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李啓充氏講演開始「新自由主義(始終原理至上主義)」が亡ぼす日本の医療、政権交代後も医療政策に大きな変化がなかったのはなぜか。できるだけ実況中継試みます。お楽しみに!。
2010-11-20 16:13:16李啓充氏講演開始「新自由主義(始終原理至上主義)」新自由主義(Neoliberalism)市場原理至上主義;シカゴ学派、ミルトン・フリードマン:政策決定に当たり、私企業の役割を最大限重んじる。自己責任(公助・扶助ではなく自助)小泉構造改革時代は近かった。
2010-11-20 16:15:33李啓充氏講演開始「新自由主義が亡ぼす日本の医療」新自由主義の政府の役割は三つ:軍・警察・自由競争の保障。小さな政府;社会保障削減、民営化、規制緩和。医療も市場原理を入れればよくなる。
2010-11-20 16:17:13李啓充氏「新自由主義が亡ぼす日本の医療」新自由主義の血塗られた歴史。2007年ナオミ・クラインの著書が世界的大ベストセラーに(何故か日本では出版が遅れている)。ショック・ドクトリン:大事件・大災害のショックを利用して新自由主義の政策を断行する。政治的弾圧も厭わない。
2010-11-20 16:19:28李啓充氏「新自由主義が亡ぼす日本の医療」新自由主義の血塗られた歴史。「チリの奇跡」ショックドクトリン最初の断行例。ミルトン・フリードマンの理論は彼にノーベル賞をもたらしたが、チリの国民にはピノチェト将軍という厄災をもたらした。
2010-11-20 16:21:22李啓充氏「新自由主義が亡ぼす日本の医療」新自由主義の血塗られた歴史:日本では「聖域なき改革」「改革の痛み」としてみんな大変な思いをしているのだから我慢しなければ。医療費を下げられても我慢しなければ。と医療者さえ信じ込んで声高に主張するようになってしまった。
2010-11-20 16:23:13李啓充氏「新自由主義が亡ぼす日本の医療」新自由主義者が進めた医療改革(米国の「影」を真似てきた日本)①医療費抑制のみが声高に論じられてきた。小さな政府に基づく医療費の公的給付抑制、公助から自助=自己責任へ。②医療におけるビジネスチャンスの創出・拡大をめざす。
2010-11-20 16:25:59李啓充氏「新自由主義が亡ぼす日本の医療」国民負担率:小さな政府の代表は日本と米国で4割を切っている。フランスは6割以上。スウェーデンは7割以上。日本はOECD加盟国内でも最下位レベル。しかし平均勤労者の可処分所得は国民負担率が高い国でも低くない。それは再分配がなされているから。
2010-11-20 16:29:26李啓充氏:日米の国民負担を比較すると(例:50歳、自営業、4人家族、課税収入700万円)所得税+住民税+国民年金+医療保険で日本が264万円。米国は456万円。だたし米国は医療保険分(205万円)が公的な部分に入らないら。国民負担率下げると実際の負担は逆に上昇するのだ!。
2010-11-20 16:33:39李啓充氏:無保険社会アメリカ、民間医療保険(市場原理で運営)1億9820万人、公的医療保険メディケア3990万人、メディケイド3760万人、無保険者4580万人。アメリカ総人口2億9110万人
2010-11-20 16:35:25李啓充氏:日米医療費比較、GDP当り医療費:米15.8%、日8.0%。一人当り医療費:米5952ドル、日2249ドル。民間負担:米3282ドル、日1482ドル。「税負担:米2670ドル、日767ドル」→米国は連邦予算の25%を医療費に支出。日本は10%、社会保障全体で26%。
2010-11-20 16:38:23李啓充氏:日米医療比較:「民」の医療保険制度はなぜ高くつくのか?。①非効率な運営;医療損失;徴収した保険料のうち実際に医療に使う支出は民間81、公は98。「サクランボ摘み;いいとこ取り」の弊害。民が健常者のみを集めて医療保険を設定。公に有病者が集中して負担が増す。
2010-11-20 16:40:58李啓充氏:日米医療比較:自分は最近大腸の病気で入院手術をしたが医療費の請求総額は5万5416ドル。しかし保険に入っていたため値引きとなって総額8987ドルになった。これが無保険者の場合値引きを受けられない。負担の逆進性が生じる恐ろしい制度。
2010-11-20 16:43:52李啓充氏:日本は企業の医療費公的負担率が著しく低い。GDP比(%)フランス14%、イタリア11.7%、ドイツ8%台、日本7.6%。企業の法人税率下げても良いが、同時に医療費公的負担も先進国並に見直すべき。
2010-11-20 16:46:07李啓充氏:社会保険料の国際比較(保険料率%、本人負担、事業主負担)、日本22.16%、10.89%、11.27%。フランス41.58%、9.61%、31.97%。スウェーデン35.53%、6.95%、28.58%。米国15.30%、7.65%、7.65%。
2010-11-20 16:48:26OECD諸国の経済成長率と国民負担率:改革しなければ成長無しと言っていた日本の経済成長率はOECD中最下位!。OEC諸国の貧困度と国民負担率:日本はOECD第三位の貧困大国!。
2010-11-20 16:51:24李啓充氏:財界一人勝ち体制の確立。小泉政権発足後GDPに占める企業純利益の割合は上昇。企業付加価値に占める人件費の割合は下がる一方。
2010-11-20 16:52:49李啓充氏:日本はジニ係数も上昇し米国に近づいている=格差拡大。「小さな政府」の健康被害(格差症候群Status Syndrome)社会経済的地位が低下するほど、糖尿病、高血圧、肥満、心筋梗塞などの頻度が増え、平均余命も短くなる。生活習慣病=自己責任とは言い切れないのだ。
2010-11-20 16:55:26李啓充氏:「小さな政府」の健康被害(格差症候群Status Syndrome)収入が低いほど死亡率が高い。英国社会階層別平均余命は階層別に大きく差が付いている。日本の近未来に対する不安。正社員よりも派遣社員の平均余命が短くなる?。
2010-11-20 16:57:20李啓充氏:世界では高齢化率と医療費は正の相関あり。現在日本の医療費はGDP比8%程度だが高齢化を考慮して日本の医療費をOECDの上昇率に当てはめれば、14%程度と試算される。いかに低医療費であるかは本来明らか。
2010-11-20 16:59:44李啓充氏:「混合診療の問題点」①財力によるアクセスの不平等を容認、②似非医療が横行する危険、③医療保険本体がアビュースされる危険、④保健医療が空洞化する危険性。混合診療先進国中国の実態;公的保険は基礎的医療のみ。高い検査や治療には患者は前金を要求され、払えなくなった時点で退院。
2010-11-20 17:02:16混合診療導入がめざすもの:国民がもっとさまざまな医療を受けたければ「健康保険はここまでですよ」後は「自分でお払いください」というかたち。金持ち優遇と批判されますが、金持ちでなくても高度医療を受けたければ家を売ってでも受けるという選択をする人もいる(週刊東洋経済02.1.26)
2010-11-20 17:05:06李啓充氏:「新自由主義と医療の質」競争で質の向上が達成できるか?。例:心臓手術病院別死亡率の公表。死亡率の高い病院が減らそうと頑張るので、全体として死亡率が減る。一方重症患者(合併症を伴うなど)難しい患者の忌避
2010-11-20 17:07:27李啓充氏:「診療報酬を医療の質に連動させる試み」米国P4P(Pay-for-performance)の現状と問題点。P4P導入を強力に推進する勢力:①保険者、民間および公的保険。②産業界(保険購入者)、③学術団体。
2010-11-20 17:10:10李啓充氏、米国P4P。カリフォルニアのP4Pに対する評価。①計測対象となった項目に限ると一定程度の質の改善あり②計測対象外の項目含めると質の改善なし③開業医グループ間の質の差は縮まらなかった④医療費削減効果は認められなかった。
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