古崎康成さんの「現実と虚構の境界線設定」

テレビドラマ研究家、古崎康成(@furusaki_y)さんによる「現実と虚構の境界線設定」理論
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古崎康成 @furusaki_y

CSファミリー劇場の『花のあすか組』を録画しつつ視聴。後半、路線がやや変わったように記憶するがこの前半の荒唐無稽硬派路線も悪くない。小高恵美は『あなただけ見えない』での無言芝居も様になっていたしもう少し続けて欲しかった気がする。JTの飲み物「ハーフタイム」のCMもよかった記憶が。

2014-11-20 02:41:36
古崎康成 @furusaki_y

『花のあすか組!』を見ていて思うのだが、この手の作品には設定で現実の社会との関係性がいったいどうなっているのかという謎がどうしてもつきまとう。全中裏という組織の存在を日本政府はどう対処しているのか。このあたり、野暮なことを言っているのかも知れないがスルーされたままなのが多い。

2014-11-20 03:35:27
古崎康成 @furusaki_y

同じ事は戦隊ものや仮面ライダーでも言えて、ドラマの舞台の空想世界とその外側の現実社会との関係性が気になる時がある。たまに仮面ライダーなどでマトモに警察が出動して銃撃する場面を見るとオッ、多少現実の社会機構との関係性も考慮しているのだなと感心してしまうときがある。

2014-11-20 03:38:20
古崎康成 @furusaki_y

このあたり、多少野暮なことかも知れないが、ゴールデンタイムで特撮をやるなら避けて通りにくい部分で、当然ながら『安堂ロイド』はそのあたりの現実の警察機構と虚構設定の関わりを描いていた。というかそれが描く主だった。昔のゴジラだってちゃんと自衛隊という現実の組織との関係性を描いている

2014-11-20 03:41:21
古崎康成 @furusaki_y

このことは特撮ものに限らず、マンガ原作の実写化でも重要で、マンガのときなら許されていた現実社会との関係性を実写されたドラマでは問われる面がある。そこがちゃんと成立していないとなかなか受け入れにくい面があるのだ。マンガ実写化で失敗するのはたいていその部分が考慮出来ていないケース。

2014-11-20 03:44:02
古崎康成 @furusaki_y

たとえばあれだけ荒唐無稽だった『のだめカンタービレ』が実写化でも受け入れられたのはマンガでは曖昧だった登場人物をとりまく周辺部の現実社会との位置関係を描き込んで、整合性を持たせたからなのだと思う。で、この境界線をちゃんと意識しているかどうかがポイント。

2014-11-20 03:46:56
古崎康成 @furusaki_y

作劇で、現実と虚構との境界線をどこに置くかは作り手の巧拙にも関わる。たいていはマンガの登場人物まわりの虚構の世界とその外側の現実社会との間を境界線にしてその整合性を配慮する。それで充分なのだと思う。ところがその境界線をもっと狭めて書けてしまう書き手もいる。

2014-11-20 03:49:57
古崎康成 @furusaki_y

現実と虚構の境界線設定を最も狭めそれでも成功した希有の例としては『泣くな、はらちゃん』が挙がる。このドラマではマンガから飛び出た登場人物だけが虚構で、人物のすぐ外側がもう現実社会なのだ。それを違和感なく実現できたのは長年、マンガの映像化にも精通してきた岡田惠和さんの腕なのだろう。

2014-11-20 03:53:23

「仮面ライダー」と現実社会の警察組織が関わる『仮面ライダークウガ』

minneco @minneco818

@furusaki_y 「仮面ライダークウガ」はそこから始まった気がしています。

2014-11-20 08:48:03
カメイセイジ @kamekames

@furusaki_y 平成ライダー1号のクウガはかなりリアル現実路線でしたね。

2014-11-20 10:06:42