トイレから始めるより良い世界-MDGs達成期限まで500日で何ができるのか

2014年8月24日、日本科学未来館で開催された「トイレから始めるより良い世界-MDGs達成期限まで500日で何ができるのか」に関するツイートをまとめました。
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「トイレから始めるより良い世界-MDGs達成期限まで500日で何ができるのか」

日本人にとってごく当たり前の存在であるトイレ。人間は1日何度か排泄し、私たちはそのたびにトイレに行きます。トイレでは、レバーひとつですべてが流れ、私たちはその先を気にする必要はありません。もちろん日本も、その昔から今のようなトイレがあったわけではありません。
世界を見てみると、実に世界の人口の3分の1以上にあたる25億人が、改善された(排泄物が衛生的に隔離される)トイレを持っておらず、そのうち10億人は屋外排泄をしており、さまざまな問題が起こっています。日本にいるとあまり意識しないかもしれませんが、トイレは健康から教育、人権から農業まで、人間の生活に広く影響を及ぼしており、その改善は生活の改善につながります。
貧困のない世界を目指す国連の国際目標で2015年が達成期限となっている「ミレニアム開発目標(MDGs)」にもトイレに関する目標が含まれています。しかし、8月19日で期限まで残り500日となるにもかかわらず、その進捗はかんばしいとは言えず、目標達成の見込みは厳しい状況です。
今回は、私たちが普段何気なく使っているトイレの基本を知り、トイレから見えてくる現実を5人のゲスト講師から学びます。そして、より良い世界を目指すためのトイレについていろいろな視点から話し、考えてみましょう。
ミレニアム開発目標についてはこちら

【プログラム】

◎ゲストのお話

「日本のトイレ:現在・過去・未来」
◆加藤 篤さん(特定非営利活動法人日本トイレ研究所
毎日お世話になっているトイレ。当たり前すぎてその存在を気にすることもあまりないかもしれません。でも、外出時や震災の時など、“無い、使えない”となるととたんに気になるもの。また、その昔はどうしていたのか、未来のトイレはどうなるのかも気になりますね。生きていくうえで不可欠なトイレについてその基本を学びましょう。

「マラウィの村でエコサントイレをつくる」
◆森 裕介さん (公益社団法人日本国際民間協力会
マラウィの村でエコサントイレ(排泄物を管理して肥料として使えるようにするもの)をつくり、その活用を促進するというプロジェクトについてお話しします。トイレのないコミュニティでの問題、そこにトイレをつくって何が変わり、人々は今どのように暮らしているのか。トイレがもたらしたより良い今日、地域の変化について、現場から学んでみましょう。

「女性にとってのトイレ」
◆田中 雅子さん (上智大学
日本の公衆トイレはキレイになったとは言え、災害など緊急時に女性のほうがトイレに困るのは、今も昔も変わりません。また世界では、今もトイレがない環境は珍しくなく、女性は男性より早く起き、人目につかないところまで歩いて行って用を足します。学校にトイレがないことを理由に、女子生徒が学校をやめることもあります。私たちにとって当たり前の「トイレに行くこと」ができないために、人生の選択肢が狭まることすらあるのです。女性たちにとってトイレのもつ意味、トイレがあることでどのように生活が変わるかを一緒に考えてみましょう。

「トイレと子どもたち」
◆吉森 悠さん (特定非営利活動法人シェア=国際保健協力市民の会) 
途上国では、5歳未満の子どもの死因の第2位は下痢です。日本では考えにくいことですが、これは私たちが知らない現実です。なぜそんなことになるのでしょうか? どうしたらいいのでしょうか? まずは子どもたちを取り巻く環境を知り、そんな現実を変えるために行われている対策について、東ティモールで行われている保健教育を例として見てみましょう。

「25億人のトイレがない人々の未来」
◆高橋 郁さん (特定非営利活動法人ウォーターエイドジャパン) 
途上国の状況を改善しようと2000年につくられた国際的な目標「国連ミレニアム開発目標」。これまで世界中で取り組みが行われてきましたが、衛生分野は進捗の遅れが目立っています。このMDGsと、MDGsの後継目標として2016年にスタートするポストMDGsでは、衛生の問題はどうなっているのでしょうか。トイレのない人々に影響する国際開発目標の現在と将来について考えてみましょう。

◎ワークショップ
みんなでトイレについて話し、考え、より良い世界につながる何かを見つけてみよう!

【イベント概要】
日時:8月24日(日)14時~17時
場所:日本科学未来館7階 会議室2 (東京都江東区) 
対象:高校生以上
定員:80名  
参加費:本イベント参加は無料(常設展、企画展を見る場合は入場料が必要です)
お申し込み:こちらのフォームよりお申し込みください。
※当日参加も可能ですが、満員の場合、お申し込みしていない方は参加できない場合がありますので、なるべくお申し込みください。

主催:動く→動かす
協力:日本科学未来館
(日本科学未来館では、現在トイレについて幅広く考える企画展を行っています。詳しくはページ下部にある案内をご覧ください。)

【お問い合わせ】
動く→動かす
〒110-0015 東京都台東区東上野1-20-6 丸幸ビル3階
特定非営利活動法人アフリカ日本協議会 気付
電話:03-3834-6902 FAX:03-3834-6903
office@ugokuugokasu.jp

Yoshinori Endo(脱原発派) @GJ_j24

日本科学未来館なう。本日はこちらのイベント gcapj.blog56.fc2.com/blog-entry-318… で来ています。 #to824 でつぶやきます。

2014-08-24 13:51:46
Yoshinori Endo(脱原発派) @GJ_j24

「開始時間は過ぎていますが、もう少しお待ちください」というアナウンス #to824

2014-08-24 14:03:27
Yoshinori Endo(脱原発派) @GJ_j24

始まりました。司会を務めるのは動く→動かす事務局の諸さんです。動く→動かすはNGO団体73団体が加盟しているネットワーク。貧困撲滅を目指している。ただいま、配布物の案内をしています。 #to824

2014-08-24 14:09:22
Yoshinori Endo(脱原発派) @GJ_j24

諸さん「卿はトイレについてもろもろ語り会ってもらいたい。なぜトイレの話題になったのかというと、先日イベントのテーマについて相談している時、都議会の女性差別発言があり、それがきっかけになって女性とトイレの話題になり、日本科学未来館のイベント期間中だったこともあった」 #to824

2014-08-24 14:13:45

「日本のトイレ:現在・過去・未来」

加藤 篤(かとう あつし)
特定非営利活動法人 日本トイレ研究所
1972年生まれ
まちづくりのシンクタンクを経て、現在NPO法人日本トイレ研究所代表理事。
野外フェスティバルやさんが地区地におけるトイレ計画づくり、災害時のトイレ・衛生調査の実施、小学校のトイレ空間改善、養護教諭を対象にした研修会、子どもたちにトイレやうんちの大切さを伝える出前授業を転嫁している。「災害時トイレ衛生管理講習会」を実施し、災害時にも安心していけるトイレ環境作りに向けた人材育成に取り組んでいる。

Yoshinori Endo(脱原発派) @GJ_j24

最初のスピーカーは、NPO法人日本トイレ研究所の加藤さん。15分で日本のトイレを話すのは難しい。みなさんにとって便利なトイレとは?野外は椅子y津している人は、全世界で10億人いる。「くそ」という言葉は「奇し」「腐す」に由来。戦時には武器として利用されていた #to824

2014-08-24 14:16:50
Yoshinori Endo(脱原発派) @GJ_j24

人が集まって生活しようという場合は、そこら辺で用を足されたら困るから、ルールを決める必要がある。奈良・平安時代では、外トイレから母屋になった。寝殿造りではトイレがなく、おまるのある部屋(樋渡)に用を足していた。当時のおまるには、後ろに取っ手があったという説が有力 #to824

2014-08-24 14:19:38
Yoshinori Endo(脱原発派) @GJ_j24

鎌倉時代になって書院造りが普及すると、部屋の細分化・機能専門化でトイレ室を固定。安土桃山時代には、茶会に招かれた客は雪隠を見て、亭主の心配りに感謝したという。これが茶道の心得、トイレ道の心得になった。当時は排泄物を「不浄の物」と考えていた。 #to824

2014-08-24 14:22:56
Yoshinori Endo(脱原発派) @GJ_j24

屎尿を肥料に使っていたのは平安時代だが、それを買い取っていたのは江戸時代から。江戸は大便だけ使っていたが、関西では屎尿・大便を買い取っていた。これは関西は農業が盛んだったから。江戸時代は都市問題として、便所の設置が進んだ。お祭りが多かったからだと言われる #to824

2014-08-24 14:25:01
Yoshinori Endo(脱原発派) @GJ_j24

明治初期、コレラ大流行で犠牲者が多数出た。背景にあるのは都市部の急激な人口増加と排泄物処理施設不備。1872年、1878年には屎尿に関する法律が制定されるが、上水道施設建設優先と戦争のために、下水道施設の建設が遅れる。終戦後から1950年代にかけて赤痢が大流行。 #to824

2014-08-24 14:28:08
Yoshinori Endo(脱原発派) @GJ_j24

今の課題は水質保全・節水・高齢社会など問題が多様化。トイレという固定観念を超えることが大事になる。 #to824

2014-08-24 14:29:56

「マラウィの村でエコサントイレをつくる」

森 裕介(もり ゆうすけ)
公益社団法人日本国際民間協力会(NICCO)
英国ブラッドフォード大学にて平和学修士号を取得
JICAヨルダン事務所でのパレスチナ難民支援インターンを経て、2008年公益社団法人日本国際民間協力会(NICCO)入局。
2008年10月〜2012年4月 マラウイにてエコサントイレ建設を含めた総合的村落開発事業に従事。
2013年2月〜2014年4月 イランにてアフガン難民支援活動に従事。
現在NICCO事業部長

Yoshinori Endo(脱原発派) @GJ_j24

続いては、公益社団法人日本国際民間協力会・森裕介さん「マラウィの村でエコサントイレをつくる」 #to824

2014-08-24 14:31:21
Yoshinori Endo(脱原発派) @GJ_j24

森さんは’08〜’12年にマラウイ、’13年にイランでトイレプロジェクト廼プロジェクトマネージャーをしていた。所属するNICCOは’79年に設立、世界中11カ国と日本では東日本大震災の支援をしている。先月からはガザ地区の支援を開始。 #to824

2014-08-24 14:34:34
Yoshinori Endo(脱原発派) @GJ_j24

マラウイの人口は1,500万人、国土の2割を湖が占める。人口の8割が農家、平均寿命は55歳あまり。国交樹立してから20年くらい。日本にマラウイ大使が出来たのは’08年。日本へは葉たばこ、コーヒー、お茶を輸出、現地在留邦人のほとんどがJICAなど援助・支援関係。 #to824

2014-08-24 14:37:35
Yoshinori Endo(脱原発派) @GJ_j24

NICCOエコサントイレ事業を展開。現地では穴掘りトイレが主流だが、雨期になると汚物が溢れるために感染症の原因に。近くの河川や森の中で用を足すことも多く、それが感染症蔓延、女性の性被害の原因になっている。そのためにエコサントイレの導入を進めている。 #to824

2014-08-24 14:39:06
Yoshinori Endo(脱原発派) @GJ_j24

特徴は高床式で、屎尿分離式で便層が2つある。弁は灰をまくことで衛生化、尿は水で薄めて液肥に、大便はハイを書けて堆肥として畑に戻して利用。肥料を使った畑は生育がよく、収穫量は従来の2.5倍になった。だが適切な使用が難しく、文化的な壁もある。 #to824

2014-08-24 14:42:50
Yoshinori Endo(脱原発派) @GJ_j24

現地には、人間の排泄物に触れること、それを肥料として使うことに抵抗感があり、事業終了後に、利用者自身による維持管理が出来るかという課題がある。定着するために、現地で普及・啓発キャンペーンを実施。劇でエコサントイレの有用さを訴え、村人に建設トレーニング実施。 #to824

2014-08-24 14:44:41
Yoshinori Endo(脱原発派) @GJ_j24

材料は、現地で入手可能な物を使う。NICCOはトイレ・とたんなど現地で入手不可能な物だけを支援。定期的なモニタリングを実施、問題がある時はその場で指導・トレーニングを行う。住民からトイレ管理委員会のメンバーを募り、彼らに管理の主体を担わせた。 #to824

2014-08-24 14:46:29
Yoshinori Endo(脱原発派) @GJ_j24

マラウイ全土で1,000個のトイレを建設、代替肥料を提供でき、感染症が減少。住血吸虫病の再感染率減少による事業地の感染率が減少、マラウイ農業省との協働プロジェクトが走り出したことが成果になっている。 #to824

2014-08-24 14:48:32

「女性にとってのトイレ」

田中 雅子(たなか まさこ)
上智大学グローバル総合学部准教授
INAX(現:LIXIL)勤務後、イギリスでジェンダーと開発について学びながら、オックスファムのボランティアを経験。その後、ネパールのNGOによるスラムの居住環境改善やヒ素汚染対策、バングラデシュ赤新月社による地域保障、ガーナのNGOによる女性の人権保障の活動に関わる。文京学院大学外国語学部を経て上智大学では、国際協力と南アジア地域研究の授業を担当。アジア女性資料センター理事、アフリカ日本協議会会員、動く→動かすサポーター会員。

Yoshinori Endo(脱原発派) @GJ_j24

上智大学助教授・田中雅子さん「女性にとってのトイレ」。機能までインドのダナウィに言ってきた。ここは人口120万人だが、ここはトイレが700しかない。近くにスラム街があるが、トイレに使われる上水道が流れるのは30分しかない。それでもトイレが出来るのに20年間かかった。 #to824

2014-08-24 14:53:02
Yoshinori Endo(脱原発派) @GJ_j24

ネパールには、トイレがある世帯とない世帯がわかる地図がある。これはトレッキングで訪れる外国人のために作られるが、ある意味貧富の差があからさまになるため、村人にとってはかなり厳しい取り組みである。現地ではトイレの建設が目標になっているため、利用率はさほど変わってない #to824

2014-08-24 14:55:48
Yoshinori Endo(脱原発派) @GJ_j24

考えてみたいのは、利用できないのは誰?特定の人が利用できない理由は?トイレの維持管理は、誰の労働負担によるものか?トイレがある事で、誰の生活がどのように変わるのか? #to824

2014-08-24 14:57:38