井戸謙一さん「1年 100ミリシーベルト」は誤解〜被ばく量と健康被害
I. 政府は、福島第一原発事故で 放出された 放射性物質による 年間積算線量が 20ミリシーベルトを 下回った 地域の 避難指示を 解除し、住民の 帰還を 求める 政策を 着々と 進めている。(井戸謙一さん)
2014-12-12 15:08:54他方、福島県では 小児甲状腺がん患者 (疑いを含む) が 103人も 発見され、福島県や 周辺地域で 居住している 人たちの 間では 長期低線量被ばくに 対する 不安も 根強い。(井戸謙一さん)
2014-12-12 15:11:09その 前提たる 知識を 多くの 人が 誤解していることを 指摘し、その 誤解を 解くことを 目的とするものである。(井戸謙一さん)
2014-12-12 15:14:55II. 長期低線量被ばくの 危険性を 軽視する 人たちは「100ミリシーベルト以下の 被ばくでは 健康被害があるという 証明が なされていない」と 主張する。(井戸謙一さん)
2014-12-12 15:16:57正しくは 健康被害が あるかどうか「証明されていない」であるのに、健康被害が「ない」かのような 言説が 広まっていることは ひとまず 置く。(井戸謙一さん)
2014-12-12 15:18:45ここで 言いたいのは、健康被害が 証明されていないとされる 被ばく量は「年 100ミリシーベルト」ではなく「100ミリシーベルト」すなわち 累積線量 (生涯において受ける線量) であるということである。(井戸謙一さん)
2014-12-12 15:20:59同年 12月 22日付で 公表された 同グループの 報告書では「国際的な 合意に 基づく 科学的知見によれば、放射線による 発がんリスクの 増加は、100ミリシーベルト以下の 低線量被ばくでは、他の 要因による 発がんの 影響によって 隠れてしまうほど 小さく、
2014-12-12 15:25:28厚労省の ホームページには、もっと 分かりやすく「実際に 放射線を 被ばくした 人々の 実際の 疫学データに 基づいて、生涯における 自然放射線による 被ばく以外の 被ばく量が 100ミリシーベルト未満で、
2014-12-12 15:30:47ところが、健康被害が 証明されていないとされる 線量について、一部の 専門家と 呼ばれる 人たちが 意図的に「年 100ミリシーベルト」と 述べたため、誤解している 人が 多い。(井戸謙一さん)
2014-12-12 15:33:55新聞記事でも 目立つし、裁判官や 弁護士、原発反対の 運動をしている 市民の 中にも 誤解している 人が 多いのである。(井戸謙一さん)
2014-12-12 15:35:14III. 健康被害が 証明されていないとされる 被ばく量が「年 100ミリシーベルト」以下であれば、政府が 住民を 帰還させようとしている「年 20ミリシーベルト」以下の 土地で 生活しても 健康被害の リスクはないという 帰結になる。(井戸謙一さん)
2014-12-12 15:37:52しかし「累積 100ミリシーベルト」であれば、年20ミリシーベルトを 下回った 土地で 5年余りの 期間 生活すれば、累積 100ミリシーベルトに 達するのだから、安全性を 説明しなければならない。(井戸謙一さん)
2014-12-12 15:40:12政府は、その場合の 健康被害について、線量率効果 (同じ 100ミリシーベルトの 被ばくでも 長期間にわたって 被ばくした 場合は 短期間で 被ばくした 場合よりも 健康影響が 小さい) を 指摘するが、明確な 数値を 示しているわけではない。(井戸謙一さん)
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