艦娘をかわいがるハートフルエロSS

まとめました。 まとめたはずです
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遠藤 @enco2001

こういうね、不知火をぬいぬいかわいがるハートフルエロSSが書きたいね

2014-09-16 00:30:07
遠藤 @enco2001

「戦時中は提督として100を超える艦娘を指揮下において、深海棲艦との生存闘争を闘いぬいたが、さて戦争がおわってシャバに戻ると、自分には何もないことに気がついた。もともと他に食い扶持がなく怪しげな提督業に志願したものである。戦争が終わって景気の上向かぬ社会に居場所はなかった」

2014-09-16 00:38:25
遠藤 @enco2001

「それから様々な職業を転々とした。日雇い人夫、ぽん引き、警備員、喫茶店の雇われマスター、フリーライター、印刷工、いっとき世帯をもちたくなって、工場に勤めたこともあった。しかし生来の怠け癖が祟り、どれも長続きしなかった。好い仲とおもった女にも捨てられた」

2014-09-16 00:41:53
遠藤 @enco2001

「45歳のとき、知り合いの元ヤクザにさそわれてはじめた100円コーヒーチェーンが大成功、外食産業分野で急成長を遂げ、60歳のころにはそこそこの財産を築いていた。元ヤクザである社長が急死したこともあり同時に身を引いて隠居生活をはじめた」

2014-09-16 00:44:49
遠藤 @enco2001

この歳になるとふといろいろと過去を振り返ることがある。貧乏生活で女のヒモになろうとして部屋を追い出されたり、ヤクザにドスを突きつけられたこともある。警備員をしていたときは車に撥ねられ、僅かな見舞金だけで会社をクビになった。しかし何度も思い出すのは、提督時代、とある艦娘のことである

2014-09-16 00:47:40
遠藤 @enco2001

彼女とは端的にいって深い仲で、肉体関係もあった。鎮守府の片隅の、誰もこないよう手配した倉庫でよく逢瀬を楽しんだものである。さすがに堂々とはできなかった。その彼女も、終戦間際に転任となって、当初は何度か手紙をやりとりしたし会ったこともあるがどちらからともなく音信が途切れてしまった。

2014-09-16 00:50:30
遠藤 @enco2001

「早速人を手配して彼女の行方を追った。結果は速やかにわかった。彼女も軍を辞めたあとはあまり恵まれた生活は送れなかったようで、今は東北のとある養老院で暮らしているという。肺を病んでいて、ベッドから動けないと報告書には記されていた」

2014-09-16 00:55:20
遠藤 @enco2001

「すぐさま電車に飛び乗って東北に向かった。遠縁の親類と伝えたが、裕福そうな私の身なりをみると施設はすぎに面会を許可した。数十年ぶりに顔をあわせた彼女は記憶の中のそれとずいぶんとかわっていた。艶やかだった黒髪はほとんど薄汚く色が失せていて肌に刻まれた皺が彼女の労苦を物語っていた」

2014-09-16 01:00:52
遠藤 @enco2001

「施設職員が私が来たことを彼女に伝えた。顔をあげた彼女の瞳はずいぶんと濁っていたが、すこしだけ、当時の面影が伺えた。彼女は私をみると、ぼんやりした顔のままでいて、しばらくして何か思い立ったのか、このような老婆でもできるのかとおもうくらいに目を輝かせ、その名を呼んだ」

2014-09-16 01:03:16
遠藤 @enco2001

「──さんっ!」 知らない名前だった。ベッドから動けないというのに彼女は泳ぐように腕をつきだして私に抱きつこうとしていた。その手をやさしくうけとり、彼女の脇にたった。彼女は、私の知らない男性との思い出を長々と語った。戦後、横浜でクラブのママをしていたときの客だという。

2014-09-16 01:05:31
遠藤 @enco2001

彼女の店に金を出すくらいに入れ込んだが、妻子ある身で彼女と籍を入れることかなわず、その後自然と遠ざかってしまったのだ、と。いつか迎えに来るという言葉を信じ、彼女はこれまで生きてきたとぼろぼろと涙を流してそういった。妻はいるかと尋ねられいや妻も子もいないんだと正直に答えてしまった」

2014-09-16 01:07:27
遠藤 @enco2001

「私にできたことは、彼女の身の上話、募る思い出話を満足するまで聞いてやる、ただそれだけだった。彼女の語る話はなるほど苦労の連続で、報告はなるほど正しかったようだ」

2014-09-16 01:09:05
遠藤 @enco2001

「彼女はもはや、かつての上司であり肉体関係にあった提督と、かつて情を交わした愛しい男の区別がつかぬほど痴呆が進んでいた。もしかしたら、区別できるだけの判断力はあったが、もっとも会いたい人に会おうとしたのかもしれない。」

2014-09-16 01:11:27
遠藤 @enco2001

「すがる彼女を見捨てるように、まだあなたは体が治っていないからここから『退院』できない。まずは養生してほしい」といって養老院を辞した。それから毎月、決まった日に贈り物をした。いくらか施設に支払って、よいグレードの部屋に移すことが出来た。」

2014-09-16 01:13:41
遠藤 @enco2001

「職員から伝え聞くところによれば、私からの贈り物に囲まれ『もうすぐあの人が迎えに来てくれる。体が良くなったら約束していた小料理屋をふたりでひらきたい』とたびたび、実にうれしそうに語っていたそうである。その年の暮れ、彼女は肺炎を拗らせ病没。」

2014-09-16 01:15:49
遠藤 @enco2001

「彼女には身寄りがなく、葬式を出してやって、遺骨を引き取った。遺言状に、彼女を同じ墓にいれるようしたため公証人に託した」おわり。

2014-09-16 01:16:58
遠藤 @enco2001

@gyo_815 感想あるとありがたいですね。ぬいぬいといちゃいちゃする話にしようとしてこんなのになりました。不思議。

2014-09-16 01:35:08
遠藤 @enco2001

ぼく「こういうね、不知火をぬいぬいかわいがるハートフルエロSSが書きたいね」 ↓ 名前を伏せた艦娘(特定できる情報なし)のSS書く ↓ ぼく「ぬいぬいといちゃいちゃする話にしようとしてこんなのになりました。不思議。」 ↓ ぼく「加賀さん念頭においてかいたSSです」

2014-09-16 02:27:28