『「依存症」社会』引用まとめ

和田秀樹『「依存症」社会』(祥伝社新書)2014/11/29再読終了。引用ツイートのまとめです。「依存症」の概要。不景気で財布の紐が硬くなった消費者を「依存症」にすることに躍起になっている日本への警鐘。具体的な「依存症」治療の提案など。自身や家族、友人・知人に依存症の兆候がある方へ。
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白汀 @hakutei0528

“依存症状態になっている人は、その依存対象だけにお金を使うようになります。そして、景気が悪化し、消費が落ち込んで健全なビジネスが儲からなくなると、わざとではないにせよ、人々を依存症状態にして金儲けをしようという人が増えてきます。”(和田秀樹『「依存症」社会』まえがき)

2014-11-20 20:07:04
白汀 @hakutei0528

“アルコール依存症の人間は、連続飲酒によって肝臓や腎臓などの内臓に大きなダメージを受け、酩酊して家族などとたびたびトラブルを引き起こすようになると、その精神的苦痛をやわらげようと、さらに飲酒を繰り返してしまいます。”(和田秀樹『「依存症」社会』第1章)

2014-11-20 20:08:21
白汀 @hakutei0528

“アルコール依存と自殺の因果関係も指摘されています。現在、日本では毎年約三万人もの自殺者が出ますが、国立精神・神経医療研究センターの報告では、その二三%がアルコール依存症かそれに近い状態だったとのことです。”(和田秀樹『「依存症」社会』第1章)

2014-11-20 20:09:08
白汀 @hakutei0528

“小さい頃に寂しい思いをした人が、依存症になりやすいといわれているのです。私はこの分析を必ずしも支持してはいませんが、経験的に「他人に素直に依存できない人が依存症になりやすい」傾向が強いと考えています。”(和田秀樹『「依存症」社会』第1章)

2014-11-20 20:09:51
白汀 @hakutei0528

“まるで日本人全員を依存症にすることを目的としているかのように、至るところに依存症の原因となるものがあるのです。(略)依存症のタネがそこかしこに存在する現状はもとより、それを何とも思わなくなった日本人の感覚はおかしい。”(和田秀樹『「依存症」社会』第1章)

2014-11-20 20:10:46
白汀 @hakutei0528

“一日一回、正常なラットの脳の扁桃体に弱い電気刺激を与えていくと、初めはなんともありませんが、そのうちひげがピクピクするようになり、やがて痙攣が起きるようになります。最終的には、何も刺激を与えなくても、てんかん発作が起きるようになるのです。”(和田秀樹『「依存症」社会』第2章)

2014-11-21 08:52:56
白汀 @hakutei0528

“このことから、脳に繰り返し刺激を与えることによって、脳の神経系に変化が生じることがわかります。依存症はまさにこうした繰り返し刺激によって、ドーパミンの放出が繰り返され、脳のプログラムが書き換えられてしまったために引き起こされる病気なのです。”(和田秀樹『「依存症」社会』第2章)

2014-11-21 08:53:37
白汀 @hakutei0528

“依存症に対する認識が低い日本では、ほとんどの人が依存症にかかる人を「だらしのない人間」「ダメな人間」と思っていて、病気だとは考えません。”(和田秀樹『「依存症」社会』第2章)

2014-11-21 08:56:31
白汀 @hakutei0528

“さらに、身内に依存症で問題を起こす人間がいることを恥だと感じる文化があり、依存症であることを隠してしまいます。これが、依存症の発覚を遅らせ、治療が遅れる大きな原因となっています。”(和田秀樹『「依存症」社会』第2章)

2014-11-21 08:57:13
白汀 @hakutei0528

“友達や仲間がいて、普段から良好なコミュニケーションがとれている人間は、人づきあいに時間が割かれますから、そもそも特定の物事に過度に没頭する時間的余裕がありません。逆に見れば、孤独な人は有り余った時間をつぶすため、特定の物事にのめりこみやすい”(和田秀樹『「依存症」社会』第2章)

2014-11-21 09:01:38
白汀 @hakutei0528

“テレビも雑誌も、当事者のモラルの欠如や意志の弱さ、恩を仇で返す行為と非難するばかりで、依存症という病気にかかっていると報じることはまずありません。ましてや、薬物やギャンブル、アルコールに依存する者に必要なのは「治療」であるというメディアは皆無に近い”(『「依存症」社会』第3章)

2014-11-22 10:22:38
白汀 @hakutei0528

“冷静に考えてみればわかることですが、生活保護費を不正受給しているのはほんの一握りの人たちであり、生活保護費をもらってすぐにパチンコ屋に入りびたるような人たちは何度もいうように病気です。”(和田秀樹『「依存症」社会』第3章 誤解を広めるマスメディアの大罪)

2014-11-22 10:23:33
白汀 @hakutei0528

“芸能人やタレントは、医者でもなければ、精神医療について詳しい知識をもっているわけでもありません。そのような人間でも、テレビの中で発言することは、一般の人々に驚くほど受け入れられ、浸透していくのです。それがテレビの怖さです。”(和田秀樹『「依存症」社会』第3章)

2014-11-22 10:24:33
白汀 @hakutei0528

“日本のマスコミは、ちょっとした事件で数人が亡くなることには大騒ぎをしますが、その数百倍、いやもしかすると数万倍の死につながる依存症や自殺については、自己責任という扱いなのです。”(和田秀樹『「依存症」社会』第3章 誤解を広めるマスメディアの大罪)

2014-11-22 10:25:52
白汀 @hakutei0528

“裏を返せば、テレビ局にとって酒類メーカーは大事なスポンサーであるということです。平成不況で企業の広告費が落ち込み、テレビ業界にも寒い風が吹いている中で、大スポンサーをこれ以上失うわけにはいきません。”(和田秀樹『「依存症」社会』第3章 誤解を広めるマスメディアの大罪)

2014-11-23 08:41:20
白汀 @hakutei0528

“アルコール依存の人間は(略)常に飲み続けています。そしてなくなった酒を調達するために昼間に運転しています。飲酒検問は主に夜間で、アルコール依存の人間を捕まえることはできません。”(和田秀樹『「依存症」社会』第3章 誤解を広めるマスメディアの大罪)

2014-11-23 08:42:32
白汀 @hakutei0528

“マスコミは、飲酒運転が減らないと、すぐにさらなる厳罰化を声高に叫びますが(略)飲酒して運転する人間が悪いという風潮をつくりあげると、アルコール依存症の治療が進みません。常にアルコールが手放せないことを隠してしまうからです。”(和田秀樹『「依存症」社会』第3章)

2014-11-23 08:43:30
白汀 @hakutei0528

“大事なお客さんに対しては、非常に甘いのがマスコミという業界です。前項で韓国がパチンコと決別した経緯をお話しましたが、この事実を報じたマスコミがどれほどあったでしょうか。”(和田秀樹『「依存症」社会』第3章 誤解を広めるマスメディアの大罪)

2014-11-23 08:44:57
白汀 @hakutei0528

“マスコミがパチンコの弊害について特集することはありません。パチンコ店の駐車場に停めたクルマの中に子供を放置して死亡させた事件でも、非難の対象は子供を置き去りにした親であって、そのような事態を招いたパチンコではないのです。”(和田秀樹『「依存症」社会』第3章)

2014-11-23 08:46:57
白汀 @hakutei0528

“テレビCMをはじめとする広告は、カモを誘い出す絶好の機会です。ひとり依存症のカモが見つかれば、その人間から生涯にわたって毎年数百万円を吸い上げることができるのですから、多少経費がかかっても広告を打つ価値があるというものです。”(和田秀樹『「依存症」社会』第4章)

2014-11-24 10:18:11
白汀 @hakutei0528

“日本では労働に対するコスト意識が高くないので、ただで人は使えると考えられているのです。そのような発想が根底にあるので、本来高付加価値であるはずの第三次産業の労働が安く抑えられてしまいました。”(和田秀樹『「依存症」社会』第4章 「依存症に依存する」社会・ニッポン)

2014-11-24 10:18:37
白汀 @hakutei0528

“「自己責任」のイメージが強いアメリカが、なぜこれほど生活保護に予算を投じているのか。それは、貧困対策を行なわないとますます犯罪が横行し、ドラッグ依存などの依存症が増加するからにほかなりません。”(和田秀樹『「依存症」社会』第4章 「依存症に依存する」社会・ニッポン)

2014-11-24 10:19:14
白汀 @hakutei0528

“依存症は健全な消費を減少させると述べましたが、同時に健全な「時間消費」をも減少させていきます。つまり、依存している対象に大量の時間を費やしてしまい、本来やるべきこと、やらなければならないことに時間を使えなくなるのです。”(和田秀樹『「依存症」社会』第4章)

2014-11-25 09:26:14
白汀 @hakutei0528

“「依存症に依存する」社会とは、人々を依存症にすることによってお金が回っていく恐ろしい社会です。この社会では、誰もが依存症になる危険があり、誰もが依存症の話題にさらされます。”(和田秀樹『「依存症」社会』第4章 「依存症に依存する」社会・ニッポン)

2014-11-25 09:27:35
白汀 @hakutei0528

“多くの人が、アルコール依存に苦しみ、ギャンブル依存による借金によって一家離散に陥り、ゲーム依存で勉強や仕事を放棄している。この現実を目の当たりにして、自己責任の一言で片づける私たちも、ある意味で「依存症」に麻痺させられているのかもしれません”(和田秀樹『「依存症」社会』第4章)

2014-11-25 09:28:02