一匹狼の愉悦

りーぬあきらん @akira_waooooon

黒歴史とかの話をしたせいだろうけど、 ルームのみんなでサバゲに行って、いつのまにか朝井さんだけ本物の猟銃持ってて、無双状態で人を殺していく夢を見た。 かじさんは撲殺され、ゆうなぎさんは背後から打たれ、そごみつは喉に銃口ぶっさされて奇声あげてる朝井さんにブチ殺された。

タウンビギナー a.k.a 文豪タウン @town_b

あきらさんの夢から派生した物語を投下します。実在の人物とは一切関係ございません。

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【１】13人の中に紛れ込んだ3人の人狼。夜ごと１人ずつ餌食にしていく、忌むべき存在。しかし、さらにその中に紛れ込んだ一匹狼。 「なんで他のやつらとつるむ必要がある？ソロ活動こそ一匹狼の宿命。」

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【2】サバゲーの企画をあきらが持ち込んだ時、私は体の奥から響いてくる衝動を悟られないように必死でこらえた。サバイバルゲーム。私は１人で生きていけることをついにあいつに証明できる日が来たのだ、と。

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【3】この１３人から最後の一人になるシナリオはもうできている。何も自分一人で全員殺す必要はない。他の人狼の２人に厄介なやつを殺させ、最後にその２人を殺せばいい。予定通り家畜の絶叫が響いた。始まりの合図。いちえの懐柔は上手くいっている。

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【4】気配を慎重に殺して獲物が潜んでいる小屋まで行くつもりだったが、その必要はなかった。小屋の中で響く泣き声。かじだ。ほろを抱えて泣き叫んでいるところを見ると、チェルシーが上手いこと殺ってくれたのだろう。案外使えるやつだ。

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【5】「二人のほうがいいか？」 もう気配を正体を隠す必要もない。恐怖に震えるかじは首を振ることすらできないでいる。 「じゃあ一人のほうがいいか？」 今度は壊れた人形のように首を不規則に振り続けている。

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【6】「そうだよな。１人は嫌なんだよな。皆そう言うんだよ。１人はこんなに楽しいのにな。」 クソが。

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【7】猟銃を使えば一発で殺れたけど、それだと気が収まらなかった。小屋にあったハンマーは正直重くて持つのがだるかったけど、おかげで気分は晴れた。２人を仲良くソファーに並べて、小屋に火をつけた。仲良く天国か地獄に行けるように。どっちでもいいけど。

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【8】小屋に火をつけたことで思わぬ副産物を得ることができた。ロフトに潜んでいたらしいジョンを燻し出せた。燻し出せたら後は仕留めるだけだ。一発、心臓に。しかし少し外れてしまったため二回穴を開ける羽目になった。弾を余計に使ってしまった。かじを撲殺しておいて良かった。

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【9】弾薬の補給のために武器庫に向かう途中、血の跡を見つけた。誰だ？気配を消して向かうと、チェルシーとおがが対峙していた。どちらも満身創痍だった。好都合だ。相打ちが望ましいが、おそらくおがが勝つだろう。チェルシーには荷が重すぎる。

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【10】チェルシーとおがが共に一瞬右手を動かした。決着がついた。チェルシーの左胸にナイフが刺さっていた。おがの実力を考えたら当然だろう。そしておがの右腕に刺さった毒針。理想的だ。もう２人の命はない。「ひっ…。」正面から声が聞こえた。

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【11】短銃を持ち顔面蒼白になっているメイド。ゆうなぎだ。いつでも殺れるが、騒がれても鬱陶しい。今のうちに済ませよう。まずはおがの息を確実に止めるために一発。今度は確実に脳天を撃ち抜けた。調子は上向いている。

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【12】ゆうなぎは短銃を構えてくるかと思ったら、背中向けて逃げ出しやがった。ヘタレが。思ったより脚は早いが、それだけだ。動きが予測できれば止まっている的を狙うのとは大差ない。

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【13】「朝井さん、あと３人っすね！！」背後からいちえの声がした。振り向くと、首を切断して顔だけになったあきらを持って満面の笑みを浮かべていた。多分褒めて欲しいのだろう。「よし、よくやった。えらい。」いちえはあきらを投げ捨てじゃれてきた。鬱陶しい。

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【14】銃声が響いたと思ったらいちえに突き飛ばされた。体制を立て直し状況を確認すると、左手を血で濡らしたいちえが絶叫しながら銃声のした方へ疾走していた。銃声は響くがいちえは全て躱す。あいつが人狼で良かった。

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【15】「タカムラアア！！！」「いちえぇぇぇ！！！！」タカムラの正確無比な連射といちえの銃弾を切り捨てる刀の勝負。タカムラの顔面を真っ二つにした軍配はいちえに上がった、かのように見えた。いちえがゆらりと揺れ、崩れ落ちた。

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【16】いちえとチェルシーは始末するつもりだった。私が、始末するつもりだった。特にいちえは私の獲物だと決めていた。その獲物を横から掻っ攫う奴は許せない。ボウガンを構えた、かつては「少女」だったソルジャー。

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【17】「ちゃんはる…！！！」一・二を争う厄介な相手。できることなら他の奴らと戦っている最中にどさくさに紛れて殺りたかったが、ここまで来たら実力でどうにかするしかない。

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【18】「ムリだよアサイさん。はるかがこのサバゲー勝つからアサイさんの命ちょうだい。」 「ダメだよ、ちゃんはる。」 銃声がして、ソルジャーが肉塊になった。ちゃんはるを殺ってくれたのは有り難かったが、最後の１人は一番厄介な相手だった。

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【19】「１人は…。そんなに嫌じゃない。本を読んだり考えたりは、１人でしかできない。大勢は大勢で楽しいし、１人は１人の良さがあると思う。だから…。どちらも尊いし、どちらも失いたくない。僕はそう思う。だから、僕たちはこの銃を置かなきゃいけない。」

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【20】甘ぇよ、そごみつ。どっちも失いたくないなんて、ソロ活動を選んだ時点でそんな選択肢はあり得ない。１人で生きて、１人で死ぬこと。それを引き受けない限り一匹狼は一匹狼足り得ない。

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【21】「僕達は、１人で居続けることも大勢で居続けることもきっと不可能なんだ。一人になったり、大勢になったりを繰り返して、折り合いをつけて、生きていくんだ。それが人によっては偏ることはあっても。」

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【22】銃を置いてこっちに近づいてくる。やっぱり一番最初に始末するべきだった。私の柔らかい部分を的確に、しかも痛いのか痛くないのか微妙に感覚が狂うレベルで責めてくる。これ以上聞いていたらうっかり受けいれてしまいそうだ。やめろ、やめろ、やめろ。

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【23】「もう僕と朝井さんしか生き残っている人はいないんだ。だから、１人と１人で生きていくこともできるし、２人で生きて」 うわあああああああああああああああああああ！！！