境ホラモンハンパロ(@jinbabue)

@jinbabue様の手による境界線上のホライゾンとモンスターハンター世界のクロスオーバーストーリーです。
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@jinbabue様による境界線上のホライゾンキャラによるモンスターハンター世界を舞台としたお話で御座います。どうぞ感想は作者様へお送り下さいませ。──以上。

火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

広大な砂の海を船が行く。 砂上船と呼ばれる物だが、その船体は巨大な生物の骨と木材で出来ていて、船首には巨大な銛のような物が、船尾には巨大な銅鑼が備え付けられた、所謂撃龍船と呼ばれる船だった。 #唐突に始まる境ホラモンハンパロ

2014-11-26 23:21:17
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

そしてその甲板上、一括りに纏められた、長い金の髪をたなびかせる女が一人立っていた。 「お嬢さん!砂上船は初めてかい?」 「はい!砂の上を走るお舟は初めてです!」 若干興奮した様子の女に話しかけたのは、砂上船の船長だ。 #唐突に始まる境ホラモンハンパロ

2014-11-26 23:25:39
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

「子供の頃から国を出た事がなかったので、こんなお舟があるなんて知りませんでした!」 「そうかいそうかい!まぁ、本来は別の用途で作られた船なんだが、今は旅客船として使ってる、心行くまで堪能してくれ!」 #思い出したら続きを書くかもしれない境ホラモンハンパロ

2014-11-26 23:29:43
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

「有難う御座います!」 女は瞳を輝かせ、大砂漠の風景に視線を向け直した。 そうして、視界に入ったのは砂漠を跳び跳ねる影だった。 「船長様、お魚がいます!砂漠を泳ぐお魚なんて初めてです!」 #思い出したら続きを書くかもしれない境ホラモンハンパロ

2014-11-27 07:06:38
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

だが、瞳を輝かせる女とは逆に、船長の表情は険しくなった。 「魚だと…?」 船長は腰に据えた伸縮式の望遠鏡を取り出して覗く。その中に見えたのは、大きな目玉と背鰭を持つ、砂漠に住む小型の魚竜種、デルクスだ。 #思い出したら続きを書くかもしれない境ホラモンハンパロ

2014-11-27 07:09:44
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

だが一匹や二匹ではない、三匹四匹と増え、十匹程のデルクスが群れを成して泳いでいた。 「こいつぁ…やべぇ!」 「え?」 「おい!見えるか!」 船長の問に答えたのは、マスト上の見張り台にいた船員だ。 #取り敢えず続きを書く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 13:02:39
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

「はい!右舷2時の方向、デルクス10匹の群れを確認!」 「近隣のキャラバンに救援要請!お嬢さんは船倉に戻れ!」 「ど、どうしたんですか!?」 女の疑問に答えるかのように、船が突如激しい振動に襲われた。 #取り敢えず続きを書く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 13:04:54
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

「せ、船長様!?これは一体…」 「いいから戻れ!急ぐんだ!」 船を揺らす振動は更に激しくなる。そして 「豪山龍が出るぞ━━━!!」 右舷から現れた巨大な影が、右回転で身体を捻りながら、船を飛び越えて左舷へと飛び込んだ。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 15:04:52
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

「な…何なんですかあれは!?」 女は自分の見た物が信じられなかった。 赤銅色の甲殻、船首衝角の様に長く突き出した頭部、そして砂上船より遥かに大きな巨体。 こんな生物がいるのかと。 あんな巨大な生物がいるのかと。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 19:09:05
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

「あれは"豪山龍"ダレン・モーラン!!"峯山龍"ジエン・モーランと並んで、この大砂漠に棲む古龍種だ!!」 船長の叫びが響く。 左舷から再び姿を現したダレン・モーランは、そのまま砂上船に体当たりを掛けてきた。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 19:14:46
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

「うおわっ!!」 「きゃあっ!!」 体当たりで船は右舷へ傾き、船体が大きく軋んだ。 「面舵一杯!!全力で振り切れ!!」 「無理です!!あっちの方が速い!!」 言葉の通り、豪山龍は砂上船に逃走を許さず、再度体当たりを掛けてきた。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 19:38:03
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

二度目の体当たりで船体は更に右舷へ傾き、甲板上の物全てを振り落とそうとする。 船長は咄嗟に甲板にしがみついたが、女はどうする事も出来ず、傾きに流されるまま砂漠に落ちていく…筈だった。 「危ない!!」 次の瞬間、女の姿が消えていた。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 19:47:03
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

砂漠に落ちたのではない、船倉から飛び出した黒い影が、右腕で船首の階段を掴み、左腕で女を抱き抱えていた。 「…大丈夫で御座るか?」 「あ…」 黒い影は男だった。黒い装束を纏っていたが、顔まで覆う赤いマフラーがその存在を主張していた #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 19:50:31
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

傾きを水平に戻した甲板上に男は女を立たせ、安堵する 「間に合って良かったで御座る」 「あ、あの…」 女が男に礼を言おうとした瞬間、男に飛んできたのは船長の鉄拳だった。 男はそれを寸での所で回避した。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 20:19:45
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

「あ、危なっ!!何をするで御座るか!?」 「やかましい!!てめぇ、乗船手続きの時に見なかった顔だな、密航者か!?」 「違うで御座るよ!!正規の乗客で御座る!!ほらコレ!」 男が腰のポーチから取り出したのは、乗船許可の印が押された乗船券だった。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 20:22:51
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

船長はそれを見て顔をしかめた後、 「お、おう…いやぁすまねぇ。あんた影が薄いから全く気づかなかったわ!!」 「…影が薄い自覚はあるで御座るが、密航者扱いされるとは…」 「まぁまぁ…ん?」 その時、船長はの男の着ている物に気づいた。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 20:25:25
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

男の着ている物は服ではなく、黒い鱗と甲殻、体毛を組み上げて設えた、部分的に肌の露出した軽量の鎧だった。船長はこの鎧に見覚えがあった。 「ナルガクルガの防具…て事はあんた、ハンターか!」 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 21:11:49
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

「Jud.この船の行き先、ムサシ・キャラバンのハンターズギルド所属のハンター、点蔵・クロスユナイトと申す!」 「あんたの名前はどうでもいいんだが…ハンターさんならアレ、どうにか出来るか?」 そう言って船長は、未だに並走中の豪山龍を指差す。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 21:15:46
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

点蔵は名前を無視された事をスルーしつつ 「出来ん事は無いで御座るが…武装は?」 「今の時期は貨客船だからな…大砲の弾もバリスタの弾も最低限しか積んでないし、撃龍槍も使えねぇ」 「大銅鑼と拘束弾は使えるので御座るな?」 「そりゃ勿論!」 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 21:25:55
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

「救援が来るまで持ち堪えれば十分で御座るな?」 「ああ、それで十分だ!」 「Jud.なら任せるで御座るよ!」 「すまねぇ!俺は操舵室に行く!バリスタの弾と拘束弾はすぐ持ってこさせる!」 ならば、と点蔵が準備に取り掛かろうとした時 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 21:29:40
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

「あ、あの!」 呼び止めたのは、点蔵が先程助けたあの女だった。 助けた時はそんな余裕など無かったが、点蔵は改めて、一瞬で女を凝視する。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 21:31:36
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

太陽で光輝く長い金の髪、透き通るような青い瞳、そしてその存在を惜しげもなく主張する、豊かすぎる胸の二つの膨らみ、それ則ち ――金・髪・巨・乳…!! どストライクだった。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 21:34:44
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

い、いや、そうではなく… 点蔵は己の性癖を一旦思考から排除して、女に向き直った。 「た、助けて頂いたお礼に、私に何かお手伝い出来る事はありませんか!?」 ――お手伝い? 点蔵は一瞬で思考した。 ――危険で御座る。 #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 21:43:53
火消しの風ジンバブエ@夏コミ2日目東チ14b @jinbabue

いくら何でも、素人をこの場に立たせるのは危険だ。もし大砂漠に落ちれば、粒子の細かい砂に呑まれて沈み、窒息死する。 豪山龍の体当たりで重傷を負うかもしれない。 しかし同時に ――もしもの時は、自分がこの人を助ければ済む話で御座る…! #取り敢えず続く境ホラモンハンパロ

2014-11-27 21:48:28
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