胸のサイズに悩む神通

タイトルのまま
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CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

「はぁ……」 浴場の壁に神通のため息が反響する。 もはやどうしようもないことなのはわかりきっているが、一人で湯に浸かっていると余計にそのことを考えてしまう。 「入るぞ」 カラカラと小気味よい音を立てて入ってきたのは天龍だった。 「お、神通じゃねーか」 「こんばんは、天龍さん」

2014-08-22 19:39:02
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

「浮かない顔だな」 かけ湯もそこそこに湯船に飛び込んだ天龍は神通の横に座る。 「ちょっと、悩み事が」 「提督のことだろ」 天龍の指摘は半分あたりで、半分外れだった。 「えっ、いや、提督だけじゃなくて、私の問題です」 「ラバウル最強のお前にも悩みがあるんだな」 「ええ、まぁ」

2014-08-22 19:39:55
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

「秘書艦も楽じゃねえよな。オレなんて胸が重くて肩がこるくらいしか心配事ねーからなぁ」 天龍はぐるぐると肩を動かしてコリをほぐす。 その度にたわわな胸の膨らみがたぷんたぷんと揺れ、水面を波打たせる。 「天龍さん、ひとつ質問させてください」 「なんだ、急に改まって」

2014-08-22 19:41:35
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

「その……って、……ですか?」 消え入りそうな声で神通が天龍に質問するが、水音にかき消されて聞き取れない。 「聞こえねーよ、もっかい言ってくれ」 「胸って、どうやったらそんなに大きくなるんですか!?」 神通は脱衣場まで聞こえる声でもう一度言った。 「は、ハァ!?」

2014-08-22 19:42:40
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

「真面目に聞いてるんです!」 真っ赤になりながら神通は天龍に迫る。 「どうしたらって、こんなの、気づいたらでかくなってたんだよ! 大体お前胸はある方だろ」 天竜の言う通り、姉妹で比べれば神通の胸は一番大きい。 「だって、提督は、その、大きい方が好きなみたいで……」

2014-08-22 19:44:02
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

ここまで考えたのであとは頼みましたよTLの絵師勢

2014-08-22 19:44:33
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

「まぁ、確かにオレもここに来たばかりの時は触られたりもしたけどよ……そうかアイツそういう趣味だったか」 「やはり天龍さん位はないとダメでしょうか」 神通は悲しそうな目で天龍と自分の胸を見比べる。 軽巡洋艦と重巡洋艦ほどの格差が、そこにはあった。 「や、やらねーからな!?」

2014-08-22 19:55:46
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

「晒で押さえつけてるのがいけないんでしょうか」 戦闘中、胸が揺れてバランスを崩さないよう神通はいつも晒で胸を押さえつけていた。 「良くないんじゃないのか、知らねーけど」 「うう……」 提督にはもっと見てもらいたい。しかし艦娘である以上、戦場には出なければならない。

2014-08-22 20:02:55
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

「あ」 「なんですか」 何かを思いついた天龍はがばっと湯船から立ち上がる。 「ようは戦闘中揺れなきゃいいんだよな」 「はい」 天龍の言葉に頷く神通 「なら地上勤務の時は外せばいいんじゃないか?」 「あっ」 神通ははっとした。天龍の言うとおり、戦闘時以外は胸は邪魔にならない。

2014-08-22 20:07:13
CK/旧七式敢行 @CK_Ariaze

【後日】 「神通」 「なんでしょうか」 一日の業務を終えて一旦自室に戻ろうとする神通を提督が呼び止めた。 「最近そのなんだ……胸が大きくなってきたか?」 「気のせいですよ提督」 「すまん。変なことを聞いた」 「提督への気持ちでいっぱいだからかもしれませんけど」

2014-08-22 20:10:13