袴田事件の30年前の朝日新聞連載を再掲

1966年発生の事件を取材・報道するのは難しい。そこで第1次再審請求中だった30年前に関係者に取材した連載「冤罪の系譜」を再掲しました。
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古田大輔 / Daisuke Furuta @masurakusuo

1)#袴田事件 に関する朝日新聞静岡県版の30年前の連載「冤罪の系譜」をデジタル版で再掲しました http://t.co/mjTqciv6Nn 戦後、静岡県で相次いだ冤罪事件を詳報した連載の第4部で、当時、第一次再審請求中だった袴田事件を11回にわたり取り上げています

2014-04-15 14:23:46
古田大輔 / Daisuke Furuta @masurakusuo

2)一家4人が殺害された事件から48年。当時の関係者への取材は難しくなっています。どうすれば事件を詳しく伝えられるか。静岡総局の記者に相談し、この連載を教えてもらいました。朝日の記事DBにも入っていないので、知る人は少ないでしょう

2014-04-15 14:23:58
古田大輔 / Daisuke Furuta @masurakusuo

3)連載は、事件当夜を再現した「未明の惨事」から始まります。袴田さん逮捕の決め手となった「血染めのパジャマ」「5点の衣類」「合わないサヤ」「開かない木戸」。矛盾だらけの公判を関係者に取材して11本の記事にまとめています

2014-04-15 14:24:15
古田大輔 / Daisuke Furuta @masurakusuo

4)30年前でもこれだけ疑問が指摘され、それでも再審はなされなかった。袴田さんの怒りと絶望を思うと、暗澹たる気持ちになります。連載では、施設に預けられた息子を獄中から思う袴田さんの手紙も引用されています。その一部を引きます

2014-04-15 14:28:35
古田大輔 / Daisuke Furuta @masurakusuo

5)「晃(仮名)も他人の中で暮らしておれば、何かと我慢をしなければならないだろうから、お姉さん、ヒマを見つけて晃と会って、人間の生き方のような事を聞かしてやって欲しいと思います。私は今、晃に何もしてやれないが、どんな辛い事があっても晃に泣いてほしくないのです」

2014-04-15 14:28:46
古田大輔 / Daisuke Furuta @masurakusuo

6)発生が48年前といえ「袴田事件」は過去の話ではありません。再審開始の決定がなされ、釈放されたとはいえ、まだ無罪になったわけでも、裁判所が「証拠を捏造した疑い」とまで指摘した捜査当局の問題などは、明らかになったわけでもないからです

2014-04-15 14:28:55
古田大輔 / Daisuke Furuta @masurakusuo

7)なぜ、袴田さんが家族や社会から引き離され、半生を死刑囚として獄中で過ごさねばならなかったのか。連載の最終回は報道の問題点も指摘しています。「冤罪をつくるのは裁判所や捜査当局だが、マスコミもそれに手を貸している」

2014-04-15 14:29:06
古田大輔 / Daisuke Furuta @masurakusuo

8)ぼくは今、事件や事故を取材する現場からは離れていますが、「冤罪の系譜」や日テレの清水潔記者の近著「殺人犯はそこにいる」などを読むにつけ、自分が実際に取材をする立場だったら、どう取材し、どう書くか。それも問われているように感じます

2014-04-15 14:29:17
古田大輔 / Daisuke Furuta @masurakusuo

9)特集ページには「袴田事件」の経緯や、再審決定の決め手となった新証拠などに関するインフォグラフや再審の記事や連載も掲載しています。ぜひお読みください http://t.co/mjTqciv6Nn

2014-04-15 14:29:31
古田大輔 / Daisuke Furuta @masurakusuo

10)連載では被害者家族、調べにあたった捜査員や検事、証人らの名前もすべて実名で掲載されていました。再掲にあたり個人名に関しては匿名化しています。紙面画像も掲載していますも、こちらも一部をマスクしています(完)

2014-04-15 14:30:07
古田大輔 / Daisuke Furuta @masurakusuo

同感 RT @coccodesho "掲載された30年前の連載「冤罪の系譜」は、総局に眠っていたスクラップが元に。袴田事件は第4部で、1~3部は他の静岡県警の冤罪を扱ったもの。全体を読み、報道の幅が狭まってしまっていることも痛感" http://t.co/QcgmVoEhjq

2014-04-15 19:57:00
古田大輔 / Daisuke Furuta @masurakusuo

袴田事件連載「冤罪の系譜」1 未明の惨事:1966年6月30日未明、静岡市のみそ会社専務の一家4人が殺害された。消えた現金8万2325円と小切手2枚。シャッターのカギは開いていたのか http://t.co/YEXzP8DVnV

2014-04-15 20:45:29
古田大輔 / Daisuke Furuta @masurakusuo

袴田事件連載「冤罪の系譜」2 容疑者H浮かぶ:部屋から見つかった「血染めのパジャマ」が決定打となり、袴田さんは逮捕される。しかし、実はそのパジャマに肉眼でわかるような血痕はなかった http://t.co/RkW603u2lH

2014-04-15 20:45:42
古田大輔 / Daisuke Furuta @masurakusuo

袴田事件連載「冤罪の系譜」3 ボクサー袴田:袴田さんは日本ランキング6位までのぼったプロボクサー。体調を崩してジムをやめ、みそ工場に住み込みで働いていた http://t.co/wbWkzoWzoo

2014-04-15 20:45:53
古田大輔 / Daisuke Furuta @masurakusuo

袴田事件連載「冤罪の系譜」4 排除された自白:夏の盛り、狭い密閉された取調室で連日12時間を超える取り調べ。否認を続けていた袴田さんは19日目に「自供」する。しかし、裁判では45通の調書中44通まで任意性を否定された http://t.co/XnhBcABSzq

2014-04-15 20:46:21
古田大輔 / Daisuke Furuta @masurakusuo

袴田事件連載「冤罪の系譜」5 奪った金は知人のM子に預けた。この「自供」にも疑問点があった。一方で落とし物で見つかった謎の財布の捜査は打ち切られた http://t.co/PCJeJ3u9qU

2014-04-15 20:46:31
古田大輔 / Daisuke Furuta @masurakusuo

袴田事件連載「冤罪の系譜」6 科学鑑定揺らぐ:パジャマに付着した血痕と油が被害者や現場のものと一致するとの県警の鑑定は他の機関の検証で疑問視されるが、裁判所の有罪判決はゆるがない http://t.co/Sfb0geHXBa

2014-04-15 20:46:39
古田大輔 / Daisuke Furuta @masurakusuo

袴田事件連載「冤罪の系譜」7 犯行着衣現る:地裁で審理のさなかに突然、みそ工場の樽の中から血染めの衣類が発見される。捜査当局はこの「5点の衣服」を「真の犯行着衣」とした。しかし、袴田さんとはサイズがあわないものだった http://t.co/WEjAAVaoda

2014-04-15 20:46:53
古田大輔 / Daisuke Furuta @masurakusuo

袴田事件連載「冤罪の系譜」8 合わないサヤ:凶器とされた小刀は、現場から発見されたサヤに収まらなかった。ここでもサイズが合わない。袴田さんが買っていった、という証言もあいまいなものだった http://t.co/1qytZtAd4P

2014-04-15 20:47:03
古田大輔 / Daisuke Furuta @masurakusuo

袴田事件連載「冤罪の系譜」9 開かない裏木戸。進入路・脱出路をめぐって袴田さんの「自供」は二転三転した。裏木戸は閉じられていたのか http://t.co/8HkFVodhbd

2014-04-15 20:47:13
古田大輔 / Daisuke Furuta @masurakusuo

袴田事件連載「冤罪の系譜」10 獄中での生活:袴田さんは無実を訴え、施設に預けられた息子を思う手紙を姉に送る。ボクシング界を中心に支援活動も続けられた http://t.co/bWg5ZN6gNF

2014-04-15 20:47:24
古田大輔 / Daisuke Furuta @masurakusuo

袴田事件連載「冤罪の系譜」11 事件と報道:最終回は報道の問題。「血染め」と報道されたパジャマには実は肉眼でわかる血痕はなかった。過熱取材が誤報を生んだ。「冤罪をつくるのは裁判所や捜査当局だが、マスコミもそれに手を貸している」 http://t.co/TFmznEjej8

2014-04-15 20:47:32