マザーウィル泊地 #16

いつも通り。 政治的要素ができたと思ったらすぐAC要素でかき消えた。
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Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

戦艦「H.U.R.」には神社がある。独逸人名から取られた艦であっても、これは提督が譲らなかった。 そこには、干からびた人間の脚が祀られている。本物の、ルーデルの右脚であった。 #マザーウィル泊地

2014-12-11 04:47:15
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

重力に鍛えられたのか、腕が動くようになった。 「だからって最初に握るのがハンダゴテ?」 「片手でできそうな作業はこれくらいだ。もっと細くて軽いのがあれば嬉しいが」 人差し指と中指でハンダゴテを保持し、親指と小指でハンダを送る。 「器用ねぇ……」 #マザーウィル泊地

2014-12-11 10:11:24
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

「上手くいかん」 「初めての躯でそこまでできれば良いほうじゃない?」 「高望みか」 できたのは、芋に目玉にブリッジだらけの、動作し得ないトランジスタアンプリファイア。 「最初から上手くできると思ってたの?」 「いや」 #マザーウィル泊地

2014-12-11 10:42:54
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

赤城「私は、この三段式甲板が必要なことを知っています!」 提督「要らぬだろう」 赤城「SoMだって三段式甲板じゃないですか!」 提督「貴艦が使うのは艦載機だろうが」 #マザーウィル泊地

2014-12-11 18:00:14
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

クリップで素子を挟み、端子とよく絡ませ、ハンダを流す。非力な片手では、どうしてもそうなってしまう。アメンボのように脚の長い素子が立ち並ぶ不格好なラグ板。垂れたハンダが作業台に届き、ポツポツと焦げ痕を残している。 #マザーウィル泊地

2014-12-12 05:28:29
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

「これ以上は無駄ね」 「わかっている」  ハンダゴテの電源を切られる。台に立たせ、作業台に箒をかける。半田の粒は集まるが、素子の足は全く無い。ニッパーが使えないからだった。 「もうちょっと力がついてからしましょ」 「握力が致命的だな」 #マザーウィル泊地

2014-12-12 05:34:10
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

空を飛ぶ、数多の物体。大小様々なそれらは、戦いに行ったり物を運んだり偵察から帰ってきたりと、それぞれ重要な役割を担っている。 SoMにも、ガッツのある艦載戦闘機が着艦することさえある。 『…………』 しかし今日は、誰もがそれを見て唖然としていた。 #マザーウィル泊地

2014-12-12 06:17:28
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

数多のヘリに吊られた、たった一つのナニカ。巨大兵器に見慣れた艦娘も、こんなものをヘリ空輸するとは考えもしない。 『お届け物だ!』 陽気な声がラウドスピーカから叩きつけられる。 『甲板の空いてるところに降ろせ』 提督の抑揚のない声が応じる。 #マザーウィル泊地

2014-12-12 06:27:43
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

1500tの陸上兵器が甲板に降ろされる。ワイヤーが切り離され、仕事は終わりと言わんばかりにヘリが帰ってゆく。 「なにこれ」 「P1500だな。計画のみだと聞いていたが」 「で、なんなの?」 「戦車だ」 「は?」 「戦車」 #マザーウィル泊地

2014-12-12 06:37:31
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

叢雲が正気を疑うような目で見てくる。 「ドレビンに頼んでいた。旧い珍しい物があれば買うとな。まさかここに持ってくるとは」 「旧い物?これ、企業の巨大兵器じゃないの!?」 「1942年12月に発案され、数多の問題とともに白紙となった机上計画のはずなのだが」 #マザーウィル泊地

2014-12-12 06:43:43
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

「SoMの主砲より小さいんじゃない?」 巨大とはいえ、甲板に乗る程度。80cm砲は、射程たった37km。 「言うな。精度も威力も火力も劣るのは事実だが。これは配備するつもりで買ったわけではないしな」 「また博物館送り?」 「ああ」 「見境ないわね」 #マザーウィル泊地

2014-12-12 06:52:46
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

「こんなものを保存しようという余裕のある人間はいないからな」 「また歴史の話?」 げんなりする叢雲。前に語りすぎたのがいけなかった。 「歴史の保存だ。いつまた役に立つとも知れん」 「これが役に立つ日が来るとは思えないけど」 #マザーウィル泊地

2014-12-12 06:58:45
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

「しかし……『私』も何故ここに運ぶようにしたのだ。直接運べばよかろうに」 「アンタに見せたかったんじゃない?」 「ないな」 あの現実主義者がたかだか十年も生きない人形にそんな無駄なことをするはずがない。 「わからないわよ?アンタ、気まぐれじゃない」 #マザーウィル泊地

2014-12-12 07:13:12
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

妖精の日誌 提督がクリスマスを宗教上の理由から祝うことができないため、司令代行たる叢雲がこれを指揮する。 叢雲の聖ニコラウス艤装。ガトリング付。ミサイルは搭載できなかった。 何か、私は悪いことをしたのだろうか。 #マザーウィル泊地

2014-12-14 09:40:27
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

艦娘教育 提督「敵自律兵器は物によっては手早くデカく稼げる」 吹雪「……世の中そう上手くいかないんですよね?」 提督「ああ。やる過ぎると敵に集中襲撃を受ける。潰れた基地も数知れずだ」 #マザーウィル泊地

2014-12-14 10:44:42
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

艦娘教育 吹雪「この前、銀行に行ってくると深雪が」 提督「返り討ちにあったな」 吹雪「ええ、セントエルモの艦隊に遭遇したようです」 提督「よく生きていたな」 #マザーウィル泊地

2014-12-14 11:01:26
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

「選挙なんてしてるのね」 「所詮は出来レースだ」 「ふぅん。で、どこが勝つのかしら?」 「うちに最初に依頼した勢力だ」 #マザーウィル泊地

2014-12-14 12:39:45
Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

ちなみに当泊地世界における選挙の様子。 有権者がこぞって選挙会場に向かいます。 pic.twitter.com/XTscNhOUyn

2014-12-14 12:45:37
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Rey.Redeyesers @S_O_M_Harbor

立候補者の政見放送。 暗殺防止の為エンブレムなどが代理にされます。 pic.twitter.com/h4BkLaJf5y

2014-12-14 12:47:40
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