日本の鯨文化について

日本の鯨文化について、少し思うところを書いたので、まとめました。また関連して、頂戴したコメントも紹介しました。    ■関連まとめ:「続 日本の鯨文化について」 http://togetter.com/li/651354
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MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

鯨文化は日本料理の精神にも通じ、日本文化の一部だと私は思う。換言すると東アジア仏教文化圏に根付く、あらゆる生命の平等性、一寸の虫にも五分の魂という意味の「平等な生命観」の一環として理解される。お互いに生命を戴く中で万物は生きているという、今後の環境論的世界観の象徴になりうる文化。

2014-04-02 09:12:25
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

承前)このような仏教的生命観・世界観は、他方でキリスト教的世界観では理解されないことを、我々は理解しないといけないと思う。そのような基本的生命観の違いを互いに理解しようと、英語で的確に主張しない限り、絶対にキリスト教文化圏の人々には理解できない、ということも明らかではないのか。

2014-04-02 09:16:34
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

承前)キリスト教は人間を神により神の似姿に創造されたと考え、一神を最上位に措定し、哺乳類はより高位に置くという直線的・一次元的な世界観が前提。このため現状の人間中心主義を脱することは価値観として難しい。これに対して仏教的世界観では生命は循環的であり、あらゆる生命は平等と考える。

2014-04-02 09:29:06
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

承前)この循環論的世界観が、キリスト教的文化圏の人々に理解できないかというと実はそうではないことを我々は理解すべきだと思う。物質や生命の平等性はここ百年で明白になった。原子・原子核・素粒子・元素合成の普遍性、DNAや物質循環の普遍性等、堂々と英語で、主張していくべきではないのか。

2014-04-02 09:37:47
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

承前)しかしこのような循環論的世界観を突き詰めていくと、実は矛盾に突き当たる。物質はなぜ存在するのか、という根源的な問いである。それはどんな世界観でも物理学でも解決できない問題で、だから最初に創造者を置くか、あるいは循環論で矛盾を先送りするかしか、解決できていないのが現状の人間。

2014-04-02 09:44:26
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

承前)だから、どちらの世界観が優位にあるとかないとか、どうでもよいことだし、互いの世界観や生命観、例えば鯨文化の存在も、相互の文化として認めることができるのが、今後の世界的(コスモポリタン的。グローバル的ではない。)社会の在り方なのではないか。…と、それを英語で書いてみよう。

2014-04-02 09:48:40
くぼのりこ @nori_kubo

逆に言うと、ウサギが皮を剥がれてぶら下げられていたり、鳩が吊るされている市場にはその国の文化が象徴されているわけで、それぞれの国にそれぞれの文化があり、理解できないことはお互いに認め合うというところからしか始まらないと考えます。(続 @y_mizuno

2014-04-02 12:35:22
くぼのりこ @nori_kubo

そういうことから言えば、今回のオーストラリアの訴えと国際裁判の結果は、平和や友好にとって最も大切なものから外れた土壌に立っているのではないかと感じています。「食」は、文化の流れや歴史を反映する側面もあるので、固執してはいけないですが大切にしたいものです。@y_mizuno

2014-04-02 12:40:33
くぼのりこ @nori_kubo

南氷洋での捕鯨に関しては、中止した方がbetterであるという意見は最もだと感じる部分もある。参考→http://t.co/lVR5sgWdwC 確かに商業的な捕鯨としては成り立たない背景もあって、これは「肉」の代替品としての利用価値がなくなったからという見解は正しいと思う。

2014-04-02 13:33:44
くぼのりこ @nori_kubo

戦後、米国が日本の捕鯨を後押ししたのは、食糧難を解決する手段としてのみでなく、小麦の利用を促す洋食化に役立つと判断したこともあるんじゃないかなぁと想像している(資料は見てないけど)。パンを主食にする学校給食に取り入れられていることから言っても、当たらずしも遠からずじゃないのかな?

2014-04-02 13:38:03
くぼのりこ @nori_kubo

鯨肉って、ベーコンに加工したりしてるし、食肉産業の規模が小さかった戦後しばらくの間は食肉→洋食化には欠かせない食材だったと思う。おいしい「肉」が潤沢に市場に流れるようになった今、その役目は終ったんだよね。で、ノスタルジーの世界の食べ物になった。そういう一面もあるのは確か。

2014-04-02 13:42:25
くぼのりこ @nori_kubo

ただ、それだけじゃなくて、伝統的な食材だったり、伝統的な利用をされている物品だったりする。「鯨」っていうのは、そういう側面もある。そこのところは大切だし、文化として捉える必要がある。「知能が高い動物だから食べるのはおかしい」とか、他文化の論理を持ち込むのはちょっと違うなと思う。

2014-04-02 13:46:33
くぼのりこ @nori_kubo

@misakinana2 私も以前はそう思ってましたが、海外に出てみて日本固有の食文化ってあるんだなぁと理解できました。それぞれの国でやっぱり違うんですよね。で、文化は成熟したり変化していくものだから、固有だけど固定ではない。どこまで守るか?という意識は必要なのかなと思います。

2014-04-02 15:02:11
まぁちゃん @MasayukiTaguchi

@nori_kubo @y_mizuno 宗教を背景とした世界観では、自身の信ずる宗教以外は、「異なる教え」ではなく、「誤った教え」とか「神を冒涜する教え」として捉えられるので、相互理解は、宗教を超えたレベルでしか成し得ません。

2014-04-02 15:46:19
くぼのりこ @nori_kubo

@MasayukiTaguchi 初めまして。宗教がベースになると解決しない問題がある、というのは、私も同感です。宗教戦争が激しいなどという事実からもわかります。日本にいるとあまり意識されませんが…。宗教を超えた世界観に繋げていく必要があるかもしれません。@y_mizuno

2014-04-02 16:30:44
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

国際的で公式の「捕鯨問題における日本の立場」(在シドニー日本国総領事館)http://t.co/QBuTbN1qyy ←やはり文化的側面が理解されにくいのではないかと思えるのだが、どうだろう。

2014-04-04 20:37:46

 事後のコメント(1)

Hira@ビール好きの怪しいオヤヂ(PPMMPM) @hhhira

ありがちな「食文化」論とは一味違うアプローチですかぬ。.@y_mizuno さんの「日本の鯨文化について」をお気に入りにしました。 http://t.co/L6jTLtsjUC

2014-04-04 20:51:25
Hira@ビール好きの怪しいオヤヂ(PPMMPM) @hhhira

自分は資源乱獲にならない前提で食習慣としてあるものをあーだこーだ批難されたくはないという立場。現行の調査捕鯨に問題があるのならそれなりに修正していかなくてはいけないかなと。(詳細はよく存じませんが)

2014-04-04 20:52:59
MIZUNO Yoshiyuki 水野義之 @y_mizuno

改めて考えてみたら、ありがちな「食文化」論とは、少し違っていたようです。説得というか、海外でも理解可能なのではないかと(私は)思っている、というところが、違っていそうです。 @hhhira ありがちな「食文化」論とは一味違うアプローチですかぬ。

2014-04-04 20:56:14
Hira@ビール好きの怪しいオヤヂ(PPMMPM) @hhhira

@y_mizuno リプ恐縮です。自分はそこまで考察が及ばず、一方でいきなり「食文化だー!」という論にも違和感があるもので新鮮でしたm(__)m。

2014-04-04 20:57:43

 事後のコメント(2)

鈴木 悠平 @yuu_yuu_to

途中、鯨肉が売れなくて調査捕鯨は赤字である、というような記述があるが、そら今みたいに高ければ売れないよね。 昔商業捕鯨をやっていた頃は給食にでるほど安価だったのだから、やり方次第で安くはできるだろうと思うのだけどなあ

2014-04-04 21:02:16