胆石症抄録 −身近な病の記録−

nan-popo @nan_pou

昨夜腹部のひどい激痛が出始め、夜中じゅう苦しんだ。ついに救急車を呼んで病院へ搬送された。胆石だった。痛み止めの接種と長く点滴を投与。酷い嘔吐。死ぬほど苦しかった。 幸い小康状態を得て帰宅できたが、後日大病院で治療。。手術になるかもしれない。

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あの痛みは筆舌に尽くし難い。あんな激痛にさらされるくらいなら死んだ方がマシというほど。ほとんど自己制御不能なほど。何をやっても緩和されず結局医療機関。人間なんか自分の命を自分でどうにかできないままに暮らしていると実感する。漫然とした「生」に猛省せざるを得ない。

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この数年ひどくストレス環境にさらされてきて、健康診断の度に「要精検」。でも何も変えられないまま突っ切らざるを得なかった。でもどういう事情があろうと選択するのは自分自身。逆恨みはできない。どうしたってやさぐれるけどね。

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健康維持とは他者との関わりに責任を持つということ。それがないがしろなら当然自身は蝕まれる。コミニュケーションが安易で軽薄化する世の中でその「責任」をしっかり持つのは案外難しいと思える。

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造影剤というやつを初めて使用した。ひどく気持ちの悪いものだ。血管に流すとあっという間に全身巡るというのを体感。毒ならすぐ死ぬというのがよくわかる。

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手術すると決めるまでしばらくかかったが、ようやく決意して通院した。幸か不幸か今まで腹を割る手術を経験せずにきたので少々憂鬱だが仕方ない。

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医療に限らず技術の進歩は目覚しい。とは思うのだが、一方で僕自身のことを軽く概観しても、人間の方は一向にアップデートできていないことに額然とする。生体をスキャンするのに造影剤を血管に投与しその精度を高めるプロセスを思うと、何やら生物としての自己がひどく無駄で効率の悪い存在に見える。

nan-popo @nan_pou

医療は生命とその尊厳を最大価値化した言わば人類の叡智の結晶のようなものだが、一方の人間は不毛で非効率的でそして怠惰性に基づいた思考と行動を取り続けている。それによって醸成される現代病は、いったいそのための医療と果たしてどの程度より良い相関性を維持していけるのか心配がないではない。

nan-popo @nan_pou

僕はどちらかというとストレス耐性のない方で、睡眠不足や疲労にもかなり弱い。気質体質の関係もあって、鍛錬だけでどうにもならないことがあると知ったのはずいぶんとあとになってから。何でも無理すればいいってもんじゃない。それわかってれば「ああいうことはなかった」というのが結構ある。

nan-popo @nan_pou

胃カメラ飲む。しかし担当医手慣れたもので素早く終わらせてくれる。長く続くと死ぬ思いだよね。ありゃぁやっぱり楽しいもんじゃないが、苦しすぎて終わった時むせび笑ってしまう。

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昔に比べれば細くなったとはいえ、苦しいものは苦しい。悪いものはなくて良かったが、手術は避けられない。あとは覚悟決めるだけ。

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内臓の働き抑える注射、ドクターのツルの一言で「注射いらないからね」と看護師へ。時間をかける気はないからね、大丈夫。という自信のあらわれか。確かにものの5分で終わった。喉の麻酔スプレー効いてたかよくわからない。(´･_･`)

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検査後、喉しびれが取れるまで一時間。注射なしだったのでめまいやくらみはなくすぐ動ける。今週はMRIとエコー、採血、心電図、レントゲンと検査づく。MRIは音がすごいと聞いてたが僕はわりに平気で、検査中ウトウトしてしまったほど。CTの造影剤はきつかったが。

nan-popo @nan_pou

とにかく手術までの前検査ぜんぶ終了。あとは事前診察を経て入院、手術を残すのみ。いろいろの不具合を取り除く端緒となるか。長年の体調不良を総括するためにはむしろようやくの到達点とも言える。長かった。

nan-popo @nan_pou

明日（もう今日か）から入院。胆石・胆嚢摘出手術を受ける予定。ここまで長かったがようやくの節目。4ヶ月の間に体重も10キロ減量して食生活も相当気をつけた。あとはやってみるより結果は出ない、と。 #胆石症

nan-popo @nan_pou

手術前日の一日が静かにすぎた。取り立てた何をするでもなく、説明と同意書提出。便秘傾向が困りものだが、そこは医療機関。色々とやってもらえる。#胆石症

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実際胆石はそのままにしておいても特に何もないが、油物を多く摂ったり不規則生活をしてると胆嚢炎を起こしてひどい痛みを起こすことがある。それになった。救急搬送され点滴と臀部注射でようやく収まった経緯がある。 #胆石症

nan-popo @nan_pou

疝痛というらしいが、その痛みは持続的でいかにも耐え難い。長くて24時間は続くというその痛み。4時間我慢したが耐えかねて処置。一度炎症起こすと常に再発の恐怖に怯えて暮らすことになる。癒着など悪化も懸念されるし、なにより食生活の制約が大きい。#胆石症

nan-popo @nan_pou

だから石の摘出と胆嚢の切除。石が詰まって胆嚢炎を起こした胆嚢は、その機能が死に本来の役割を果たさなくなる。とってしまうのは忍びないが、痛みや不具合の元になるにそのまま抱えてもおけない。 #胆石症

nan-popo @nan_pou

一昨日胆嚢胆石の摘出手術を終え、1日おいて今日退院した。手術時間3時間を要した由。摘出した胆石は薬につけた瓶詰め状態で持ち帰る。1.5〜2cm台のモノが3個、その他大小様々なのが十数個。合計20個近く。小さな胆嚢にあれだけ詰まっていたのか。絶句する。 #胆石症

nan-popo @nan_pou

石のできる原因は不明というが、自分のこれまでの生活を思えば自覚的に想像はできる。胆石は隕石かなにかの生き物のように禍々しい姿だったが、きっとあれらはわが身を守るための捨て石のような役割を果たしていたのではないか。胆嚢はそれを抱えて必死に健康を維持しようと踏ん張っていた。 #胆石症

nan-popo @nan_pou

不要な臓器などない。確かに胆嚢は切除しても生きられるが、「なくてもへいきならなぜあるの？」など命の保持に自ら犠牲になった胆嚢のことを思ったらそのようなこと口にできるはずがない。堪能が毒の凝結たる胆石を必死に抱えて踏ん張ってくれていたから今までいられたのだ。 #胆石症

nan-popo @nan_pou

「もう抱えられない、これ以上無理だよ」という叫びが疝痛を引き起こしわが身に信号として教えてくれたのだ。その生き方、もうやめないと死ぬよという意味でもある。胆石と胆嚢をとったから解決ではなく、セーフティーネットが失われた状態とでも言おうか。そういう理解が妥当な気がする。 #胆石症

nan-popo @nan_pou

胆嚢をとったあとには特に食事制限はなくなる。食べ過ぎは禁物だが、自由に好きなものを食べていい。でもそこで油断すると次はもうない。そういう意識で食や暮らしを考える必要があるのだ。でなければ死んだ胆嚢に申し訳が立たない。 #胆石症

nan-popo @nan_pou

#胆石症 術後3日目。昨日退院して自宅での最初の一夜。傷とは別に肩や節々の痛みが出る例も多いらしく、僕もそれで苦労している。何しろ立ったり座ったり寝たり起きたりにも不自由する有様だ。適度な運動（散歩程度）もままならない。