2014年国産ARG2本と収益モデルとIngressについて

ARGも手がけるビデオゲームクリエイターでレイ・フロンティア取締役の澤田典宏さんが、2014年の国産ARGとその収益モデルについて呟いていたものをまとめました。 関連する議論などありましたらご自由に編集してください。
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flatline1218@世界の片隅に棲息中 @flatline1218

Ingressも企業や地域団体タイアップで収益化(ないしは面を取る)感でてきたなぁ。ポータルもミッションも申請待ちだらけになって個人でなんとかするのは、ますます難しくなりそうな予感。

2014-12-18 12:38:51
flatline1218@世界の片隅に棲息中 @flatline1218

そして今年の夏に行われた2つの国産ARG『3D小説 bell』と『メカクシ団ウォッチャーズ』は、どちらも書籍化で実施費用の回収を図るという、ある意味『RYOMA the Secret Story』で構想されたビジネスモデルが5年を経て、ようやく達成といった感じ。

2014-12-18 12:44:41

※註:『3D小説 bell』は、夏に行われた企画の小説とプレイヤーの反応をまとめた書籍が12月に KADOKAWA 富士見書房BCから出版されました。
『メカクシ団:ウォッチャーズ』は、プレイヤーによる二次創作をまとめたアンソロジーが12月26日に、そして夏の企画をまとめたノベライズが1月末に、それぞれ KADOKAWA エンターブレインBCから刊行予定です。(まとめ主)

flatline1218@世界の片隅に棲息中 @flatline1218

ARGを無料で実施し続けることは(特に企業おいては)無理があるので、これらのビジネスモデルが一定の成功を収めると、ARGというジャンルにとっては良いことになるのではないかと思います。

2014-12-18 12:48:05
flatline1218@世界の片隅に棲息中 @flatline1218

反面、「このビジネスモデル上で実施されるARGって普通の人が気軽に作れるものじゃない」ので、結局のところ、制作者人口は増えない(今、ARGに携わっている人たちだけが潤う)ので、この視点からの市場閉塞感は拭えないです。

2014-12-18 12:50:41
flatline1218@世界の片隅に棲息中 @flatline1218

ちなみに先の国産ARGについては、どちらもテーブルトークRPGの発想が根底にある人たちが制作に関わっているので、ああいった形でのビジネスモデルになったのだと思います。(テーブルトークRPGでは古くからプレイをまとめて書籍にする流れがあるので)

2014-12-18 12:58:29
flatline1218@世界の片隅に棲息中 @flatline1218

ですから、デジタルで収益を上げるという、いわゆるビデオゲーム系からの発想でのARGビジネスモデルは、スケールが大きすぎますがIngressぐらいですね。ここにアプリなどやアイテム課金的な構造で収益を考える人が出てくると面白いかと。

2014-12-18 13:00:15
flatline1218@世界の片隅に棲息中 @flatline1218

ああ、でも先の2つの国産ARGを楽しんだ方はぜひ書籍を購入してください。収益化が見えれば、ARGを実施してみてもいいかなと思う企業が増えるかもしれません。少なくとも同人誌やデジタル書籍を活用して、これらのビジネスモデルを応用する個人が出てくるかもしれません。

2014-12-18 13:06:00
flatline1218@世界の片隅に棲息中 @flatline1218

ARG『3D小説 bell』と『メカクシ団ウォッチャーズ』の入り口の違い(オープンか登録制か)は、前者が最終的に架空のキャラクターを通した小説で参加者に回想させることを企図したのに対し、後者は参加者が作ったものをまとめることで参加した証を形にすることを企図したからでしょうね。

2014-12-18 15:12:00
flatline1218@世界の片隅に棲息中 @flatline1218

ようするに著作権の許諾を登録という形で承諾を得つつ、かつインターネット上に公開しないことで出版した際に「既にネット上にあったもの」にしない措置とも言えます。

2014-12-18 15:14:00
flatline1218@世界の片隅に棲息中 @flatline1218

つまりARG『メカクシ団ウォッチャーズ』には、既にカゲロウプロジェクトという作品群を通じて固定ファンがおり、そこからの参加に期待ができたからクローズでも成立したとも言えます。

2014-12-18 15:19:20
flatline1218@世界の片隅に棲息中 @flatline1218

逆にオリジナルコンテンツとして始まったARG『3D小説 bell』は、不特定の参加者を集めるためにオープンにせざるを得なかったとも言えます。

2014-12-18 15:21:29
flatline1218@世界の片隅に棲息中 @flatline1218

なお、ARG『3D小説 bell』の嬉しい誤算は、主に文筆を担当された方が(以前から面白い作品を書かれていましたが)bell実施直後に小説「いなくなれ、群青」で本が売れたことですね。今回の小説版bell発売に際するプロモーションに力が入ることの一助にはなったはずです。

2014-12-18 15:26:47
flatline1218@世界の片隅に棲息中 @flatline1218

狭い業界はイヤだ。いずれ人のしがらみで息苦しくなる。

2014-12-18 16:04:49

※註:「メカクシ団:ウォッチャーズ」の企画・制作・運営のオフィス新大陸の代表の坂本犬之介氏と、「3D小説 bell」の制作・運営に名を連ねるラ・シタデールの代表の竹内ゆうすけ氏は、それぞれ「国際ゲーム開発者協会日本 ARG専門部会(SIG-ARG)」のメンバーであり、澤田さんも同じく SIG-ARG の関係者であることについて言及しているのかどうかは不明です。(まとめ主)

※註:先の発言にも関連しますが、結果的にSIG-ARGの関係者やその周辺にいる人物が、いずれのARGにも毎度、顔を出すのは開発者の拡がりやアイデアの多様性を損ないがちという意味で好ましくないと自分は思っています。ARGが好きな人がSIG-ARGの周囲に多いため、首を突っ込みたくなるのはわかりますけれど。また、知見があるわけですから、ぜひ企画立案からの実施をSIG-ARGの方々には期待したいです(澤田)

flatline1218@世界の片隅に棲息中 @flatline1218

新宿のブックファーストでは新刊コーナーに平積みでした。 pic.twitter.com/RFvTQ8EMLS

2014-12-18 16:30:46
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flatline1218@世界の片隅に棲息中 @flatline1218

Togetterのまとめ『2014年国産ARG2本と収益モデルとIngressについて』の一部に註釈を記載しました。ですが1番言いたいのは、国産のARGを遊びたければ(もしくは該当するARGを楽しんだであれば)「本を買ってね」です。 togetter.com/li/759136

2014-12-18 19:32:17
伊藤允彦 @gatuhiko

@a33_amimi @flatline1218 5冊買います← ARGの収益モデルとしたの書籍販売は、運営コストに対してマーケットが狭いのが気になっているところです。ルールブックのないリプレイの需要を伸ばすには、プレイ内容の面白さ+小説としての見せ方が重要で研究したい分野です。

2014-12-19 00:01:37
flatline1218@世界の片隅に棲息中 @flatline1218

@gatuhiko @a33_amimi ARG『メカクシ団ウォッチャーズ』については、書籍以外にグッズ展開もしていますね。アニメイトさんのサイトなどでゲーム名検索すると出てくるかと思います。逆に言えば、書籍展開のみのbellは運営コストを…制作者の持ち出しで…的な状況かと。

2014-12-19 00:37:59
伊藤允彦 @gatuhiko

@flatline1218 @a33_amimi おおウォッチャーズはグッズ販売しているのですね!3d小説はやはり持ち出しがありそうか…広告宣伝費と割り切ることもできますが、ARGの採算性の低さは気になりますです。自分が概算で経費算出したら人件費がえらいことになりましたし…

2014-12-19 01:19:47
KURAMOTO, Itaru @a33_amimi

@gatuhiko @flatline1218 コンテンツへの既存客がいるクロースド環境は収益読みやすいのですけど、オープンなARGは構造的にフリーライドしやすいから収入の安定化難しそう。あと、3Dは本が後出しですけど、先出ししたエンドゲームとかと様相を比較してみたい気が。。

2014-12-19 09:25:36
伊藤允彦 @gatuhiko

@a33_amimi @flatline1218 エンドゲームはゲーム進捗のどの段階でどれだけ書籍が売れたのかの推移がとても気になります。3d小説もゲーム進捗と新規参入者数の対比データをきちんと取っておけばと後悔中です…

2014-12-19 14:31:33
flatline1218@世界の片隅に棲息中 @flatline1218

おまけ:先日、国産ARG2件について色々とつぶやきましたが、2014年度に実施されたARGとしては、第5回福岡アジア美術トリエンナーレの出品作品として実施された『実空間ゲーム アートと少女を巡る冒険』も含めるべきだと僕は思います。 watagatainfo.wordpress.com/2014/09/02/arg/

2014-12-20 12:21:10