【テドイア】隠れ神【まだ途中】

重音テッド×IA。 子供にしかその姿が見えない神のテッドと、彼の巫女であり、妻だったイアの物語。
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大崎巧実(裏) @mboxtw2

CPはテドイア。完全パラレルで、BGMはナシ。お友達とのチャットマジックによるもの(笑) その世界のとある国。そこに神様として奉られてるテッドさんのお話。大きな神殿がそこにあって、テッドさんはそこに住んでる。 住人の大半にはテッドさんの姿は見えないけれど、でもだれもが信じてる。

2014-10-21 22:08:00
大崎巧実(裏) @mboxtw2

どうして疑う者が居ないのかというと、テッドさんの姿は子供には見えるから。 けれど大人になると見えなくなってしまう。だから大人達はテッドさんがちゃんと存在する事を知ってる。だから信じられる。 そんな人々をテッドさんは神殿の屋根からぼんやりいつも眺めてた。

2014-10-21 22:09:20
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんの仕事は特にコレと言ってない。というか今はもう無くなってしまった。 それというのもテッドさんは人と関わる事を止めてしまったから。人に嫌気がさして、だから姿を見え無くさせてしまった。 子供にだけ見えるのは、子供に罪はないから。嫌いになったのは大人だけ。

2014-10-21 22:10:23
大崎巧実(裏) @mboxtw2

子供には見える神様で、守ってくれるのも子供だけ。 だからテッドさんは子供の神様だと思われてる所もある。なので神殿のあるその街は結婚したての若い夫婦や、妊娠してる女性などが結構多い。 テッドさんの庇護が欲しくて。毎日神殿に通ってお祈りしてる。そんな街。

2014-10-21 22:11:48
大崎巧実(裏) @mboxtw2

子供には姿が見えるから、子供達は寄ってくる。 だから小さな子供が何もない空を見上げてたり、何かとお話していても大人達は何にも言わない。 あぁ、そこに神様が居るのねってそう思うから。

2014-10-21 22:13:46
大崎巧実(裏) @mboxtw2

ある日。小さな子供がやってきて、必死にテッドさんに言うんです。 お父さんがとっても苦しんでる。助けて、って。でもテッドさんは大人を絶対に助けない。 だから駄目って言うけれど、泣く子供に一つだけ教えてあげるんです。

2014-10-21 22:15:09
大崎巧実(裏) @mboxtw2

お前の父親を救ってやる事は出来ない。けれど、一つだけ良い事を教えてやろう、って。 そうしてテッドさんが教えたのは森に生える一つの薬草。それは痛み止めにもなって、父親の苦しみを少しだけ和らげる事が出来る。 テッドさんが手を貸せるのはそこまで。

2014-10-21 22:16:24
大崎巧実(裏) @mboxtw2

勿論子供は何とかしてその薬草を持ち帰った。子供でも頑張ればなんとか行ける場所。多少の怪我はしたけれど、神様が教えてくれたのって子供がいってその薬を渡すんですね。 そんなエピソードがあったり。 あともう一つ。やっと産まれた子供が病気で。母親はなんとか神様に助けてくださいって願う

2014-10-21 22:20:20
大崎巧実(裏) @mboxtw2

幼い我が子は命が危うく、母親はなんとかして助けたかった。 毎日神殿で必死にいのる母親を見て、テッドさんが動くのね。 十になるまで、その命を支えてやる。それまで対策するか、悔いを残さぬよう生きろ、って母親にお告げを残す。

2014-10-25 13:32:40
大崎巧実(裏) @mboxtw2

その母親もそこで生まれ育ったから、その声が幼い頃聞いたテッドさんの声だってわかるわけだ。 そしてお告げ通り、子供は元気に走り回れるようになった。 子供も、テッドさんに何がしたい?って聞かれて、みんなと遊びたい、走りたいって望んだから。

2014-10-25 13:34:41
大崎巧実(裏) @mboxtw2

喜んだ両親だったけれど、テッドさんが約束したのは十歳まで。 それ以上は『子供』の範囲から抜けてしまう。子供しか守る気がないテッドさんは、子供が十歳の誕生日の日。死の宣告をするのです。 もう、思い残す事はないか、って。優しく。

2014-10-25 13:36:45
大崎巧実(裏) @mboxtw2

誕生日の朝。目覚めた子供は両親に一杯わがまま言うんですね。だってね、今日で最後だからって。 両親は忘れていたテッドさんの約束を思い出す。我が子は病気が治ったんじゃない。ただ、テッドさんに守られてただけって事。

2014-10-25 13:39:09
大崎巧実(裏) @mboxtw2

最後の日に、子供は一杯甘えて過ごした。 そして誕生日の夜。家を独り抜け出して神殿に向かうのです。 誰にも見つかる事はなかった。テッドさんが道を開けてくれたから。 そして、普段は立ち入る事が出来ないはずの扉を開けて、その向こうへと行く。

2014-10-25 13:41:10
大崎巧実(裏) @mboxtw2

子供がたどり着いたその部屋は、テッドさんの私室とされてる所で、鍵はかかってないけれど、テッドさんが閉めてるから誰にも開けられない。 でも、子供が来ると知ってたテッドさんはその扉を開けて待っていてくれたんです。 子供の最期を見届けるために。

2014-10-25 13:43:10
大崎巧実(裏) @mboxtw2

辿り着いた子は、テッドさんの膝元で今までの事を話し出す。楽しかったよ、って。 それをそうか、ってテッドさんは聞いてくれるんです。 神様、ありがとうございました、って最後に告げて子供は死んでいく。 身体を襲う痛みもあったけど、最後までテッドさんは守ってくれた。

2014-10-25 13:45:35
大崎巧実(裏) @mboxtw2

少しずつ意識を失っていく子供を撫でながら、身体は痛くないか、苦しくないかってテッドさんが聞いてくれる。 そして最後に、おやすみ、って眠る子供に言うんですね。 次の朝。子供の遺体を神官達が見つける。 母親は泣きながら我が子を抱き締めるんですよ

2014-10-25 13:48:17
大崎巧実(裏) @mboxtw2

神に抱かれて亡くなったのなら、きっと苦しむ事もなかっただろう、って神官に諭されて母親は帰っていくんですね。 それをテッドさんは見てた。 もう、彼は同じことを何度も繰り返してた。

2014-10-25 13:49:56
大崎巧実(裏) @mboxtw2

子供の前にしか姿を現さないテッドさんは、お告げを聞くのも子供の役目。 そんな訳で、定期的に王家の使者として幼い王子がやってくる。 父王に成り代わり、神の神託を受けに来るのです。 王子にテッドさんはほんの少しの未来を語る。それが信託。

2014-10-25 13:52:09
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんの神託は少しだけ注意する事を教えてくれる。 王子と世間話でもしながら、ぽつりぽつりと語っていく。それを王子は神託として持ち帰り、王様に語るわけです。 王子は何故、テッドさんが子供にしか見えないのかがすごく疑問だった。

2014-10-25 13:54:24
大崎巧実(裏) @mboxtw2

何故、神は幼子にしか見えないのです? そう訪ねれば、俺は大人が嫌いなんだよって教えてくれる。 でも父王は素晴らしい人で、嫌われる要素がわからない、と嘆く王子に そうだな、って笑って。そんな大人ばかりだったなら、俺もこうならなかったな、って告げるのです。

2014-10-25 13:57:10
大崎巧実(裏) @mboxtw2

昔。テッドさんは誰にでもその姿が見れた。誰でも話す事が出来た。 けれど、とある大戦を境にやめてしまったんです。 どうしてもテッドさんは人が許せなかった。何故なら、その大戦で人はテッドさんの妻だったイアを殺してしまったから。

2014-10-25 14:00:13
大崎巧実(裏) @mboxtw2

時間は遡って。まだその街が村だった頃。 テッドさんは今のように姿を消してはいなかった。誰にもその姿を見る事は出来たし、誰とも話が出来た。 小さな村だったから、村人の誰もがテッドさんを知っていて、彼も全員の顔を知ってた。そんな村に一人の子供が生まれてくる。

2014-10-25 22:07:07
大崎巧実(裏) @mboxtw2

その頃、小さな社がテッドさんの住処。信者達に世話されながら、そして村人達に神託を与えて守りながら暮らしてた。 けれど。村の娘が一人。腹に子供を抱えて社にやってくる。 その娘を見て、テッドさんは何かを感じ取った。それは『死の予感』。その娘が遠くない先に死ぬ、と。

2014-10-25 22:09:20
大崎巧実(裏) @mboxtw2

テッドさんの社はある意味病院みたいなもの。すべての知恵と技術が集まるから、格好でもあり、病院でもあり。 だから娘もそこにやってきた。その社で子供を産む事は珍しい事ではなく、産まれてすぐ神様の祝福を得られるから、と村の娘は自らそこにやってくる程。

2014-10-25 22:10:59
大崎巧実(裏) @mboxtw2

その娘もそんな人のだったのだけれど。臨月になってもお腹の子供は産まれてこない。不安になっていく娘に、テッドさんは気付くんですね。 娘に感じた『死の予感』は彼女のものじゃない。腹の子が出したものであると。 腹の子は多分死ぬ、とテッドさんは娘に告げるのです。

2014-10-25 22:12:24
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