G20にて今までとは違う決議が前面に押し出された理由

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【New!】G20首脳会議が閉幕　GDP2.1%引き上げへ huff.to/1us7lJf pic.twitter.com/0npNxwo9VI

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たのあきら（公開用） @tanoakira_open

G20というのは、いわゆるG7と呼ばれる経済的に大きな国に加えてEUや中国ブラジルなど新興国と呼ばれる20の国や組織の代表が集まる会議です。その会議で今回ちょっと今までとは違う決議が前面に押し出されました。

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どんな決議か大ざっぱに言うと「各国の政府はもっと金を使おうぜ、財政再建とか言ってないでさ」というものです。多くの人は「ふーん。だから？」という反応になるんじゃないかと思います。もし「バカ言うなよ無駄な金使うなよ」という反応をされた方はかなり経済に詳しいのだと思います。

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ではなんでこんな決議がなされたか。その話をするために「ラインハート・ロゴフ論文」なる今となっては珍説の話をしたいと思います。この珍説は水伝やＥＭ菌や江戸しぐさ以上に有害で、世界中で猛威を振るい、失業者と倒産と自殺者と生活困窮者を出しました。

たのあきら（公開用） @tanoakira_open

この論文のポイントを簡単かつ大ざっぱにいうと「ある国のＧＤＰに対して政府の借金の比率が大きくなると、その国の経済活動が落ち込む」ということです。世界の色々な国々はこの論文を信じて経済活動が落ち込まないように増税をして歳出を減らしました。失業者が溢れ政府のサービスが止まりました。

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この論文の結論には実は反対者もいました。例えばクルーグマンという経済学者は「借金が増えたから経済活動が落ち込んだんじゃない、経済活動が落ち込んだから借金に対するＧＤＰの比率が小さくなったんだ、バカ（意訳）」というような事を言っています。でも、各国の政府は珍説を採用し続けました。

たのあきら（公開用） @tanoakira_open

そしてある日、ラインハート・ロゴフ論文の元にしたデータが公開され、とある大学生が実際に表計算ソフトであるExcelにデータを入力してみました。ところが論文の結果が再現されません。色々試した学生は結論を発表しました。「どうもExcelのセルの操作ミスみたいです」。それは事実でした。

たのあきら（公開用） @tanoakira_open

要するにＧＤＰと経済活動の活発さには目に見えるような関係はなく、借金の比率の多い国で景気のいい国もあれば借金の比率が少ないのに景気が悪い国もありました。世界各国が増税と歳出削減の根拠にした論文は「Excelの操作ミスで生まれた大間違い」だったのです。

たのあきら（公開用） @tanoakira_open

その辺から世の中の流れが変わりました。それまでは「増税しろ、歳出を削れ、財政再建しろ、移民を受け入れろ」とばかり言ってきたＩＭＦ（要するにデカい金貸し）が「財政再建は急がなくていいのよ」と言いだしはじめたのです。

たのあきら（公開用） @tanoakira_open

これは当たり前の話です。例えばこの世に二人の人がいたとして、片方がもう一方から何かを買えば片方は黒字に、もう片方は赤字になります。どちらも赤字にしたくないなら取引を止めるしかありません。。リーマンショックのような世界的不況の後に世界各国が一斉に財政赤字を減らしたら、どうなったか。

たのあきら（公開用） @tanoakira_open

世界中で経済活動が不活発になりました。比較的ましなのは頑張って限界までお金を使い続けたアメリカや、途中で「ヤバい」と緊縮を止めたイギリスくらい。ユーロ圏はデフレ寸前。消費税率を上げた日本は東日本大震災を凌ぐ経済の落ち込みをしています。このままだとアメリカも巻き込まれます。

たのあきら（公開用） @tanoakira_open

まあ、そんな事情で今回G20では「借金返すったって経済活動が止まったら返すものも返せないだろ。まず政府がお金を使って、経済を活発にしないと話になんねえ」という意見が通ったというわけです。大きな方向転換があったわけですね。

たのあきら（公開用） @tanoakira_open

年末に選挙があるとして「財政崖っぷちだから」「増税はいるから」「無駄遣いはしちゃいけないから」みたいな意見が飛び交うものと思います。このとき重要なのは「今の日本は政府が借金を減らすとヤバいんだ」という原則をわきまえる事ですね。そこを間違えると、日本の景気の首が締まります。

たのあきら（公開用） @tanoakira_open

@tanoakira_open あ、間違いに気がついた「要するにＧＤＰと経済活動の活発さ」じゃなく「借金のＧＤＰ比と経済活動の活発さ」ですね。失礼しました。恥かきついでに「ＧＤＰ」ってなんだろうという話をしたいかと思います。

たのあきら（公開用） @tanoakira_open

今朝方から「ＧＤＰがマイナスになった」と騒ぎになっています。ではＧＤＰとは何かというと、ある国で１年に生み出された付加価値の合計をそう呼ぶのだそうです。じゃあ付加価値ってなんでしょう。以下のサイトの説明がわかりやすいかと思います。 keieibunseki.com/seisan/index27…

たのあきら（公開用） @tanoakira_open

売上から外部調達費用を引いた値が付加価値ということになります。ところで先のサイトの式を見ていただけますでしょうか。付加価値のところに「人件費」とありますね。要するにＧＤＰがマイナスになると人件費が払えなくなったり借りているお金が返せなくなったり税金が払えなくなったりするわけです。

たのあきら（公開用） @tanoakira_open

発表されるＧＤＰには二種類あります。名目ＧＤＰと実質ＧＤＰと呼ばれるものです。数値の素の値が「名目ＧＤＰ」。名目ＧＤＰから物価の影響分をさっ引いた数値が「実質ＧＤＰ」です。今回はどちらもマイナスでした。

たのあきら（公開用） @tanoakira_open

また、今日発表されたのは今年の７月から９月までの数値です。その前の四半期（４月～６月）は消費税増税の影響でマイナスになると予想されていました。その後の７～９月期には落ち込んだ反動でプラスになると予想されていました。民間の事前予想の平均は確か+2.4％だったと思います。

たのあきら（公開用） @tanoakira_open

ところが、予想に反して少し戻るというか、水平飛行に移るかと思っていたのにさらにＧＤＰが下がったこともあって騒ぎになっているわけです。２四半期連続でＧＤＰがマイナスになりましたから景気が後退していることがはっきりしたわけですね。ＧＤＰというのはそんな感じの指標なのでした。

tadataru @tadataru

増税どころか即刻減税が必要だろ。

たのあきら（公開用） @tanoakira_open

もし選挙があるなら、争点は「消費税率を何％まで引き下げるか」だ。この期に及んで「財政が」とか言っている人がいたら日本を滅ぼす気なんだと思う。

小沢一郎（事務所） @ozawa_jimusho

7-9月のGDPの数字が予想以上に悪いものになりました。原因は個人消費の長期低迷。どこが景気がよくなっているというのでしょうか。株価と実体経済はますます乖離していきます。今やっていることは正にアクセルとブレーキを同時に踏むこと。このままでは金融市場も、経済本体もおかしくなります。