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それじゃ、今夜の連続ツイートを始めていこうかな。今日は「第三部・伊豆大島について」のお話だよ。
2014-11-21 19:35:42伊豆大島は、伊豆七島の中で最も北にある島だよ。現在の人口は約8000人だね。東京都に属しているんだけれど、すぐ西には静岡県の伊豆半島があるんだよ。 pic.twitter.com/IDVxK2pu8Y
2014-11-21 19:43:48これが伊豆大島の衛星画像だよ。上側が北だね。島はだいたい北北西‐南南東に長くて、中央部にはカルデラがあるんだよ。とはいっても完全な円形ではなくて、東側にカルデラの壁は部分的に切れているんだよ。 pic.twitter.com/JuAq3xcQOd
2014-11-21 19:50:56カルデラの中央にあるのが、この三原山だよ。これはだいたい北西から見た写真だね。何回もの噴火によって形成されたんだよ。 pic.twitter.com/XOwxL5TZ2V
2014-11-21 19:54:52形としてはエアーズロックとかに似ているね。もっとも、形成の過程や要因は全く違っているはずだよ。@skeotia
2014-11-21 20:04:07伊豆大島は、今からだいたい2万年くらい前に海上に顔を出したと考えられているんだよ。火山としては若い方になるかな。もっとも、その近くには以前に活動していた3つの火山の名残として小さな島や岩石などがあったらしいんだけれどね。
2014-11-21 19:57:40海底火山が海上に顔を出して、火山島になる過程については一昨日と昨日の連続ツイートで話したよね。たとえば西之島は現在は小さいけれど、これから数万年くらいかけて活動していけばやがては大きな島になるかもしれないんだよ。だから、伊豆大島は西之島が順調に成長した姿とも言えるんだよね。
2014-11-21 20:01:15火山島が大きくなって、とても長い年月をかけて植物などが成長できる環境になって、鳥とかの動物がやってきて…そうやって生態系が豊かになってから、やっと人間が暮らせる環境になるんだよね。その辺りの話は、昨日の無人島おじさんとの話に関わってくるね。
2014-11-21 20:06:36伊豆大島では、最も古いもので約8000年前に人間が暮らしていた遺跡が見つかっているんだよ。人間の感覚からすると、けっこう昔から生活が営まれていたと言えるかな。
2014-11-21 20:12:05その後、5世紀から7世紀頃に規模の大きな噴火があって、現在のカルデラが形成されたみたいだよ。だから、島の中央部の三原山などの地形はけっこう新しいんだよ。人が暮らしている目の前で、火山が姿を変えていったんだね。
2014-11-21 20:14:05伊豆大島は活発に噴火を繰り返してきたから、人間の書物にも古くから登場しているんだよ。例えば、日本書紀には西暦685年に伊豆大島と思われる島が噴火をしたという記録があるんだよね。
2014-11-21 20:20:47その時の記録には、噴火に伴って太鼓のような音がして、それは神様がこの島を作っている音だというような内容の事が記されているみたいだよ。当時の考え方だと、噴火は島や山の神様が行っている事だと捉えられていたんだよね。
2014-11-21 20:26:20山を神聖なものとして捉えるという考え方はこの島で広がっていて、昔から山の噴火の焔は「御神火」と呼ばれてきたんだよ。古代では、噴火が起きると朝廷が祭祀を行った事も確認されているみたいなんだよね。
2014-11-21 20:34:04そういう感じで伊豆大島は、古くから噴火を起こすという事が認識されていたんだよ。近代になってもそれは同じだね。とはいっても、明治以降は科学的な観測の対象となるんだよ。
2014-11-21 20:37:50東京から近くてよく噴火するという事で、火山学的な研究は20世紀初頭から行われているんだよね。1936年には地震観測が始まり、1939年にはカルデラ外輪山の上に中央気象台(現在の気象庁)による三原山観測所が作られたんだよ。
2014-11-21 20:41:341950年からは中規模な噴火が始まり、その時も大学の研究所などによって観測が行われたんだよね。 三原山は基本的に玄武岩質のマグマによって活動するから、赤い溶岩を噴き上げたり溶岩流を流したりする噴火がメインなんだよ。
2014-11-21 20:45:38この時点では、過去500年以上に渡って三原山の山頂火口や、その近くの山腹で噴火が起きていたんだよ。どちらにしてもカルデラの中だから、だいたいは安全なんだよね。たまに大噴火になると火山灰が降ってきたりする事もあったみたいだけれど…
2014-11-21 20:48:471950年からの噴火は数年の間隔で噴火したり治まったりを繰り返していくんだよ。とはいえ、被害が出るほど大きなものでは無かったんだけれどね。その間に、観測体制も整えられていったんだよ。例えば、地磁気を観測する機械が設置されたんだよね。
2014-11-21 20:54:01岩石って、それに含まれる鉄などの磁性を持つ物質の影響でごく僅かに磁気を帯びているんだよね。それがマグマなどによって加熱されると、その磁性が失われるんだよ。その地磁気の変化を観測していれば、マグマが上昇してきたかどうかが分かるんだよね。
2014-11-21 20:56:31それに加えて地震計などの各種観測機器が揃えられていて、伊豆大島は日本の中でも特に観測体制が充実していた(している)火山なんだよ。地磁気とかの観測は、噴火が起きるかどうかを知るためのものだから何もない時でも観測をしていないといけないんだよね。
2014-11-21 20:59:46伊豆大島の噴火はいったん1974年に終わって、しばらくは休止期間に入ったんだよ。とはいっても火山活動は終わっていなくて、地震が大島の辺りで起きていたりしたんだよね。1983年頃からは、地磁気が減少してきてマグマが上昇していると考えられたんだよ。
2014-11-21 21:02:02さらに1986年に入ると火山性の地震が増えてきたりして噴火が近くなってきたんだよね。 …ところで、1986年は今から28年前なんだよ。28は7の倍数だから、実は今年の日付と曜日の対応が同じなんだよね。その辺りが考えやすくなっているんだよ~。
2014-11-21 21:18:32さて、1986年の話に戻ると…11月15日についに噴火が始まったんだよ。それまでと同じ山頂の火口から赤い溶岩を噴き上げる噴火となったんだよね。 pic.twitter.com/G2Ndr8eG71
2014-11-21 21:23:02三原山の山頂部分は数百メートルの広がりがあるんだけれど、噴出した溶岩はだんだんそこを埋めていったんだよね。そして、11月19日には溶岩流が山頂から流れだしてカルデラ床に向かったんだよ。 pic.twitter.com/Fcd5KcrgGu
2014-11-21 21:29:50