九州交響楽団の新シリーズとその反応など
九州交響楽団が新シリーズ「名曲・午後のオーケストラ」を発表
「クラシックの演奏会をより多くの方々にお楽しみいただきたいという思いから、開演時間を定期演奏会・天神でクラシック公演と異なる、土・日・祝日の午後2時に設定。会場はアクロス福岡シンフォニーホールです。チケット価格、会員募集、その他の詳細につきましては、9月16日(火)以降に、随時お知らせいたします。」(九響HPより引用)
プログラムは以下の通り
会場は全てアクロス福岡シンフォニーホール、開演は14時
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第1回 4月5日(日)
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 Op.35、他
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」
指揮/小泉和裕 ソリスト/三浦文彰 -
第2回 6月6日(土)
グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番
ハチャトゥリアン:組曲「仮面舞踏会」ワルツ、他
ラヴェル:ボレロ
指揮/本名徹次 ピアノ/辻井伸行 -
第3回 9月6日(日)
スメタナ:交響詩「ヴルタヴァ(モルダウ)」
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」
指揮/小林研一郎 ヴァイオリン/漆原啓子 -
第4回 12月23日(水・祝)
ベートーヴェン:交響曲 第九番「合唱付き」
指揮/小泉和裕
ソプラノ/松田奈緒美 メゾソプラノ/八木寿子
テノール/青栁素晴 バリトン/福島明也
合唱/九響合唱団 福岡県合唱連盟福岡支部合同合唱団
料金はこちらのページを参照
年会費は、
S席:23,000円 A席:19,500円 B席:16,000円
各公演の料金は基本的に(初回除き)
S席:6,000円 A席:5,000円 B席:4,000円 学生席:1,500円
これに関する中村滋延氏(九大教授)の意見
聴衆を増やす目的で通俗的名曲ばかりを取り上げる演奏会シリーズを九州唯一のプロの交響楽団が来年度から始めるそうだ。うわさ話の段階だが、ありそうだ。一時的には聴衆は集まるかも知れないが、本当にコアな聴衆はそんな演奏会に足を運ばない。結果、聴衆増にはつながらない。断言してもよい。
2014-09-16 23:05:56交響楽団は定期会員を増やす努力をもっと真摯にすべき。定期演奏会の数を増やし、演奏の質を挙げ、もっと魅力ある特色ある演目を組む。場合によって楽曲解説のレクチャーをしたっていい(ただし演奏会とは別の機会が望ましい)。理解には知性が不可欠。
2014-09-16 23:06:24「通俗的名曲ばかりを取り上げる演奏会シリーズ」の発想は安易だ。一体誰を対象にして、それをどう発展させていこうとしているのか。本当に聴衆増を望むのなら、交響楽団としての文化的使命をきちんと踏まえた上で、市場調査をきちんとして対策を練るべき。
2014-09-16 23:07:01追加(9月20日ツイート分)
うわさは本当だった。九響が来年度からお昼に「名曲、午後のオーケストラ」シリーズを行う(今日の西日本新聞に載っていた)。定期演奏会、解説付きの「天神でクラシック」とあわせて3シリーズ体制。定期演奏会の内容がどのようになるのか未定だが、全体的に入門者向きの名曲が選曲の大勢を占める。
2014-09-20 22:19:53クラシック音楽は、その存在感はメジャーだし、文科省的(教育・文化)にもメジャーの扱いを受けている。また公的助成も他の音楽ジャンルと較べると段違いに多い。 しかしその受容者(聴衆、愛好者)の数は完全にマイナー。大学で学生と接していてもクラシック音楽好きは圧倒的少数。
2014-09-20 22:20:29クラシック音楽市場は完全にニッチ市場(隙間市場)。私は前向きの意味で「ニッチ」ととらえるべきだと思っている。 「入門者向きの名曲」を選曲の中心にした今回のシリーズにおける九響の経営判断には、ニッチ意識がまったく感じられない。
2014-09-20 22:20:58つまり、限られた数のクラシック音楽のコアなファンをこれまで以上に惹き付け、彼らに刺激と魅力を与え、彼らを九響の身内的なファンに吸収しき、さらに彼らを核にファンの輪をひろげていこう、という知恵がほとんど感じられない。
2014-09-20 22:21:11「名曲、午後のオーケストラ」シリーズによって一時的に聴衆が増えても、それだけのことだ。クラシック音楽はポピュラー音楽の代用にはならない。一時的に増えたファンはすぐに逃げるだろう。
2014-09-20 22:21:31それよりもポピュラー音楽とはいろいろな面で差異化して、クラシック音楽ならではの魅力を追究し、発信してほしい。じつは、一般にニッチ産業というのは顧客が逃げない産業でもあるらしい。
2014-09-20 22:21:439月16日の中村氏のツイートへの反応
いや、定期のお客さんを増やして行く下地作りということで「通俗的名曲ばかりを取り上げる演奏会シリーズ」を創設したんじゃないんですかね? いきなり文化的使命なんか振りかざしても、博多土民は付いて来ないし、来れないですよ。
2014-09-16 23:23:14あのオジサン、前から九響の文句ばっかり言っててムカツク。じゃあどうすれば良くなるか、具体策を述べれば? これまで楽団が、どのように努力や変化をして来たかも全然知らないくせに。その文章見たら丸分かりだわ。 愛がないんだよ、批判だけなんだよ、貴方は。
2014-09-16 23:30:29経営責任のない部外者のオジサンに机上の空論かざされてもね。現実を見て物を言いなさいよ。 北九州音楽祭の内容も大きく変わったでしょ。アンケートの結果とか見たのかしら、この人。「もっと有名な曲をやって欲しい」これが九州土民の総意なんですよ。悲しいですが。
2014-09-16 23:50:00言いたいことの半分は理解できても、「九州唯一」のプロオケに普及から啓蒙、聴衆に音楽家のレベルアップまで何から何まで要求するのは行き過ぎ。通俗的名曲で演奏会を組むのは聴衆のレベルの鑑。自らが望む環境のために「現代音楽」とやらは何をなしえたか。「かがみ」はもう1枚必要でしょう。
2014-09-16 23:19:05一応地元民として擁護に回るならば、「代案」とまでは行かなくても重要なヒント、示唆はブログやら新聞記事できちんと示されているんですよ。問題はそれを汲み取ることのできる聴衆や音楽家が管見ではほぼ皆無。だからこそ「通俗的名曲」による演奏会は絶対に必要。
2014-09-16 23:38:17ラジオが普及した時の新聞読者、テレビが普及した時のラジオユーザー、ネットが普及した時のテレビユーザーみたく、新しいものが古いものに取ってかわる訳ではなく、補完しあう関係に似ていて、逆に定期の「文化的使命」に資する度合いは増すかと。最近でも團とか11月定期の1曲目とかそういうの。
2014-09-16 23:41:58↓RT 日本のコンサート、もっと楽曲解説レクチャーをやって欲しい。それもその分野の新進気鋭専門家を呼んで(・・・いや、業界活性化のためだけにいっているのではありませんが)
2014-09-16 23:24:54グラインドボーンの楽曲解説など、招聘音楽学者と指揮者、時には演出家ががっぷり組んで(・・しかし時々その場で意見が大きく食い違ったりしてw)もんのすごく面白いイベントですよ。
2014-09-16 23:27:03僕としては、3年間ぐらいこういったド直球なシリーズ続けたらファンは増えると思う。有名曲は曲そのものの持つパワーも然り、観客の「あの曲?生で聴いたよ?」的なミーハー心をくすぐる。
2014-09-16 23:27:22