零細小売業が地方を救う

東京が地方を食いつぶす構造が出来上がったのは、大型スーパーなど小売業の大型化にかなりの原因を求めることができる。零細小売業を再生させることが地方再生に大きく貢献するだろう。
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shinshinohara @ShinShinohara

東京がブラックホールのように人口を飲み込み、地方を枯渇させる。やがて東京をも自滅させる「地方消滅」問題は何が原因なのか?一つには「大店法」の問題がある。貿易摩擦を理由に大店法が撤廃されたことにより、全国に大型小売店が林立し、商店街をつぶし、地方に雇用を失わせた。

2014-11-17 22:07:21
shinshinohara @ShinShinohara

大型スーパーや大型電気店、ホームセンターなどは品揃えが素晴らしく、非常に便利だ。だがそのために零細な小売店がたちゆかなくなり、雇用を減らした点も否めない。大型店はパートを増やしても正社員はなるべく雇わず、品ぞろえの割に人件費を減らすことで儲けを出す。結果、雇用が減るのだ。

2014-11-17 22:11:15
shinshinohara @ShinShinohara

「一人社長」も多かった商店街の小店舗が多かった時代、雇用の受け皿は多かった。卸も雇用を増やすしかないからだ。小規模の店舗を多数相手にするには、細やかな対応をするため卸業も人を増やす必要がある。さらに仲卸が挟まることもある。運送もこまめにする必要が出て、雇用が多く生まれる。

2014-11-17 22:16:51
shinshinohara @ShinShinohara

昔は東京で夢破れても、田舎に帰って実家の店を手伝う、あるいは知り合いの小さな店で仕事を世話してもらう、ということが可能だった。しかし小さな店舗がなくなり、大型小売店ばかりになると、こうはいかなくなった。大型店に仕事の口利きができる権限の人はほとんどおらず、パートの仕事しかない。

2014-11-17 22:19:41
shinshinohara @ShinShinohara

会社員を長年やっていて鬱になって苦しんだが、田舎に帰ることはできなかった、という人の話を聞いた。なぜかと問うと「田舎には仕事がない」と答えた。商店街が消滅し、大店舗だけになった地方には、東京で疲れ切った人を受け入れる雇用が存在しない、と嘆いた。

2014-11-17 22:22:28
shinshinohara @ShinShinohara

大型小売店の増加は、雇用減少の大きな原因となる。例えば農業でも雇用の減少を促す。大型スーパーは小さな農家からチマチマ野菜を買っていられない。大量の納品ができる農家の方がありがたい。この結果、農家も大型化(雇用減少)が有利になる。途中の卸業もすっ飛ばすからその分の雇用も失われる。

2014-11-17 22:27:10
shinshinohara @ShinShinohara

かつて商店街が健在で小店舗が多数を占めていた頃、いわゆる「サラリーマン(雇用者)」はもっと少なかった。自営業が多く、その分、夢破れて東京から戻ってきても雇ってくれる店はたくさんあった。しかし今や、労働者の82%がサラリーマン。 livedoor.blogimg.jp/moneylabo/imgs…

2014-11-17 22:53:39
shinshinohara @ShinShinohara

サラリーマンを雇うそこそこ大きな会社は、東京に本社を置くことが多い。このためサラリーマンになろうとすれば東京に集まることになる。逆に地方の支社は正社員を減らしパートを増やすことで人件費を削減しようとする。サラリーマン社会が地方を消滅させている。その大きな原因が小売業の大型化だ。

2014-11-17 22:57:46
shinshinohara @ShinShinohara

地方を再生させるには雇用が必要だ。雇用を生むには小規模店舗を優遇し、自営業を増やすことが大切だ。大規模小売業ばかりに有利な現体制を続けると地方の雇用はますます失われ、国の活力を奪うことになるだろう。

2014-11-17 23:00:17
shinshinohara @ShinShinohara

地方に雇用を生む一案として「零細小売業を相手にする卸売業の優遇」がある。零細な小売店と取引の多い卸売業者は税制面などで優遇するのだ。零細な小売り、零細な卸売業を増やすことで細かな雇用をたくさん生み、雇用の吸収力を地方に取り戻すのだ。

2014-11-17 23:04:57
shinshinohara @ShinShinohara

大型スーパーは商店街を破壊し、大型電気店は「街の電気屋さん」を消し、大型ホームセンターは雑貨店を消し、大型書店は町の本屋さんをつぶした。利益を上げるために雇用を小さく抑えようとする大型店の繁栄は、結局は雇用の減少につながるということに私たちはもっと自覚的になる必要がある。

2014-11-17 23:09:41
shinshinohara @ShinShinohara

私が小さい頃、ナポレオンなどの銘柄ウイスキーは超高級扱いされた。海外から輸入される際、多くの小売業が間に挟まり、少しずつ利益を乗せることで価格がせり上がり、1万円を超える値段になっていた。今は卸をすっ飛ばすのでウイスキーは安物になった。手軽に手に入る分、卸の雇用が失われた。

2014-11-17 23:13:13
shinshinohara @ShinShinohara

卸売業を流通の途中で多く挟んだり、小さな店舗でものを買うことは商品を割高にし、消費者に損なように思える。しかし卸業をすっ飛ばす「中抜き」をすると、中間業者の雇用が失われ、その分格差が広がり、結果として消費者の購買力を落とすという皮肉なことになってしまう。

2014-11-17 23:16:14
shinshinohara @ShinShinohara

少々割高かもしれないが仕事がなくなる不安がなく、みながそこそこ安心していける社会がよいのか、東京で必死に働いて疲弊するサラリーマンと地方でパートの仕事しかない格差に苦しむ社会がよいのか。「効率」によって失われる雇用の問題をしっかり考えなければならない。

2014-11-17 23:19:05
shinshinohara @ShinShinohara

小さな店舗がたくさんあれば、新時代を切り開くイノベーションの芽もそこから生まれるだろう。大規模小売業ばかりになり、創造力の乏しい「大企業病」にあえぐサラリーマン社会になってしまえば、社会の活力も失われてしまう。零細小売業の支援がイノベーションを生む、という視点も持ちたい。

2014-11-17 23:21:58