プロメテウスの罠「漫画いちえふ」連載終了に寄せる

心に残った3人の方々の連続ツイートを通しで読みたくてまとめてみました。
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その1

竜田一人 @TatsutaKazuto

(プロメテウスの罠)漫画いちえふ:16 100年後の読者のため - 朝日新聞デジタル t.asahi.com/ghxl" 拙作をお取り上げいただいた連載も本日で終了です。関根記者の真剣で綿密な取材により、これまでの同連載とは、ひと味違った読み物になったかと思います。

2014-11-21 16:11:33
竜田一人 @TatsutaKazuto

長期に渡る入念な取材に、こちらが音を上げそうになる事もありましたが、私としても本音をぶつけた丁々発止のやり取りに、新たな発見や、改めて考えさせられる事も多い日々でした。最後までお付き合いいただいた関根記者と、お読みいただいた読者の皆様にお礼申し上げます。

2014-11-21 16:23:50
竜田一人 @TatsutaKazuto

途中多少の行き違いもありましたが、それでも最後まで掲載を続けて下さった朝日新聞様にも感謝申し上げます。 私の記事も含めて今後とも『プロメテウスの罠』には、厳しい検証の目が向けられましょう。私を取り上げた事が、これまでの記事に対する「両論併記」に利用される事がなきよう願っています。

2014-11-21 16:51:11
竜田一人 @TatsutaKazuto

というわけで、長期間にわたる私と関根記者との試合を、毎日リングサイドでご観戦下さいました皆様、 また会場外からご声援下さいました皆様も、本当にありがとうございました。 私としては、対戦相手に恵まれ、面白い試合が出来たと思っています。 最後にもう一度、あの言葉を。

2014-11-21 17:19:41
竜田一人 @TatsutaKazuto

「無人島に流れ着いたと思ったら、そこに仲間がいた」前田日明

2014-11-21 17:20:47

その2

関根和弘/Kazuhiro SEKINE @usausa_sekine

いちえふ後記1)本日で「プロメテウスの罠」の「漫画いちえふ」シリーズが終わりました。全16回。取材し始めたのは7月下旬のまだ蒸し暑いころで、連載が終わってみれば冬。私がいる札幌ではすでに先日大雪になりました。作者の竜田一人さんが感動的なツイートをされているので私からも少しだけ。

2014-11-21 17:28:16
関根和弘/Kazuhiro SEKINE @usausa_sekine

いちえふ後記2)「いちえふ」が世に初めて出た昨年10月、私はまだモスクワ支局の勤務でした。ネットで情報を知り、福島第一原発事故という現在進行形の社会的事象を、漫画でルポするような作品に衝撃を受けました。元々漫画が好きで、漫画家にあこがれたこともあったことから関心は高く、

2014-11-21 17:30:44
関根和弘/Kazuhiro SEKINE @usausa_sekine

いちえふ後記3)機会があれば、絶対にこの作者に取材してみたい、という思いを持っておりました。今年4月、モスクワ勤務を終え、帰国しました。それから間もなく、社内でプロメテウスの執筆の公募がありました。竜田さんといちえふを取材するなら、深く、そしてたくさん書きたいと思っていましたから

2014-11-21 17:32:42
関根和弘/Kazuhiro SEKINE @usausa_sekine

いちえふ後記4)通常、十数回の連載が許されるこの欄で執筆することを希望し、応募しました。とはいえ、それまでのプロメテウスが扱ってきたテーマや内容と一風違ったテーマでもあったので、採用されるかは自信はありませんでしたが、運がよかったのか、何とか「当選」し、取材が始まりました。

2014-11-21 17:34:49
関根和弘/Kazuhiro SEKINE @usausa_sekine

いちえふ後記4)いちえふになぜ、私が衝撃を受けたのか。もう少し説明しますと、漫画という手法でルポに近いことをやっていたことです。ルポと言えば、文章による、例えば新聞記事とか、雑誌記事とか、あるいはテレビのドキュメンタリーなどを思い浮かべますが、漫画でもそれができるという、

2014-11-21 17:37:32
関根和弘/Kazuhiro SEKINE @usausa_sekine

いちえふ後記5)少なくとも私にとっては、「コロンブスの卵」的な新鮮な気づきがあったこと、また、何者の代弁者でもない、ということに細心の注意を払った作品であるところにひかれました。前者については、これまで私は新聞記者として、テレビ記者や雑誌記者の皆さんを良きライバル、良き手本として

2014-11-21 17:40:18
関根和弘/Kazuhiro SEKINE @usausa_sekine

いちえふ後記6)競ってきたつもりでいましたが、今後は、いちえふのような漫画作品も見習い、競っていく対象になるのだな、と実感しました。後者についていえば、私のロシアへの見方、報じ方と通じるものがあると(勝手に)感じました。少しいちえふからはそれますが、日本でのロシアのイメージ

2014-11-21 17:43:33
関根和弘/Kazuhiro SEKINE @usausa_sekine

いちえふ後記7)は決してよくなく、「卵が先か鶏が先か」の議論になりますが、それに反映してか、ロシア報道も、おそロシアという言葉に代表されるような、寒くて怖くて暗いロシアばかりが取り上げられているような気がしておりました。当たり前ですが、実際にはそうではない面もロシアにはあり、

2014-11-21 17:46:32
関根和弘/Kazuhiro SEKINE @usausa_sekine

いちえふ後記8)色んな視点、側面について情報提供した方が、ロシアと付き合っていく上で(好きになるにせよ、嫌いになるにせよ)、友好ではないかと思い、ロシアのポジティブな面も含めて伝えるよう工夫をしてきました。人によってはそれが「ロシアの回し者」と映ったのでしょうか、

2014-11-21 17:48:48
関根和弘/Kazuhiro SEKINE @usausa_sekine

いちえふ後記9)よくご批判も受けました。竜田さんが「東電の回し者」との批判を受けたことがあったと聞いたとき、当時の自分自身と重ね合わせることもあり、この人を取材したいな、という思いはますます深くなりました。

2014-11-21 17:50:02
関根和弘/Kazuhiro SEKINE @usausa_sekine

いちえふ後記10)さて、今回の連載ですが、ありがたい評価、ご批判、様々なご意見をツイッターを中心に読ませていただきました。例えば、すでに「いちえふ」のファンでよく読んでらっしゃる方にとっては、私の連載は物足りなかったかもしれません。この点は連載開始前、内部でも検討しました。

2014-11-21 17:51:59
関根和弘/Kazuhiro SEKINE @usausa_sekine

いちえふ後記11)結論としては、プロメテウスの読者の中には、いちえふを読んでいない人もいるだろう、ということになり、すでにご存じの方には真新しい話ではない回も複数あったかと思います。

2014-11-21 17:53:19
関根和弘/Kazuhiro SEKINE @usausa_sekine

いちえふ後記12)連載の主眼ですが、プロメテウスという欄は、取材相手(あえて登場人物と言わせていただきます)が、ある状況下でどう行動し、どう感じ、悩み、思ったかなど、心情面を再現していくコーナーです。今回の私の連載でも、竜田さんや編集者の皆さんが原発事故前、事故後、現場での作業、

2014-11-21 17:55:35
関根和弘/Kazuhiro SEKINE @usausa_sekine

いちえふ後記13)漫画を描くとき、持ち込むとき、新人賞の審査過程、表現について悩んだとき、などなど原発という出来事を描くに当たり、様々な局面でどのように行動したのか、そのときの心情はどうだったのかを明らかにしていくという内容です。

2014-11-21 17:57:38
関根和弘/Kazuhiro SEKINE @usausa_sekine

いちえふ後記14)原発事故が、被災地にいた、いないに関わらず、多くの人に色んな影響を与え、濃淡はあれど、人生に変化をもたらした。竜田さんもまた、その一人であり、事故によって竜田さんがその後、何を思い、原発に向かい、そして作品を描こうと思ったかなどを再現したいと思いました。

2014-11-21 18:03:49
関根和弘/Kazuhiro SEKINE @usausa_sekine

いちえふ後記15)回によっては、直接原発事故と関係のない(例えばバー・クイーンの話や仮設での活動の話など)エピソードも扱いましたが、個人的には、こうした被災地での様々な、あらゆる出会いが竜田さんの作品づくりと無縁ではない、事故後の彼の心情を描くのに必要不可欠だと思い、書きました。

2014-11-21 18:05:55
関根和弘/Kazuhiro SEKINE @usausa_sekine

いちえふ後記16)その中で、13回目の鼻血のエピソードについては多くのネガティブなご意見を頂きました。広報部が出した見解通り、取材上のやりとりについては、報道機関としては、取材先との関係上、原則、明らかにできませんが、少しだけ私の方から言わせていただきます。

2014-11-21 18:08:53
関根和弘/Kazuhiro SEKINE @usausa_sekine

いちえふ後記17)(この点は竜田さんにご迷惑をかけるものではないと思いますので)。竜田さんから連載の中で、低線量被曝と鼻血についての朝日新聞の見解を入れて欲しい、と私に要望があったのは確かです。ただ、それについては、そもそも連載が、竜田さんや、担当編集者の皆さんが様々な局面で

2014-11-21 18:10:56