岸田繁氏(くるり)ハイレゾ配信への挑戦を表明
レコードストアデイだったので、今日もいつもと変わらずレコードストアに行った。くるりのロックンロール・ハネムーンは嬉しいことに売切れていたので、大好きなヨーロピアンプログレと、アシッドフォークのレコードを数枚、新しいレコード針を買った。 http://t.co/1YnwviDyzs
2014-04-20 00:52:03①僕らはビクターからお金を貰って自分たちの音楽を録音して売ってもらってるわけだけど、ビクターって素晴らしい技術と、それを培ってきた歴史がある。
2014-04-20 01:08:12⑤つい先日、青山のビクタースタジオにお邪魔して、ハイレゾ再生の為に尽力していただいている技術者の方に技術的なお話を伺い、分かり易く言う所の配信用mp3音源、CD用マスター音源、ハイレゾ配信用音源を比較検討する為に、自分たちの曲をそれぞれ聴かせていただいた。
2014-04-20 01:19:04⑥自分の主観だけれども、圧縮されたmp3音源と、自分たちが普通に親しんでいるCD音源との決定的な違いは、再生機器によって差異の大小なのかなと思った。勿論、CD用マスターの方がいい音はしているんだけれども。
2014-04-20 01:22:14⑦ハイレゾ音源を聴いて、前者2つとの決定的な違いを、音楽として感じてしまった。それは、ミュージシャンである我々が、録音時に聴いている感覚に驚くほど近い。若しくは、曲を作った時の感覚に近いということ。
2014-04-20 01:25:35⑧これが何を意味するかと言うと、音楽はCDなりレコードなりスマホなり記録媒体によって、枝葉が付いたり、本音が伝わりにくくなったり、そういうことが容易に起こりうるということ。それの良し悪しは、色々で、必然であり当然。
2014-04-20 01:28:04⑨かつて大瀧詠一さんや、指揮者のカラヤンが、1980年代にCDをいち早く音楽リスニングの主流にすべく見せた姿勢が、少し前までのレコードビジネスと、出来るだけ多くのリスナーが手軽に音楽を聴くことができるきっかけをレコード会社と一丸となりやってきたことなんだと思っている。
2014-04-20 01:37:21①⓪mp3による音楽配信が、現時点での主流になりつつある今、音楽作ってる身からすると、やはり若干のストレスがある状況での、音楽的妥協と、付和雷同的なビジネスとの境目で、プロミュージシャンとして姿勢と資質が問われる日々を続けている。
2014-04-20 01:41:48①①だから、数年前、違法ダウンロード対策としてのCCCD問題には、くるりとビクター現場スタッフはそれを断固拒否した。余りにも本質が捻じ曲がっていたためだ。音が自分たちの思った音とかけ離れていたから、お金が取れないと思った。
2014-04-20 01:44:37①②音楽ビジネスに携わる多くの人間が、売れないだとか音楽シーンは終わっただとか、愚痴ばかり言うようになったのもその辺りかと記憶している。でも、実際音楽は世界中で毎日産声をあげ、多くの人達がそれを楽しんでいる。
2014-04-20 01:47:09①③僕らが関わっているビクターのスタッフ達はいい人ばかりで、本当に彼等と15年間やってこれているのは、いいスタッフに恵まれる縁あってのことだと心から思っている。
2014-04-20 01:51:22①④ビクターは元々大手家電メーカーで、レコード、つまりソフトは再生機器、つまりハードを売るための部品だと思っている。俺は今でもそう思っている。何故なら、確かな技術を持っているからだ。
2014-04-20 01:53:04①⑤現時点で、iTunesをはじめとするmp3文化が、それに取って代わろうとして実際にそうなっている現状での、レコードメーカーと圧縮配信との関係性は、最大公約数と言うよりも、レコードメーカーが競争に負けてしまったものでしかない。ビクターで作った音源をiTunesで配信する現状。
2014-04-20 01:56:39①⑥自分自身、iTunesでバリバリ買い物するし、いい音で聴きたいものはCDやレコードで買う。でもそれは、自分が職業ミュージシャンであるからと言うよりは、リスナーとして音楽に投資をしているに過ぎない。
2014-04-20 01:58:13①⑦話は戻るが、今日はレコードストアデイ。自分の好きなレコードと、新しい針を買った。独自のカラーと流通を持ってる、真面目に音楽が大好きな大阪のレコード屋さんのところで自分たちのアナログを発売することも、ビクターは許してくれた。
2014-04-20 02:01:03①⑨そんな日に、ビクターは③の、ハイレゾ配信を始めた。技術者は、それを広めたい。俺も、広めたい。何故なら、音が素晴らしいからだ。そして、レコードメーカーが、配信用に初めて本気で仕事をしたからだ。
2014-04-20 02:03:57②⓪残念ながら、俺もメンバーも、恐らく我々が普段関わるスタッフも、これを読んでいるリスナーも、それを再生できる機器を持っていない。そして、現場への明確なプロモーション指示さえ、未だにない。
2014-04-20 02:06:38②①俺らが何故ビクターと契約して音楽活動してるかというと、信頼できるスタッフが、信頼できる音響メーカーの人たちだから、自分たちとレコードメーカーのタッグで作り上げる音楽が、リスナーの方々にしっかり伝わると思っているからこそである。
2014-04-20 02:12:04