茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第1310回「むりしなくてもいい」

脳科学者・茂木健一郎さんの8月29日の連続ツイート。 本日は、けさ、思ったこと。
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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート1310回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、けさ、思ったこと。

2014-08-29 07:39:55
茂木健一郎 @kenichiromogi

ある時期、学校に行かないで、はっと気付くと、「出席日数が足りない!」と思ってあせる、という内容の夢をよく見た。実際には、ぼくは、小、中、高とレギュラーに学校に通っていたけど、夢の中で、「学校に行っていない!」「もう手遅れだ!」と感じるその質感はリアルであった。

2014-08-29 07:41:00
茂木健一郎 @kenichiromogi

どうして不登校の夢を見たのかというと、きっと、ある時期からぼくの人生が「非典型」になって、毎日同じ場所に通うというスタイルから離れてしまったからだろう。心のどこかで、「きちんと生きていない」みたいな圧迫感を無意識のうちに感じていたに違いない。今はそういう夢もなくなったけど。

2014-08-29 07:42:19
茂木健一郎 @kenichiromogi

「不登校」の子どもたちに、「学校に行かなくてもいい」「無理しなくてもいい」と伝えるビデオ youtube.com/watch?v=_M3RFK… を見て、その趣旨に賛成するとともに、「学校にきちんと行くべきだ」という規範がいかに根強いかということを、改めて思った。

2014-08-29 07:43:29
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茂木健一郎 @kenichiromogi

「登校は義務である」とか、「学校に行かないと社会性がつかない」とか、狭い通念が、学校に行きにくくなった子どもたち、その親たちを苦しめているのだろう。実際には、行けなかったら行かなくてもいいし、学校に行かなくても学びはできる。また、学校に行かなくても、社会性は育むことができる。

2014-08-29 07:44:33
茂木健一郎 @kenichiromogi

一般に、何かをやろうと思って、「むり」だと思ったら、それを強いてしなくてもいい。行きたくなったら、自然に人間は行く。それを無理して通っていると、そのひずみは必ずあとでしっぺ返しをするし、何よりも、本人にとってもその「むり」を強いているシステムにとっても、なんの利益にもならない。

2014-08-29 07:45:48
茂木健一郎 @kenichiromogi

アメリカで、100万人単位でホームスクーリング(在宅で勉強する)の子どもたちがいるのは、広大な国土という地理的条件もあるのだろうが、学びが通学を必須としないという事実を伝えている。どちらがいい悪いではない。学びのあり方は多様であるという事実を知るだけで、風景が変わる。

2014-08-29 07:46:58
茂木健一郎 @kenichiromogi

不登校になったり、学校をやめたり、そのあと大検を受けて進学したり、といったひとたちに時々会う。社会性もあるし、むしろ、悩んだ分、すてきで深い人になっていることも多い。学校に通わないと社会性が身につかないという間違った固定観念を振り回す大人は、害が大きいと言えるだろう。

2014-08-29 07:48:53
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート1310回「むしりなくてもいい」をテーマに、7つのツイートをお届けしました。

2014-08-29 07:49:36