提督教師リアルバウトハイスクール

CF型マシニーカhir @hir_CF

#鎮守府学園リアルバウトハイスクール 今思いついた

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「…で、何故私が提督なんぞやらなければならんのですか？」 「それは、彼女らを教え導く事が出来る人間は、君しかいないからだよ。物理的意味で」 「物理的…ですか？」 #鎮守府学園

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「いいかね。この半年で提督に着任した人間は８人。いずれももう無理です！と言って逃げて行った」 「一体何があったんですか」 「彼女ら…特に問題児が一人いてね」 「小娘一人にどうなんですかねそれ」 「１４㎝砲が頭を掠めてそういえる人間は君くらいだろう」 「理解しました」 #鎮守府学園

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「…ねえ？天龍ちゃん？次の提督、どんな人かしらね？」 「さぁな？どうせまた泣いて帰ってくんだ。興味ないね」 木造平屋の教室。総勢４０名ほどの艦娘たちがたわいもない雑談をしているところでチャイムがなった。 扉が開く 「きりーつ！」 級長の朝潮の号令で、皆が立ち上がる #鎮守府学園

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巨人。 入ってきたのは、巨人。 身長３ｍ。よく引き締まった体。無数の傷跡。簡素なシャツにアーミーパンツを履き、靴は編上げのブーツ。 そしてお面。 アン●ンマンのお面。 この時点で一同には理解不能だった。 余りに異様な空気の中、軽口を飛ばす者もいない。 #鎮守府学園

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「…？ああ、号令を」 「れ、礼っ！」 異様な空気に半ば呑まれていた朝潮は、正気に返り号令。 礼が終わると同時に皆が着席する。 「おはよう諸君。俺が新たにこの鎮守府に着任した提督だ。自分なりのやり方でうまくやっていきたいと思っている。ではまず、自己紹介してもらおうか」 #鎮守府学園

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「ではまず…そこの眼帯。お前だ」 指名されてぎょっとする天龍であったが、即座に考え直す。 なるほど。ここは最初に力関係を分からせてやった方がいいな。 立ち上がると、思い切りガンを飛ばす。 「俺の名は天龍。…フフ、怖いか？」 #鎮守府学園

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人類の科学技術の精髄である艦娘は、ガンを飛ばすだけで人を殺す事もできる。人間工学と脳科学は、言語やボディランゲージで遅れるわずかな情報量から正確に、生物の脳を破壊するコンピュータウィルスを送り込む事すら可能とした。 最も、流石に手加減はしているが。 #鎮守府学園

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「こわくないか？と聞かれれば、怖くはないな。お前が無差別に人を殺すような殺人鬼であるならまた別だが」 あれ？効いてない？ どうもしくじったか。…いや、あのふざけたお面に何か仕掛けてあるのか？そうに決まってる。 どうすべきか？決まっている。 #鎮守府学園

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「そうか。ところで聞きたいんだがよ」 「なんだ？」 「そのふざけたお面はなんだ？」 「ああ。これか。俺は恥ずかしがりやでね」 「…だとしても、素顔も見せないってのはおかしくねぇか？」 突っ込みどころ満載だが、それだけに助かる。ボコボコにする口実ができた。 #鎮守府学園

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「ほう。…なんなら、力ずくで奪ってみるか？」 へ？何言ってんだこいつ。正気か？艦娘相手に。 「野郎、後悔すんなよ！」 天龍はとびかかり…そして天地が逆転した。 なにが起こったかも分からない。人間の４００倍の反射速度を持ち、銃弾を指でつかみ取れる艦娘が！ #鎮守府学園

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「何だ…何が…？」 教室は静まり返っていた。艦娘が、生身の人間にしてやられるなど万に一つもあり得ない事だったからだ。 「…まだやるか？」 「あたりめえだ！」 突き出されたパンチを、提督は片手で受け止めた。 「…これ以上は外でやろうか？」 #鎮守府学園

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グラウンド。傍らには海。遠くには山が見える。周辺には民家はない。高度に自動化された機械群は地下。地上にあるのは壊れてもすぐ再建できる、木造の校舎と食堂だけ。 「ブッ飛ばしてやるぜ」 「いいのか？恥をかくのはお前だぞ」 #鎮守府学園

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頭に血が上った天龍は、自らの化身―普段"天龍"として活動させている対人インターフェース―の傍らに主砲を配置 「後悔するぞてめえ！」 咆哮と共に主砲発射。液体火薬で多段加速された１４ｃｍ砲弾は、マッハ１０で飛翔し提督の真横５ｍを抜け、向うの山に着弾。クレーターを作る。 #鎮守府学園

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提督は微動だにしない。 ――フフフ、ビビってるビビってる。 頭に血が上った天龍は、提督が衝撃波を受けても微動だにしていないという事実に疑問を持たない。 「それだけか？」 何？ 「それだけか？と聞いている。次は当ててこい」 「…正気か？死ぬぞ」 「いいからやれ」 #鎮守府学園

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多次元に分解され格納されていた砲弾が、主砲へ再装填される。 ―発射。 「…へ？」 次に起こった光景を見て、天龍はポカンと阿呆のように口を開けた。それは誰が見ても奇跡としか言えないものだったからである。 「当てろ、と言った」 掴み取った砲弾を握り潰し、提督は再度言う。 #鎮守府学園

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「うわあああ！？」 全兵装展開。全力射撃開始。 秒間１００を超える砲弾と銃弾の嵐が巻き起こる。 それらは正確に、一人の男へと突き刺さった。 「やったか！？」 噴煙でセンサー感度が低下。 「……さて。質問だ。"俺が怖いか？"」 煙の中から、そんな問いが投げかけられた。 #鎮守府学園

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…怖い！怖い！？ 天龍は、生まれて初めて深海棲艦以外の存在へ、心底恐怖を味わっていた。死の恐怖だ。 煙が張れる。 歩み寄る、無傷な姿の"提督"を見て彼女が感じたのは、ただ恐怖だけだった。 大きな掌が、天龍の頭に覆いかぶさる。 「ヒィッ！？」 #鎮守府学園

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なでなで。 …へっ？ 殺される。それしか頭になかった天龍は、無意識のうちに閉じていた瞳を開いた。 「…こ、殺さない…のか？」 「なんでだ？」 心底不思議そうな顔―仮面で見えないが声色や周辺筋肉の動きで分かる―の提督。 「…さて。それでは１限目の授業、演習を終了する」 #鎮守府学園

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たぶん続かない #鎮守府学園

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@ta_castlepoint でけた #鎮守府学園