茂木健一郎（@kenichiromogi）さんの連続ツイート第1344回「selfieに対する態度」

茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート１３４４回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、今朝、なんとなくぼんやり考えていたこと。

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スマホが普及して、自撮りが簡単にできるようになった。英語でも、自撮り写真を意味する「selfie」はすっかり日常語になった。私も、ランニングをしている時など、ときどき自撮りする。風景のその場所に自分がいた、ということを記録するのに、便利である。

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雑誌とかで写真を撮っていただく時、「チェックしますか？」と聞かれると、「いいです、適当にやってください」と言う。selfieも適当で、さっと構えて適当にとる。しかし、本当はうまい撮り方があるようで、上の方から撮ると、目が大きく、顎が細く写るんだそうな。お試しあれ！

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selfieがいいのは、気楽なところだろう。以前は、観光地などで、「シャッターを押してもらっていいですか？」という光景をよく見たが、最近は減ってきたのは、自分たちで撮れるようになったから。３人くらいまでなら、平気で撮れる。selfieを撮るために、延ばす棒みたいなのもある。

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オバマ大統領などの著名人も、よくselfieを撮っている。というか、会った人が「selfie撮っていい？」と聞いて、「いいよ」みたいな感じで撮っている。ああいう光景を見ていると、ああ、現代だなあと思う。その撮ったselfieを、facebookやtwitterでシェアする。

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街を歩いていて、学生風の男の人に「写真、一緒にとってもいいですか？」とか言われ、逃げ切れずに「いいよ」と小さく言うと、自撮りで構えられたりすると、かなり恥ずかしい。というか、集団でのselfieは、ある程度親しい関係じゃないと戸惑う。通りがかりでいきなりは、ちょっとキツイ。

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selfieに対する態度は、その人の社会の中での自己イメージ、身体感覚などと絡んでいて、街で見かけていきなり「写真、いいですか：と言ってselfieを撮る人の感覚は、私とはかなり違う、ということはわかるんだけど、何が違うのか、まだわからない。ハグする人に、似ているかもしれない。

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もともと、鏡の中の自分を認識するのは人間を含む少数の動物が持つ高度な認知能力だが、selfieにも、その撮り方だとかシェアの仕方などに、興味深い点がいくつかあり、すでに何本かの論文も出ているようだが、学生などが、卒業論文のテーマとして取り上げても面白いと思う。

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以上、連続ツイート１３４４回、「selfieに対する態度」をテーマに、７つのツイートをお届けしました。