紅鎮守府日記 コンゴウ・バンケッド編

SS、コンゴウ・バンケッドのまとめ
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戦争さん @RAKUNYA

『コンゴウ・バンケット』 おわり #紅鎮守府日記

2014-07-19 01:18:26
戦争さん @RAKUNYA

「私も相当強いという自負がありマス。でも提督は、その私を遥かに上回っているんデスよ? これで惚れないなんて乙女じゃありまセーン」 「……アッハイ」 「まだまだ遠いケド……」 「……? 」 「いつか、追いついてみせる……ネ」 #紅鎮守府日記

2014-07-19 01:10:14
戦争さん @RAKUNYA

「……正直、あそこまで殴り合って愛していられるものなんですか? 」 「What? 比叡、アナタはなにを見ていたデスか? 」 「えっ……」 #紅鎮守府日記

2014-07-19 01:09:55
戦争さん @RAKUNYA

「~♪」 「ずいぶんとご機嫌ですね。お姉様」 「当然デース。やっと提督のワイフになれマシタ!!」 #紅鎮守府日記

2014-07-19 01:09:39
戦争さん @RAKUNYA

提督の言葉を遮って言う。 「司令官のこと、信じているから」 「……それはどう受け止めれば――」 「じゃあ、午後の艦隊任務に行ってくるね」 「あ、お、おう……がんばってくれ」 「ん、いってきます」 #紅鎮守府日記

2014-07-19 01:09:07
戦争さん @RAKUNYA

「ああ、それならかまわないよ」 思い詰めた様子の提督と裏腹に、あっけらかんと答える響。 「純粋に戦力が強化されることは喜ばしいことだからね」 「いや、だけど……」 「それに」 #紅鎮守府日記

2014-07-19 01:08:51
戦争さん @RAKUNYA

「……すまんな、響」 「なにが? 」 白湯を一口すすって、提督が呟く。 「約束していたとはいえ、金剛とケッコンすることになってしまって……その」 #紅鎮守府日記

2014-07-19 01:08:29
戦争さん @RAKUNYA

「勝負を挑まれた以上、手加減をするわけにはいかないからな……」 「ま、お互いに無事だからいいけれど」 そう言って響は白湯を渡す。猫舌の提督のために、少しぬるめだ。 #紅鎮守府日記

2014-07-19 01:08:10
戦争さん @RAKUNYA

「……ひどい目にあった」 「司令官もけっこうヒドいことしていたけどね」 あれだけ派手に殴り合ったにも関わらず、互いに怪我は擦り傷程度。提督は鳩尾を殴られたためしばらく体に力が入らず、伊勢日向の手に手伝ってもらって担架で自室に帰ってきていた。 #紅鎮守府日記

2014-07-19 01:07:51
戦争さん @RAKUNYA

苦笑し、一気に湧いた歓声にのまれながら最後に言い放つ。 「ハッピーエンドの条件は……ハンサムが勝つこと、ネ」 #紅鎮守府日記

2014-07-19 01:06:37
戦争さん @RAKUNYA

「おま……え……」 怨嗟の混じった抗議の声をあげながら、ゆっくりと倒れていく提督。 その様子を、竹光で体を支えながら見守る金剛。 「仕方ないネ。提督がさりげなく降参しないから……こうでもしないとケッコンできないヨ」 #紅鎮守府日記

2014-07-19 01:06:15
戦争さん @RAKUNYA

その言葉と同時に。 ドッ……と。 「……は? 」 提督の鳩尾へ、刀の柄が突き立てられる。 #紅鎮守府日記

2014-07-19 01:05:46
戦争さん @RAKUNYA

「……馬鹿だな。お前は」 そしてフッと。 「わかったよ……金剛」 揺れていた体が、抱きしめられる。 「ぁ……」 始めて感じる暖かさに驚き、目を見開いて。 その数秒後には肩に顔を埋める。 「…………アリガト、てーとく」 「ああ、だから早く検査を――」 #紅鎮守府日記

2014-07-19 01:05:16
戦争さん @RAKUNYA

竹光で支え、提督の足を掴み、醜態ともいえる様をさらしながら。 「だから、強くなるって……! 」 少女は、立ち上がる。 愛する人を守るため。 今だけは、愛する人を倒すため。 日頃の"ハンサム"など投げ捨てて、むき出しの闘志で立ち向かう。 #紅鎮守府日記

2014-07-19 01:04:42
戦争さん @RAKUNYA

「どうして……」 「決めた……ネ……あの日に……」 這いずりながら、それでもなお。 「ついていくって……離さない……って……」 絶対の意志は瞳から消えない。 「もう、"ひとりぼっち"には……させない……」 #紅鎮守府日記

2014-07-19 01:04:16
戦争さん @RAKUNYA

本人の説得ができないため、周囲に無理にでも止めさせようとする提督。そこへ、金剛は支えにしていた竹光を振る。 それまでに振るってきた剣速には到底及ばない、子供でも避けられるであろうその攻撃を軽くいなす。支えを失った金剛は再び倒れるが、手を伸ばし、提督の足を掴む。 #紅鎮守府日記

2014-07-19 01:03:22
戦争さん @RAKUNYA

竹光を支えにしながら、立つのもやっとの状態でありながら、金剛は提督へ立ち向かっていく。 「指輪のことならまた相手してやる。だからまた鍛えて――」 「断る……ネ」 「おい、もういいだろ!! 誰か止…… 」 #紅鎮守府日記

2014-07-19 01:02:16
戦争さん @RAKUNYA

「……て、い……とく」 金剛が、立ち上がったのだ。しかし、その様子を見ても提督は冷静に言い放つ。 「……無理するな金剛。体幹をまともに叩いた。内臓は大丈夫なはずだが、念のため早く検査に……」 「嫌……だ」 #紅鎮守府日記

2014-07-19 01:01:39
戦争さん @RAKUNYA

そして提督が倒れ伏した金剛の横を通り、控え室へ戻ろうと歩き出してようやく、艦娘たちに言葉が戻る。 「あ、えっと……これは提督の勝利……で……」 戸惑うように青葉が勝利を宣言しようとした瞬間。 ギャラリーである艦娘たちの間から、わっと歓声が上がる。 #紅鎮守府日記

2014-07-19 01:01:11
戦争さん @RAKUNYA

短い炸裂音。衝撃波が金剛の背中から出たかのように、周囲の艦娘たちが錯覚する。 わずかな沈黙の後、提督が拳を引き抜くと同時に金剛がひざから崩れ落ちる。 あまりの出来事に取り巻きの艦娘たちも、実況役の青葉でさえもしばし言葉を失う。 #紅鎮守府日記

2014-07-19 01:00:53
戦争さん @RAKUNYA

「―――ぁ」 思考の空白。その数瞬後。 ズドンッ!!という鎮守府全体が揺れたと錯覚するほどの踏み込みと。 その力をすべて乗せた拳が。 金剛の腹部へと、打ち込まれる。 #紅鎮守府日記

2014-07-19 01:00:34
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