鈴木銀一郎著「RPGカードゲームの作り方」を読み込む

1990年に初版が発行された「RPGカードゲームの作り方」から、ポイントをまとめていきます。
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支部長 @koi_shibucho

1990年発行、鈴木銀一郎さんの「RPGカードゲームの作り方」。ちゃんとゲームが一個ついているのが素晴らしいんだよね。締めの文章がふるってる。「新しいアイデアは、異質なものの結合によって生まれるというのは、やっぱし真実だったのだ」。 pic.twitter.com/cQI2lFyEfp

2014-08-21 00:46:29
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支部長 @koi_shibucho

「ゲームが成功するかどうかは、ゲームの内容だけで決まるのではない。グラフィックや、タイトルによっても、大きく作用されるのである。きみがプロを目指すなら、タイトルについても真剣に考えてほしい。よいタイトルの条件として、次の4つがあげられる。」

2014-08-21 00:50:47
支部長 @koi_shibucho

「①分かりやすいこと。 ②発音しやすいこと ③インパクトがあること ④新しいこと」 「よいゲームの条件は、どれかを満たしていればよかったのだが、タイトルの場合はすべてを満たしていなければならない」 「モンスターメーカーは、デザインを始める前から、もうこれっきゃない、と決めていた」

2014-08-21 00:56:33
支部長 @koi_shibucho

ゲームシステムいろいろ 「A.戦いのシステム ①数の大きいほうが勝つ(負ける) ②攻撃力が防御力を上回ると相手を倒せる ③じゃんけんのような3すくみで勝ち負けが決まる B.距離を進むシステム ①距離カードを出す ②カードをつなげて進む C.あるものを奪い合うシステム 

2014-08-21 21:27:52
支部長 @koi_shibucho

D.セリのシステム E.相手の正体を推理するシステム F.ミッションを果たすシステム G.アイテムを集めるシステム H.交渉をするシステム I.記憶力を決め手とするシステム J.領土を広げるシステム L.レベルを上げるシステム M.仲間を集めるシステム

2014-08-21 21:28:01
支部長 @koi_shibucho

K.謎を解くシステム 「まず、『謎』を出す親を決める。親はトランプの配列の方法を決め、それを紙に記録しておく。そして、裏返しで並べたカードを1枚ずつ表にしていく。他の人は、表にされたトランプの配列を見て、できるだけ早く次に表示されるカードが何であるかを当てるのである」

2014-08-21 21:28:10
支部長 @koi_shibucho

「例えば、 1枚目…スペードのA 2枚目…スペードの2 3枚目…スペードの3 となれば、次のカードは「スペードの4」というように当てるのである。 ところで、この例だと正解は「スペードのA」しかないのだろうか。答えは「ノー」である」

2014-08-21 21:28:19
支部長 @koi_shibucho

「RPGカードゲームの作り方」には、よいゲームの条件という項目もある。 「A.システムは簡単なほどよい B.選択肢は多いほどよい C.最後まで逆転のチャンスがあるほうがよい D.必勝法が発見されないほうがよい」

2014-08-21 09:56:45
支部長 @koi_shibucho

続き。 「E.プレイにかかる時間は短いほうがよい F.どのカードも重要であるほうがよい G.カードの枚数は少ないほどよい」

2014-08-21 09:56:58
支部長 @koi_shibucho

アイデアは教科書的発想からは生まれない 「大ヒット商品は、新しいアイデアから生まれる場合が多い。そして、新しいアイデアは、必ず異質のものの結合から生まれている。だから、異質なものの結合の仕方を訓練すれば、新しいアイデアを生む可能性が高くなるのである」

2014-08-24 22:48:40
支部長 @koi_shibucho

「例えば、カードゲームで新しいアイデアを出したいと思ったら、現在のカードゲームの条件を書き出し、それに現在の常識にないことを次々とあげて結合してみるのである」 カードゲームの条件 枚数 価格帯 付属品 テーマ イラスト 紙質 キャラクター パッケージ カードの大きさ

2014-08-24 22:48:54
支部長 @koi_shibucho

「このときのコツは、できるだけ多くの「もの」や「こと」を考えて結合させるのである。そのとき、「いい結合」か「悪い結合」かは考えてはいけない。各項目で最低20の組み合わせを作れば、やっと合格ということだろうか。項目は12あるから、最低でも240の新しい結合ができたということになる」

2014-08-24 22:49:06
支部長 @koi_shibucho

「企画に向いている人の条件(実はゲームデザイナーの条件とよく似ている)」 ①好奇心が強い ②注意深くものを見ている ③従って色々なことを知っている ④企画のビジュアルイメージがわいてくる ⑤発想が固定されていない ⑥積極的である

2014-08-30 09:07:52
支部長 @koi_shibucho

「⑦すぐに行動に移す ⑧全体が見渡せる(1点だけを見てカーッとなるタイプはダメ) ⑨遊びが好きである ⑩根が明るい ⑪誰の立場に立っても発想できる」

2014-08-30 09:08:20
支部長 @koi_shibucho

「冷静さについては性格だから仕方ないところもあり、ゲームデザイン中は全体を見渡すように」 「ゲームのデザインも企画の一種と考えれば、上手なプレイヤーの条件とも重なる部分が非常に多い」 「ビジュアルイメージ」「自由な発想」「相手の立場に立って考える」は訓練次第でレベルアップできる」

2014-08-30 09:08:34
支部長 @koi_shibucho

「RPGカードゲームの作り方」によると、アイデアがいちばんわくのは夜明けの布団のなかで、企画を頭にいれて一杯やりつつ映画をみて寝る。すると、右か左の脳が勝手に結論を出してくれる…とのことなのですが、38度近い熱があると、締切にうなされるだけでロクなアイデアがわきませんでしたw

2014-08-28 14:45:03
支部長 @koi_shibucho

テストプレイで意見を聞くポイント。 「①手順でめんどうくさいところはない ②スリルが途切れてしまうところはないか ③あまり使えない、と思ったカードはないか ④強すぎる、と思ったカードはないか ⑤ゲーム時間が長すぎるということはないか pic.twitter.com/r6oTVbQFL1

2014-08-21 09:46:31
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支部長 @koi_shibucho

続き。 「⑥やることが決まってしまう、ということはないか ⑦勝負が途中で決まってしまうということはないか ⑧ダイスを振るのが無意味だと感じたことはないか ⑨どうやっても運まかせ、ということはないか」

2014-08-21 09:47:46
支部長 @koi_shibucho

日本で初めてゲームデザイナーを名乗った鈴木銀一郎氏のウィキペディアに「RPGカードゲームの作り方」がない! 80歳の今もゲームを遊ぶわ作るわ、まさにリビングレジェンド。「作り方」の中で語られているとおり、「ゲームをやっているか、ゲームのことを考えているのが幸せ」なんだろうなぁ。

2014-08-21 21:59:54
支部長 @koi_shibucho

「RPGカードゲームの作り方」は24年前の発売当時に購入したものです。当時はモンスターメーカー関連やカードゲーム全般に魂を奪われていましたし、ゲームを作りたくて情報処理の学校に入ったくらいでしたからねえ。今、そっちは1ミリも役立っていませんが、本は大いに役立ってますw

2014-08-24 23:33:12
支部長 @koi_shibucho

「RPGカードゲームの作り方」を熟読して思うのは、これがあれば間違いなくカードゲームが作れますよということ。ゲーム作りに必要なことから、発想の訓練方法までもれなく書いてある。出版したのはマイクロデザイン出版局、すなわち今のマイクロマガジン社なので、再販希望っすよ山本編集長! 

2014-08-24 23:02:25
支部長 @koi_shibucho

「ゲームを作りはじめたら、途中で気に入らなくなっても、最後まで完成させること。そのうえで、気に入らなかったら、自分でボツにすること。わたしだって、自分でボツにした作品がいくつかるかわからない。しかし、自分でボツにできる勇気と見識が、きみをプロにするのだ。」

2014-08-21 22:09:21

いまリメイク中の「パニハイ!」にも「RPGカードゲームの作り方」の考えかたが生きてます。銀爺に感謝! 

まとめ 史上最高のバトル系カードゲーム「パニックハイスクール」について 20年遊んできて、これを上回るものがないと信じて疑わない、最高傑作のカードゲームについて語り倒します。 ※ゲームマーケット大阪で頒布します。 30337 pv 365 4 users 8