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ユリ熊嵐 EPiSODE:03「透明な嵐」 高倉陽毬「キスは無限じゃないんだよ。消費されちゃうんだよ。果実がないのにキスばかりしてたら、私は空っぽになっちゃう」 (輪るピングドラム20話より抜粋) 蜜子との対峙や「透明な嵐」が取り沙汰されるけど、つまりは消化と消費のお話って事かな
2015-01-26 22:41:472話で蜜子は紅羽に「承認」されていないとしたけど、冒頭であからさまに距離があったのは何か笑った。とはいえ、簡単に話せば、「スキ」を消費するのか、消化(昇華)するのかに焦点が当たっていたエピソードだと自分は認識している。複雑なようで複雑じゃない。あるいはまだ火蓋は切られていないのだ
2015-01-26 22:53:55とどのつまり「スキ」を巡る話なんだろうと思う。「スキ」に対して、各人どのように対処して行くか。また「スキ」を貫き通すことでその先に何があるのか、という。その意味を考える上でのユリであり、熊でもあるんだろう。そして、その「スキ」にもいろいろな種類があるということだ。
2015-01-26 23:03:41今回、紅羽はいつか純花、あるいは大切な人への「スキ」を忘れてしまうんでないかと逡巡して、それでも「あきらめない」と想いを新たにしているわけだけど、人は誰でもそうであると思うが、物事を「忘れてしまう」のだ。忘れるというのは人間にしか出来ない。紅羽はそれに反抗している。
2015-01-26 23:08:21何が言いたいかといえば、ヒトの心は移ろいやすい、という事だ。それこそ「思い出」としてふと反芻されることはあるが、遠い過去は記憶の奥底にしまわれる。紅羽はその「思い出」化する行為に反抗して、純花を「現在進行形」で「スキ」でいたいと思うがその喪失感はかなり大きいものであろう。
2015-01-26 23:12:56振り返ることは出来るが、今、この時を進行しているものは、ない。純花はもういないからだ。だから回想でその喪失は補われていくのだろうと思う。けれど紅羽と共に「スキ」を育み、築き上げる相手がいないから、熊は許せなくても、射撃が当らないのだろうと察する。心身のバランスが取れていないのだ。
2015-01-26 23:17:24心身、特に精神のバランスが釣り合っていない以上、その隙間を埋めてくれるものが出てこないとどうにもならないわけだが、その相手が蜜子ではないのは明白だ。なにせ彼女「スキ」を「消費」したい熊なのだから。「消費」と「消化」、似たよう単語だが、この作品で取り扱われる場合、意味合いは異なる。
2015-01-26 23:23:48消費と消化、この作品の場合、恐らく意味の分け方としてはただ使い捨ててしまう事が「消費」で、使った後、自らの中に余韻が残るものが「消化」なのだろうと思う。これらは作内の「スキ」のスタンスにダイレクトに直結しているものだろう。特に3話での蜜子と紅羽のスタンスの違いは明らかだ。
2015-01-26 23:46:18紅羽は純花への「現在進行形のスキ」を失い、その喪失感を整理できておらず、「スキ」をあきらめきれていないのに対して、蜜子は後半のモノローグでも分かるように「スキ」に対して刹那主義的である。食べてすぐに消えてしまう「スキ」を何回も消費したがる。今その瞬間、「スキ」であればいいのだ。
2015-01-26 23:50:21ごくごく簡単に言えば、これは心の問題でもあると思う。「スキ」という想いを心の奥底に残していくのか、その想いをすぐさま消費して、何も残さないのかという。紅羽は「スキ」を消化するということに気付いていない。蜜子は消費するということに喜びを感じ、何度も何度も同じ事を繰り返していたのだ。
2015-01-26 23:58:27現時点において、「透明な嵐」、「排除の儀」は「スキ」を表明する、個性を表明することを悪と断じ、熊に食べられないための生贄を炙り出すガジェットとしてしか機能していないが、もっと大きな規模で行われている可能性もある。教室を社会の縮図と見れば、「魔女狩り」はいとも簡単に実施されている。
2015-01-27 00:29:39「排除の儀=サーチ・イーブル(Search Evil)」であり、「透明な嵐」は事実上、蜜子(クマ)が「スキ」を消費するための社会機能に過ぎなくなってしまっているが、これは「承認」を得ていないクマのためのもの、だろう。そうでないと銀子達が「スキをあきらめない」理由にならないだろう。
2015-01-27 21:56:25銀子たち、特に銀子の「スキ」は紅羽が自覚的でないにしろ、精神的に「承認」されているものだと考える。るるは銀子の「スキ」にいまいち理解が及んでないようだが、 銀子の「スキ」は現在進行形で紅羽に向けられているのは、1話の段階でも分かる。一方で紅羽の「スキ」には隙間が開いている状況だ。
2015-01-27 22:00:08紅羽の純花への「思い出」化する「スキ」が紅羽の現在進行形の「スキ」を揺らがせている。正直、紅羽は今、自分の「スキ」をあきらめないとしているが、その「スキ」を向ける者がいない。だからこそクマ(蜜子)に向けた銃弾は外れる。「スキ」に隙があるから、一方的に不利な戦いなのだ。
2015-01-28 02:49:28で、不利な紅羽を助けたのが、「承認」を得ている銀子だと見ると分かりやすい。彼女の「スキ」を補う形で、銃の標準をかする程度には直してくれた。蜜子自体は致命傷を負ってないので、再登場はするだろうが、消費/消化の対立軸で語られるんじゃないだろうか。銀子の「スキ」もまた消化なのだから。
2015-01-28 03:02:08銀子は直裁に「あなた(紅羽)を食べたい」としている。蜜子と異なるのは、段階を踏まえて、紅羽に寄り添って、無意識に「承認」を得ているという形なのだが、彼女の場合、腹の中に想いを残して生きたいという「スキ」なのだと思う。蜜子のように快楽のために「消費」するのではなく「スキ」だからこそ
2015-01-28 03:04:52紅羽を体内に取り入れたいという、クマなりの「スキ」なんだろうなあと思う。その軸で考えると、3話のユリーカと紅羽の会話も結構示唆的なのではないだろうか。「見つけたヒト(クマ?)」は紅羽の母を体内に取り入れて、「スキ」を消化しているのではないかという見立ても十分に可能なのだから。
2015-01-28 03:08:30そう見るとユリーカのキャラの立ち位置も結構独特なものに見えるが果たして。まあ、4話のあらすじを見る限り、またとんでもない変化球が来てる訳だけど、まあそのあたりに驚いていても仕方はないか。あれこれ考えるとそういう風に見えてくるってだけで、確証はありませんのであしからず。
2015-01-28 03:11:20