナガワ」の最新チューン「ツキジ・チェーンソー・マサカー」が耳に飛び込む。
2011-05-25 23:11:13モヒカンはカウンターに座り、硬貨を置いてオーダーを通す。「マグロで」「ハイヨロコンデー!」黄色いジュー・ウェアを着たメキシコ人のイタマエが威勢よく返事をし、カウンターの陰でなにやらモージョーを行った。その数秒後には、七色に光り輝くマグロ・ドンブリがカウンター上に置かれていた。
2011-05-25 23:21:21合成マグロ粉末が熱された時に放つあの独特の異臭を消すために、モヒカン労働者は慣れた手つきでカウンター上のショーユ・サーバーを3プッシュ、ワサビ・サーバーを5プッシュする。本当はスシが食いたい。マグロやタマゴやイカを思う存分食って栄養をつけたい。だが、彼の工場の給料は下がる一方だ。
2011-05-25 23:25:54「ラオモト=サンだ」隣に座る白塗りのアンタイブディストらが、店の奥の大型モニタを指差す「ヘルゲート=サンが投票するっていうんだから、俺たちも投票しなきゃな」。モヒカンもモニタを見た。「…ファストフード企業への税金を安くすることで、価格を下げさせ…」と黄金メンポの男が演説していた。
2011-05-25 23:34:23「ラオモト=サン、ありがとうございました」番組の進行とともに競泳水着めいたボディースーツのボタンをあちこち外し、ほとんど半裸の状態になったオイランリポーターが、ラオモト候補にドゲザしていた。モニタの下にはリアルタイム予想得票率のバーが光り、すでにラオモト候補が90%を超えている。
2011-05-25 23:38:12#NJSLYR ミッドナイト・オイランニュースにダルママーク(成人指定番組のマークらしい)がつかないのかが気になってしょうがない ノヽ(・w・ )ノヾ
2011-05-25 23:39:52「今夜のニュースもお別れの時間が近づいて参りました。最後の対談ゲストは、もし人権があったらラオモト候補に投票したいというネコネコカワイイのお2人です」リポーターがコールすると、オイランドロイド・アイドルデュオが姿を現した。凄まじい歓声がスタジオに巻き起こる!「カワイイヤッター!」
2011-05-25 23:44:43