放射性物質降下した地域で暮らすということ

25
moriokahiguma @moriokahiguma

岩手県内の原木椎茸生産復興のための集まりに参加。四国とほぼ同じ広さの岩手県では放射性物質の降下量は県内でも大きく差があり、生産活動そのものが中止に追い込まれた自治体、風評的価格低下などに悩む自治体など被害の状況も様々であることを、東電の賠償の遅れや理不尽さともども改めて確認した

2014-10-17 16:28:13
moriokahiguma @moriokahiguma

放射性物質降下の影響が強くいまだ原木露地出荷が出来ない自治体では75%の生産者が生産を断念。一方、一次出荷停止対策を承認された生産者の生産再開が許可された自治体では今春5割が生産を再開し、来春に25%が承認を受けるべく準備中で75%が生産再開を志向している。この違いをどう考えるか

2014-10-17 16:33:10
moriokahiguma @moriokahiguma

椎茸生産は元々高齢化が進んでいたから原発事故が無くても生産者の減少は避けられなかったとの意見もあり、基本的には同意。ただし前述の二自治体を見る限り将来展望が見えればまだまだ生産を続けたい人が75%もいたのに、将来が見えないとそのうちの50%分はあきらめてしまうということだろう

2014-10-17 16:36:12
moriokahiguma @moriokahiguma

このように地域の自然を利用して生きてきた人々を自然の間を生木を裂くように分断しながらも、人々への補償は「遺失利益の補てん」に留まり、人々の暮らしのあり方を壊したことにも、生産再開のためのいらなかった努力にも支払われない。今次原発事故影響は幸運(幸運という言葉に失礼かもしれないが)

2014-10-17 16:44:38
moriokahiguma @moriokahiguma

にも健康被害に関しては当初想定より小さくて済みそうでそれは本当によかった。しかし、こうした賠償対象にならない、社会的に可視化されないため無視されている「人間と自然の交通の阻害」を被害と認めないような会社に原発を運営する資格はないと僕は思う。またこうした被害をみようとしない政府や

2014-10-17 16:47:06
moriokahiguma @moriokahiguma

社会もまた原発とい言うものを取り扱うことはできないのだと思う。それは今後原発を動かすならばその時点ですでに、また考えるのも嫌だが再度事故が起きた時に、声の小さい少数者の犠牲を前提にとしていることに「気づくことすらできていない」事を意味しているのだから。

2014-10-17 16:50:15
moriokahiguma @moriokahiguma

僕自身も森や山に関わり生きてきたし、山菜や木の実、茸、薪、木材といろんなものを頂いてきた。そこにあったある種の「親密さ」をぶち壊されかけただけで僕は怒って良いのだと思っている。ましてやその親密さを奪われた人たちの声を電力会社は、政府は、社会はいつになったらまともに聞くんだろう…

2014-10-17 16:53:38
高橋 準 @myriel_june

前回書いてた原稿は、福島市の飲食店経営者へのインタビュー調査に基づくものなのだけど、さっきRTしたツイートに関連して強く心に残ったのは、ある方が、「実家(の近く)で穫れた山菜をメニューに使えなくなった」と言っていたことだった。

2014-10-17 17:18:01
高橋 準 @myriel_june

つまり、たぶんそのメニューの食材は、市場を通して買うこともできるかもしれないんだけど、それは「実家で採れた山菜」ではないわけ。味はどっちがいいとか、そういうことではない。

2014-10-17 17:23:18
高橋 準 @myriel_june

土地と人との関係とか、ある地域の中で形成された人と人との関係とか、そういうものが、原発事故による避難や、放射性物質の汚染によって壊されてしまったということ。そのことの重大さを、インタビュイーの言葉から感じた。

2014-10-17 17:24:34
高橋 準 @myriel_june

これはお金で計算できない。ということは、賠償されないということでもある。市場経済の外にあるから、「遺失利益」は計算できないわけだ。

2014-10-17 17:25:44
高橋 準 @myriel_june

まあ、自家消費するなら、年に2回程度年齢が高い人が食べたりするのは、かまわないんじゃないかと思う。どんなに放射線量が高くても、一度に食べる山菜なんて、重さにしたらたかがしれてるので。だけど、お店で出すのはやはりまずい。

2014-10-17 17:26:36
高橋 準 @myriel_june

わたしたちは、少なくともしばらくの間、今まではそのお店で食べることができたメニューを、いくつも失ってしまった。これはお金には換算できないことだと思うけれど、ある種の「文化的喪失」であると思う。

2014-10-17 17:28:51
高橋 準 @myriel_june

わたしが聴き取りをしたのはたかだか(とは本当は言えないと思うが)お店一つだけだけど、自治体丸ごとで避難したところでは、地域文化が丸々消失しかけているところもある。この重さはお金では量れない。

2014-10-17 17:30:10
高橋 準 @myriel_june

同僚で、東アフリカをフィールドとした研究をしている人は、福島などで続いてきた狩猟・採集に着目している。これもたとえば猟をして手に入れたイノシシを、売って儲けているわけではなく、自家消費に回すわけだ。

2014-10-17 17:32:59
高橋 準 @myriel_june

今の福島では、自分で山で獲ってきたイノシシを食べる、という文化やライフスタイルが失われた地域があることになる。この喪失はどう「補填」するのか。そもそもできるのか。そして、このまま原発を使い続けるということは、こうしたさまざまな損失をあらかじめ想定する必要があるということでもある。

2014-10-17 17:34:45
ちみさまらむわか @kawamuraen

従来から販売していた静岡茶製品に限って遺失利益を2年間賠償いただきました。しかし、2年で打ち切りとなりました。その理由は、代替品での商売が可能なはずだから、ということでした。つまり、静岡茶にこだわった小売業を継続するなら自己責任だということを東電様に公式にご回答いただきました。

2014-10-18 12:13:18
ちみさまらむわか @kawamuraen

電話で言われたときには耳を疑った。電話じゃなくて文書でお願いしますと丁寧に申し上げたところ、本当に文書で送ってきて、さらに驚いた。

2014-10-18 12:14:50
rozeree @reemayufu

ここで気にしながら気をつけて暮らすことが「悪」のように言われたり見られたりしてしまう事は、現在の課題だろう。何もなかった訳ではなく原発事故と汚染は確かに存在していることなのに「まだ心配しているの?気になるなら出ていけば」など言われ、出ていっても戻っても悪口を言われてしまう事が……

2014-10-18 17:37:51
rozeree @reemayufu

子供や家族の健康に気を配って過ごしていることが、「悪」呼ばわりされることの、精神的ストレスも課題だろう。本来なら「善」とされる行動があたかも悪いことをしているような、後ろめたさを感じるなんておかしな事。土壌や食物の汚染状況や、空間線量に応じて対応すべき事はしながら(続く)

2014-10-18 17:42:39
rozeree @reemayufu

(続き)土壌や食物の汚染状況や、空間線量に応じて「これはまだ出荷制限されているものだから高めのものだから気をつけて」「これは気にすることは無い状況」「ここは線量が高いから遊ばない。ここは除染して低いから大丈夫」という具合に、そこにその場に応じた生活をしていくことが前向きだと思うが

2014-10-18 17:47:42
rozeree @reemayufu

(続き)帰還の為、安心安全と思って暮らす為、復興の為となんでもかんでも一緒くたにしてしまっていることが、この地域での生きずらさや、分断を生んでいるのではないかと強く思う。今後は、これを改善していくには、誰がどう関わり、どういう方向に進めるのかを検討し対応していくことが重要。

2014-10-18 17:53:22
高橋 準 @myriel_june

うちの実家は「狭山茶どころ」にあるのだけど、やはり震災の後はなかなか苦しいようで。

2014-10-19 00:18:32
高橋 準 @myriel_june

こういうことをおっしゃる方は、震災直後に、福島大学放射線計測チームが、福島市と周辺の環境放射線を測定してマップを作成して公開していたり、ラジオゾンデで高空の測定をしてデータを発表してたり、継続してダストサンプリングのデータを公開してたりするのをご存じないことが多い。

2014-10-19 00:27:21
高橋 準 @myriel_june

素人の測定ですが、わたしたちの学類でも、2011年の早い段階で、大学構内や通学経路での放射線量測定をして、ブログで公開してましたし、わたしも2011年5月には、福島市の自宅で「窓を開けたら、線量は上がるのか」という実験をした。この実験は、KEKの野尻さんの示唆でやってみました。

2014-10-19 00:30:09