"Towards a theory of development"まとめ

発生生物学とその哲学の論文集"Towards a theory of development" (Minelli & Pradeu 2014)のまとめ。
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Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

"Theories of development in biology---problems and perspectives" (Minelli & Pradue)読了。Towards a theory of developmentのイントロダクションに当たる章。

2014-07-28 00:48:00
Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

発生生物学の歴史に簡単に触れた後、発生をどう定義するか、発生生物学における理論の役割とは、等の問題についてざっくりと論じ、以降の章での議論の足場を整えている。最後に各章の内容の紹介。

2014-07-28 00:51:57
Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

第一章を読んだ限りではこの論文集、私の関心にぴったり合致してるように思われる。私が本来やりたかったのはこういう研究だったかも知れないとも思う。各章を読んでみないともちろん分からんが。

2014-07-28 01:04:50
Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

最近健全な修士らしく今後の研究をどういった方向に進めたもんか迷ってるので、この論文集が何かヒントを与えてくれることを淡く期待しつつ(過剰な期待は禁物)読み進めていこう。といっても日曜限定だけど。

2014-07-28 01:11:06
Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

次の日曜日には第4章"On the concept of mechanism in development"を読んでみるか。タイトルだけ見ると昨今人気のメカニズムの哲学かと思ってしまうがそうではないみたい。力学系理論の枠組みに基づいて発生メカニズムを定義する試みらしい。

2014-07-28 01:18:14
Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

私が力学系理論を全く分かってないので、きちんと理解できない可能性は正直かなり大きいけど。その場合は勉強する励みになるかも知れないしね。取りあえず読んでみよう。

2014-07-28 01:21:42
Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

久々の本業かつすごく興味深い文献ということで結構テンション上がってる。。。日曜の本業が楽しくなりそう。寝よ。

2014-07-28 01:25:07
Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

"On the concept of mechanism in development" (Jaeger & Sharpe)読了。Towards a theory of developmentの第4章。

2014-08-11 01:21:53
Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

発生において用いられる様々なメカニズムを、(最終的に作られる構造や機能ではなく)発生過程で働く因果関係に基づいて分類するための理論を作ろうという話。

2014-08-11 01:28:14
Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

そのような理論を作るために取りうる方法として、筆者らは①情報理論、②計算機科学、③力学系理論のそれぞれに基づく発生のモデルを検討した上で③が最も優れているとする(理由は略)。

2014-08-11 01:33:58
Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

メインは力学系理論を用いた発生パターニングの分析の紹介。単一細胞内で二種類のモルフォゲン(互いに分泌抑制の関係にある場合と分泌促進の関係にある場合とが考察されてる)が相互作用することでいかなる発現状態に落ち着くか、を力学系の相空間(というらしい)を用いて分析してる。

2014-08-11 01:44:51
Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

素直に読んでいて楽しかった。発生の理論を得るためには、多様性ばかりが目立つ様々な発生メカニズムを分類して一般化していくことが求められるだろうが、こういったアプローチがそのための道具立てを提供するとしたら面白い。

2014-08-11 01:52:52
Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

もちろん突っ込みどころもあるとは思う。自分が力学系理論がさっぱりなのが歯がゆいがそれを差し引いても。

2014-08-11 01:58:25
Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

…が、考えがまとまらないので言わないでおこう

2014-08-11 02:02:52
Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

"The landscape metaphor in development" (Fusco, Carrer & Serrelli)読了。Towards a theory of developmentの第7章。

2014-08-16 00:59:35
Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

Waddingtonのかの有名なepigenetic landscapeを取り上げて色々分析している、が、何が著者らの中心的な主張なのかがよく分からない。

2014-08-16 01:04:21
Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

話の流れとしては、Waddingtonのlandscapeが力学系として解釈できるという説明がまず行われ、Waddington自身の研究の発展をごく簡単に述べた後、その後継者(発生をlandscapeとしてモデル化する研究)の近年の発展をいくつかの例を挙げて紹介している。

2014-08-16 01:12:40
Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

さらにモデルと隠喩の違いについての考察が続く(一言でまとめると、両者は自律性の程度によって区別されると著者らは述べる)。最後に、landscapeを転がる球という表現は現実の発生現象の表象としては不正確であるという考察がなされる。話の流れからするとここがメインなのか。

2014-08-16 01:26:33
Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

色々な分析が織り交ぜられているのでまとめにくい。個々の分析に着目するならそれぞれが面白いような気もするんだけど。しばらく時間をおいて読み直したらもっとすっきり理解できるかしら

2014-08-16 01:33:49
Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

"From genes to gene regulatory networks: The progressive historical construction of a genetic theory of development and evolution” (Morange)

2014-08-17 00:51:37
Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

読了。Towards a theory of developmentの第11章です。

2014-08-17 00:52:33
Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

発生の説明図式の一つである遺伝子調節ネットワーク(GRN)に焦点を当て、それが辿ってきた歴史的課程を追うとともに、今後の課題を探るという形で未来にも目を向けている。短いが面白い。さすがMorange。

2014-08-17 01:02:58
Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

初めに遺伝学の伝統の寄与に着目する形で、20世紀の初頭から末までにGRNが形成されてきた経緯が語られる。次にそうして形成されたGRNが進化の総合説といくつかの点で対立するものであったことが示される。最後にこの対立を越えて発生の進化のモデルを作るための課題と可能な方向性を考察する。

2014-08-17 01:17:38
Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

ざっくり言うとMorangeの議論は「GRNに基づく進化の説明が発生メカニズムの変化の詳細な記述によるものであるのに対し、ネオダーウィン主義的進化理論は抽象的な説明図式を採用しており、両者の間にはギャップがある。このギャップを埋めるにはどうするか?」ということ。

2014-08-17 01:27:12
Yoshinari Yoshida @YoshinariYsd

この論文の主軸は過去の経緯と現状の分析にあり、彼自身はこの問いに対して一つの解答を提示しようとかしてるわけじゃない。ただし「GRNはどんどん要素を追加して記述をより詳細にしていくのがよい」「新奇性の理論がギャップを繋ぐのに役立つかも」くらいは言っている。

2014-08-17 01:34:07
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