【FF6二次創作】奇妙な共闘

pixivに投稿しているもののライブツイートをまとめました。時系列は前回のSSの前となります。
0
みなみ @minarudhia

では、開始です。FF6二次創作-【奇妙な共闘】

2014-08-09 22:23:00
みなみ @minarudhia

機械と魔法の力で世界にその勢力を伸ばすガストラ帝国領の最北にある町ツェン。 異形と化したままの魔導の少女ティナを救うため、帝国の魔導研究所へ向かう4人連れがここに訪れたのは、港町から歩いて6日経過した夕方だった。

2014-08-09 22:24:50
みなみ @minarudhia

頭に巻いたバンダナが特徴的なトレジャーハンターのロック。 剣と戦闘用の軽装を帯びた金髪碧眼の美女、元帝国将軍セリス。

2014-08-09 22:27:29
みなみ @minarudhia

青を基調とした鎧とマントに長い金糸のような髪を二つの青いリボンで留めたフィガロ国の王エドガー。 こちらもセリス同様剣を帯びているが、趣と形状の異なる剣――刀を帯びた壮年の剣士カイエン。

2014-08-09 22:27:50
みなみ @minarudhia

以上の面子がこの、帝国の首都からも離れた場所まで訪れたのは、研究所へ潜行する事前の情報収集のためだった。

2014-08-09 22:29:17
みなみ @minarudhia

ツェンの町も、港町アルブルグと同様帝国兵の巡邏が著しい。 町の壮観は素朴な趣きこそあるが、巨大なアームと砲口を備えた兵器・魔導アーマーや赤銅色の鎧が目を引く帝国兵が街中を闊歩しているために殺伐とした空気が漂っていた。

2014-08-09 22:31:13
みなみ @minarudhia

「セリスはエドガーと一緒に外で待機した方がいいな。兵士に顔が割れたら厄介だ」 町に入る手前でロックが提案した。 1キロ先に、町へと入る階段の両脇を魔導アーマーが固めているのが見える。

2014-08-09 22:34:08
みなみ @minarudhia

今や裏切り者として反帝国組織リターナーに与する手合いとなったセリスの事、帝国中で彼女の顔を知らぬ者がいるはずもない。 そして、4人のうちカイエンのみは、セリスに対して未だ敵意と疑念を抱いたままだ。どう考えても彼と一緒に残していい事は考えられない。

2014-08-09 22:36:14
みなみ @minarudhia

「その方が良い。この町のレディに声をかけられないのは残念だが、セリスのような麗しいレディと時間をかけて話すのも悪くないな」 「言っとくけど手出すなよ、そこのスケベ国王」 「私は別に異論はないわ。二人とも気を付けて」

2014-08-09 22:39:40
みなみ @minarudhia

まんざらでもなく微笑むエドガーをじろりと睨むロック。 そこへカイエンが声をかける。 「ともかくロック殿。拙者と共に入るでござる」 「ああ」

2014-08-09 22:40:03
みなみ @minarudhia

町中を歩きながら、ロックとカイエンは情報と必要な道具を集めた。 帝国の首都と重要な場所は厳重な警護を配されており、潜入するのに一筋縄ではいかないことがわかった。

2014-08-09 22:42:07
みなみ @minarudhia

そして、町の片隅で溜まっている帝国兵達の脇を通り過ぎようとした。暇を持て余しているらしく、タバコが数人の間で小さく山になっている。

2014-08-09 22:42:21
みなみ @minarudhia

「ところでさ、お前聞いたか?」 「何だ?」 「この近くの森に変なものが住んでいるって噂だよ」 「そんな話があるのか?」 「ああ、ここに着任してから長いからな、町じゃよく知られた話らしい」

2014-08-09 22:44:28
みなみ @minarudhia

タバコの煙をふかしながら一人の帝国兵が話を続けた。

2014-08-09 22:46:51
みなみ @minarudhia

「そういえば先輩がこの間森に入ってる時、何かに見られてるようだったってぼやいてたな」 「でもあそこはチョコボ屋があっただろ。そこの主人じゃないのか?」 「いや、明らかに人間の気配じゃないらしい。しかも、一人じゃなく何人もそんな目に遭ってるそうなんだ」

2014-08-09 22:47:08
みなみ @minarudhia

ロックとカイエンは互いに顔を見合わせた。距離を置いて聞き耳を立ててみる。

2014-08-09 22:48:59
みなみ @minarudhia

「今夜あそこへゲームしに行くらしいぜ」 「ゲーム?」 「こんな所ですることもあまりないからな。ハンティングゲームって訳さ」 「やめといた方がいいと思うんだよな…。その変な生き物でも狩る気か?」 「この辺りじゃ見慣れない生き物らしいぜ…なんでもそいつ、全身が光り輝いてるんだとさ」

2014-08-09 22:49:15
みなみ @minarudhia

。○(今ライブツイ中のSSは渋にも投稿してあるものを公開してあります。そして後にトッギャッターァーにもまとめておくので渋に未登録の人もごあんしんください)

2014-08-09 22:52:35
みなみ @minarudhia

そこへ一人の兵士が通りかかるや大喝してきた。 「そこのお前達!一体ここで何をしている?すぐに持ち場に戻れ!!」 兵士達も肩をすくめ、タバコを揉み消してぞろぞろと散らばっていった。 その間二人は沈黙を守っていて佇んでいた。

2014-08-09 22:52:44
みなみ @minarudhia

「……ロック殿、今の話はどう思うでござるか?」 カイエンが声を潜めて聞いてくる。ロックもあごに手を添え頭の中を巡らせながら口を開いた。 「森って事はこの近くの森か。チョコボ屋があるのがわかっただけ助かったよ。問題は、その変な生き物、か」

2014-08-09 22:55:03
みなみ @minarudhia

エドガーとセリスにはその森の近くで待機してもらっている。 「一度二人の元へ戻ろう。ベクタの情報も手に入ったし、二人に必要なものを手渡すついででチョコボ屋へ寄るか」 「了解でござる」

2014-08-09 22:57:06
みなみ @minarudhia

「どうだった、二人とも?重要なことがあれば聞かせてくれ」 戻って来た二人を出迎えるエドガー。 ロックがかいつまんでツェンで見聞きした情報を話した。 「チョコボ屋はありがたいわ。これならベクタへすぐに行けるわね」 「そうなんだが、同時に気になることがある」

2014-08-09 22:59:31
みなみ @minarudhia

頷くセリスに、ロックは少し間を置いて話した。

2014-08-09 23:02:44
みなみ @minarudhia

「チョコボ屋があるそこの森に、変なものがいるらしいんだ。帝国兵でそう話してる奴がいてね」 「光り輝く生き物と申していたでござるな…そ奴に後を付け回された帝国兵が何人もいるとも言っておった」 「光り輝く生き物…?」 セリスとエドガーが瞠目した。

2014-08-09 23:03:10
みなみ @minarudhia

「俺もカイエンもたまたま寄った所で小耳に挟んだだけだから、詳しいことはわからない。ここへ戻ってくる少し前に町の人にも聞いてみたんだが、何か隠している様子で答えようとしないし」 「それなら、チョコボ屋に聞いてみた方がいいかもしれない。ただ話したがらなかったら、それまでだ」

2014-08-09 23:05:57
1 ・・ 8 次へ