「ジ・アフターマス」 #2
(前回のあらすじ: ヒカリ=サン・シンガク学園都市の廃墟と竹林を灰燼に帰した小型核「バンザイ・ニューク」をドトン・ジツで辛くもやり過ごしたニンジャスレイヤーとドラゴン・ゲンドーソー。ゲンドーソーの指示のもと、目指すはネオサイタマのメガロ工業地区に隠されたドラゴン・フォレストだ。
2010-11-13 16:48:38爆発から数日が経過し、ソウカイ・シンジケートのドージョー襲撃部隊は既に撤収を済ませていたが、何らかの理由で地域の警戒に当たっていたニンジャ、ガントレットとセンチピードは、生存したニンジャスレイヤー達を偶然に発見する。すぐさま開始される襲撃。生き残れるか、ニンジャスレイヤー!)
2010-11-13 16:53:02「イヤーッ!」ドラゴン・ゲンドーソーを担いだまま、ニンジャスレイヤーは右膝を高く上げ、襲い来るセンチピードの右手の爪状武器を蹴った。空中でバランスを崩したセンチピードは攻撃の機会を逸し、左手の追撃をあきらめた。
2010-11-13 16:56:26「イヤーッ!」狡猾なヒット・アンド・アウェイ戦術で再び飛び離れるセンチピードに、ニンジャスレイヤーはスリケンを投げつける。「イヤーッ!」センチピードの爪状武器が閃き、いともたやすくスリケンを弾き飛ばす。「まただ、ハイ!来るぞ!」ドラゴン・ゲンドーソーが叫んだ。
2010-11-13 17:00:59ギュン!鈍い金属音!ニンジャスレイヤーはかろうじて遠方から飛び来たった狙撃スリケンを三たび弾き飛ばした。「これでは防御し続ける以外にない。やつを排除せねば勝ちは拾えぬぞ!」ゲンドーソーが言った。
2010-11-13 17:05:38「よいか、インストラクションだ!ニンジャは地水火風の精霊と常にコネクトし、操る存在だ。これをフーリンカザンと称す!さきのドトンでお主は既にその教えの入り口に立っておる。ハイ!考えろ!」ゲンドーソーは素早く教示した。
2010-11-13 17:08:58「うるせえジジイだぜーっ!」センチピードが怒声で遮った。ドラゴン・ゲンドーソーのアドバイスさえ無ければ、ニンジャスレイヤーを三度は殺せていたはずである。「黙ってくたばりやがれ!」センチピードが両腕を振ると、爪状武器はさらに伸びた。二倍の長さである。危険!
2010-11-13 17:15:29「イヤーッ!」センチピードが爪状武器を水平に、クルクルと回転しながら襲いかかる!長さは二倍!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは素早い回し蹴りを繰り出した。いや、早すぎる。センチピードに届かない。
2010-11-13 17:25:42しかし、これでよいのだ。四度目の鈍い金属音!そう、ニンジャスレイヤーの回し蹴りは狙撃スリケンを弾くためのものであった。その蹴りの勢いを乗せ、さらにもう一回転、連続の回し蹴りを繰り出す。これが狙いだ。「イヤーッ!」「グワーッ!」
2010-11-13 17:38:24一度目の蹴りがセンチピードにはフェイクとなっていた。届かなかった事で一瞬油断したセンチピードの顎を、二回転目の回し蹴りが捉えていた。小柄なセンチピードが吹っ飛び、地面に叩きつけられる!
2010-11-13 17:40:57センチピードは追撃を警戒し、スプリングキックで跳ね起きる。だが追撃は無かった。蹴りの勢いを乗せ、ニンジャスレイヤーはその場で回転し続けていた。回転速度はどんどん速くなる。まるでコマのように!
2010-11-13 17:59:32「何をしてやがるンだーっ!」センチピードが吠えた。そして気づいた。軸足が激しい回転で地面を削り、土埃を巻き上げているではないか。センチピードの視界がどんどん土色に霞んで行く。まさかこれは!「煙幕!?」
2010-11-13 18:04:55なんたる工夫!ニンジャスレイヤーは粉塵を巻き上げる事で、遠方の断崖で待機するスリケン・スナイパーの視線を見事に遮った!これで狙撃スリケンの脅威は半減である。「畜生やりやがった!」センチピードは歯噛みした。
2010-11-13 18:16:46「デカシタ!」担がれたドラゴン・ゲンドーソーが賞賛した。「忘れるな、これがフーリンカザンなり。地水火風の精霊を盾とせよ!」「ハイ、センセイ!」「この機を逃すな!すぐに狙撃ニンジャはこの煙幕に適応してくるぞ。一息にセンチピード=サンにトドメを刺せ!」「ハイ、センセイ!」
2010-11-13 18:26:55「ハイじゃねえーっ!」センチピードが逆上した。「その腐れセンセイ・ジジイもろとも、ネギトロにしてやる!」なんたる罵倒!あまりのシツレイに、ニンジャスレイヤーは眉間にシワを寄せた。センチピードが両腕を振ると、爪状武器がさらに伸びた。長さは三倍!危険!
2010-11-13 18:36:22「イヤーッ!」センチピードが飛びかかる。地獄のバーニング・ホイールを思わせる危険な爪状武器の縦回転で、ドラゴン・ゲンドーソーを担いだニンジャスレイヤーに迫る!「センセイ!」ニンジャスレイヤーはゲンドーソーに目配せした。「よい!やれ!」「イヤーッ!」
2010-11-13 18:50:47ナムサン!ニンジャスレイヤーは己のセンセイをボールのように空中へ放り投げた。重荷から自由になったニンジャスレイヤーは回転しながら迫るセンチピード・ホイールを易々とかわし、側面から地獄めいたパンチを浴びせた。「イヤーッ!」「グワーッ!」
2010-11-13 18:54:04(親愛なる読者の皆さんへ:戦闘中の中断で訝しく思われた方もいらっしゃると思います。翻訳チームのスシが切れたことによる不具合です。問題解消までいましばらくお待ちください)
2010-11-13 20:46:57「イヤーッ!」地面に仰向けに倒れこんだセンチピードめがけて、ニンジャスレイヤーが跳んだ。両足を揃えて落下、センチピードの心臓を強烈にストンプした。無慈悲!
2010-11-13 21:36:13「グワーッ!」そこへ、ドラゴン・ゲンドーソーがジャストのタイミングで落下してくる。ニンジャスレイヤーはセンチピードを踏みつけたまま、センセイをキャッチ。再び担ぎ上げた。見事な物理計算であった。
2010-11-13 21:38:17「畜生めーっ!」センチピードがもがいた。ニンジャスレイヤーは踏みつけた両足をねじり込んだ。「イヤーッ!」「グワーッ!」無慈悲!まさにそれはムカデ(訳註:センチピードはムカデの事)を踏みつぶすがごとし!
2010-11-13 21:45:42「これで……これで勝ったと思うなよーっ!」センチピードが虫の息で呪った。「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはその場でジャンプし、センチピードの頭部を踏み抜いた。
2010-11-13 21:59:10