チーズはどこに消えた?アニメ業界篇

2
It happens sometimes @ElementaryGard

もっとわかるアニメビジネス amazon.co.jp/dp/4757122799/… >大きなお金が動き、利益も出ているはずのアニメビジネス。しかし制作側から聞こえてくるのは「ヒトとカネが足りない」。いったい、お金はどこへ消えてしまったのか? 答えは簡単。金は消えたのではなくもともとない。

2014-11-20 13:42:01
It happens sometimes @ElementaryGard

「製作」と「制作」は違う。前者では金がまわっている(利益のことではなくキャッシュフローが、です)。後者はまわっていない。利益もキャッシュフローも。

2014-11-20 13:44:22
It happens sometimes @ElementaryGard

「制作」ははじめから金なんてろくに入ってこない。足りない分を新人からの労働搾取で埋め合わせている。これが真相です。例えば1500万円必要なのに実際には800万しかもらえないならば、残り700万ぶんはただ働きさせる。そうやって回している。

2014-11-20 13:46:20
It happens sometimes @ElementaryGard

今から半世紀前、国産テレビアニメ第一号『鉄腕アトム』が登場したとき、「製作」と「制作」は同じものでした。tezukaosamu.net/jp/anime/30.ht…

2014-11-20 15:42:05
It happens sometimes @ElementaryGard

>『アトム』当時は「安く作るから、とにかく作らせてくれ」という作品を世に送り出したい切実な気持ちがなければ、とてもじゃないけれど「連続アニメ」などに関心を持ってくれるスポンサーはいなかったのです。

2014-11-20 15:42:53
It happens sometimes @ElementaryGard

「とにかく作らせてくれ」か…うまく言い当ててます。ところがアトムグッズが売れに売れた。赤字を少しでも埋め合わせるためにディズニー・ジャパンに倣って手を出した手法。億単位の金が入ってくるとは誰も読んでいなかった。あくまで「赤字を少しでも埋め合わせるため」の手法だったから。

2014-11-20 15:44:57
It happens sometimes @ElementaryGard

「製作」と「制作」が同じだったから、「製作」に入ってきた金はそのまま「制作」の金となった。ここ実はかなり単純化して話していますが、今はまず「製作」と「制作」の二項対立で理解してやってください。

2014-11-20 15:46:41
It happens sometimes @ElementaryGard

『アトム』の追従番組が押し寄せた。dic.nicovideo.jp/a/%E9%89%84%E4… www31.ocn.ne.jp/~goodold60net/… www31.ocn.ne.jp/~goodold60net/… アトムのようにアメリカ輸出でドルが稼げる!と野心を燃やして。

2014-11-20 15:50:56
It happens sometimes @ElementaryGard

キャラクター商品で稼ぐことは考えていなかった。ここ重要。何度も繰り返した話でもあります。

2014-11-20 15:51:32
It happens sometimes @ElementaryGard

『エイトマン』輸出の際に、先方から提示された契約書にsubsidiary rightsとあったのを、TBSの著作権課が見逃さなかった。今でいう「商品化権」ほかいろいろな二次的権利のことです。

2014-11-20 15:52:54
It happens sometimes @ElementaryGard

あ、アニメの『エイトマン』はTBSが「製作」、「制作」はTCJといって、CM制作会社。そこのCMアニメ部門でした。

2014-11-20 15:56:17
It happens sometimes @ElementaryGard

アトムと違ってエイトマンは「製作」と「制作」が最初から別ものでした。どう違うかというと、要するに前者が著作者・著作権者で、後者はそうではないということです。著作者と著作権者の違いについては省略。別の話になるから。

2014-11-20 15:57:55
It happens sometimes @ElementaryGard

商品化権の「発見」によって「製作」と「制作」の分離がさらに徹底化された。(ここも単純化して話しています) 儲けは「製作」にまわり「制作」にはいかない。

2014-11-20 15:59:21
It happens sometimes @ElementaryGard

「広告代理店や放送局が中間搾取するからアニメの現場の人間に金がまわらないんだ!」という説は正しくない。なぜなら両者は「製作」(でない場合でも「製作」寄り)だから。金がまわってくるのが「製作」で、こないのが「制作」…ここまで単純化するのは際どいかな。今は感じをつかむの優先。

2014-11-20 16:02:13
It happens sometimes @ElementaryGard

さて「制作」といっても上位部門と下位部門に分かれます。雇う側/雇われる側と言い換えてもいいでしょうか。

2014-11-20 16:03:59
It happens sometimes @ElementaryGard

十分とはいえない額しか「製作」から「制作」にはまわってこない。その不十分な金を、「制作」の上位部門である雇う側ができるだけ確保しようと考えます。つまり人件費をできるだけ削減して手元に残る金を多くしたいということです。

2014-11-20 16:06:20
It happens sometimes @ElementaryGard

こうやって雇われる側にしわ寄せがきて、「徒弟制度」が回りだす。「貴様のような未熟者は本当は使いたくないんだが、人手が足りないから仕方なく使ってやるんだ。低賃金でも文句を言うな。こっちが授業料を貰いたいぐらいなんだから。文句があるなら腕を磨け。相撲取りと同じだ」

2014-11-20 16:08:38
It happens sometimes @ElementaryGard

かつて新人時代にさんざんいびられ、ただ働き同然の扱いをされていた者が、「先輩」になるにつれて今度は「後輩」いびりを正当化する。

2014-11-20 16:09:58
It happens sometimes @ElementaryGard

「先輩」になれば、そこそこ収入も身分も保証されるからです。フリーランスなんだけど「雇う側」からそこそこの保証がされる。されていないのが「後輩」。「後輩」をいびったほうが「先輩」として身元が保証される。

2014-11-20 16:12:13
It happens sometimes @ElementaryGard

学校なら「後輩」はやがて全員が「先輩」に進級します。ところがアニメの世界では進級率が1割を切っています。アニメーターですと3%という声もあります。

2014-11-20 16:14:30
It happens sometimes @ElementaryGard

広い、広すぎるぐらいのすそ野があって、それがすうっと先細りになっていく。

2014-11-20 16:17:03
It happens sometimes @ElementaryGard

坂の上の雲を目指して登っていく者の九割は転落していきます。自主的に降りていくというべきでしょうか。矛盾のしわ寄せはその人たちが皆リュックに背負って下界に降ろしていってくれます。

2014-11-20 16:18:38
It happens sometimes @ElementaryGard

こうして富士山は美しい姿を保ち続ける。

2014-11-20 16:19:07
It happens sometimes @ElementaryGard

こうやって「制作」内部に、共犯関係ができているとみます。

2014-11-20 16:25:38