さまざまな放射線量率(μSv/h)の換算比

ブログにまとめた文章のほうがよみやすいと思います。 http://kipuka.blog70.fc2.com/blog-entry-652.html
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早川由紀夫 @HayakawaYukio

ツイッターで半年前に判明していたことが新聞全国紙に書かれるまで半年かかった事例だ。「追加被ばくマップ http://t.co/Yb4yIQwogO

2014-04-18 07:17:29
早川由紀夫 @HayakawaYukio

政府当局が統一を欠いた失敗はもちろんある。いまとなっては、環境省が0.23マイクロシーベルト文書を正式に撤回する必要がある。そうしない限り、この混乱は収拾できない。

2014-04-18 07:19:28
早川由紀夫 @HayakawaYukio

さまざまな放射線量率(μSv/h)の換算比は、だいたいこれくらいだ。(再掲) 1.00 航空機計測でつくった地図 0.50 モニタリングポストやリアルタイム線量計 0.35 人体が実際に被ばくする量(実効線量) 0.21 室内遮へいを考慮した1日平均

2014-04-18 07:21:30
早川由紀夫 @HayakawaYukio

地表からの高さと線量計表示の目安。 1.00 地上100cm 1.16 地上50cm 2.08 地上1cm

2014-04-18 07:26:46

わかりやすい解説を試みます。

早川由紀夫 @HayakawaYukio

航空機計測でつくった地図は、その地域の平均的な汚染を示しています。3年前、森林に降り注いだセシウムの粒は、林床に落ちたあとほとんど動いていません。その地域の汚染が、放射性物質の半減期に支配されてゆっくりと減少する様子を3年後のいまよくとらえています。おおむね半減してます。

2014-04-18 10:46:55
早川由紀夫 @HayakawaYukio

一方、都市空間では風雨によってセシウムが大きく移動しました。人家の屋根やアスファルト道路でそれが顕著です。裸の土が露出した地表のセシウムはほとんど失われました。さらに人為による除染もなされました。航空機地図による都市の汚染は何を示しているか意味がはっきりしません。

2014-04-18 10:49:03
早川由紀夫 @HayakawaYukio

私がつくった放射能汚染地図は、2011年3月に地表に落ちたセシウム粒がそのままの状態で保存されている場所の放射線量を示しています。2011年9月の値で表現しました。森林は航空機地図とよく合います。都市は、航空機地図より高い汚染を示します。

2014-04-18 10:51:46
早川由紀夫 @HayakawaYukio

私の地図も、文科省の航空機地図も、地上1メートルでの値で表現してあります。(航空機計測は高さ300メートルで行って、高さ1メートルに換算しています)

2014-04-18 10:53:42
早川由紀夫 @HayakawaYukio

さて、地上に設置されたモニタリングポストやリアルタイム線量計の数値は、航空機地図あるいは私の地図のおおむね0.5倍を示します。それは、設置場所が3年前の状態を留めていないところに選定されることが多いことと、設置作業そのものが状況を改変してしまう(除染にあたる)ためです。

2014-04-18 10:58:21
早川由紀夫 @HayakawaYukio

線量計が示す数値をまるごと人体が被ばくするわけではありません。人体はほとんど水でできていますから放射線が遮られる効果があります(遮へい)。実際に被ばくする量(実効線量)はおおむね0.7倍になります。0.5倍の0.7倍だから0.35倍になりました。

2014-04-18 11:00:30
早川由紀夫 @HayakawaYukio

ひとは夜になると家の中に入ります。家の中は、外に比べて放射線量が低いから被ばく量が減じます。家の中にはいると0.4倍になるとして、1日のうち16時間を家の中に留まるとすると、日平均は0.6になります。(0.4*16+1.0*8)/24

2014-04-18 11:03:23
早川由紀夫 @HayakawaYukio

といういわけで、0.5倍の0.7倍の0.6倍ですから、0.21倍になります。じっさいに被ばくする量は、航空機地図や私の地図に示された数値の1/5程度であることがわかります。これはよいニュースです。だれかの悪意を推し量るよりも、むしろ歓迎してほしいニュースです。

2014-04-18 11:05:11
早川由紀夫 @HayakawaYukio

あと知っておくべきことは、よく言われる年1ミリシーベルトがもともとあった被ばくを超える追加分を言ってるということです。事故前からもともと年0.4ミリの自然被ばくがありましたから、総被ばく量で言うと年1.4ミリが基準になります。

2014-04-18 11:09:06
早川由紀夫 @HayakawaYukio

国が汚染状況重点調査地域を決めたときの毎時0.23マイクロは、2011年12月にこうして決められました。年1ミリを24時間365日で割ると0.114マイクロ。これを遮へい効果0.6で割って0.19マイクロ。自然放射線量0.04マイクロを足して0.23マイクロ。

2014-04-18 11:14:14
早川由紀夫 @HayakawaYukio

実効線量0.7倍を忘れていました。正しくはこうでした。0.19μを0.7で割って0.27マイクロ。0.04マイクロを足して0.31マイクロ。年1ミリ追加は、毎時0.23マイクロではなく毎時0.31マイクロだったのです。(環境省は、すみやかに訂正すべきです)

2014-04-18 11:16:21
早川由紀夫 @HayakawaYukio

シーベルトは放射線の強さをあらわす単位なのだが、どうやって測ったかを言わないと5倍くらい平気で意味が違ってしまうやっかいな単位だ。シーベルトで数値を言うときは、どうやって測った数値であるかをかならず添えるようにしたい。

2014-04-18 11:18:37