幻想・異世界・ファンタジーものの記述材料と説得力について(こなたまさん編)

自分は特にSFが好きなんですが、面白く読ませてもらったのでまとめました
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こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

「異世界ファンタジーが舞台のラノベで犬や鳥が普通に出てきて説明もないのはおかしい」と言う人がいるらしい、って話が流れてきたが、ならばそのラノベは何語で書かれているのか、まずは物語が記述された言語の開発からだなええい束退散!束退散!束退散!マンドスの館へ還るがいい!

2015-02-09 13:38:01
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

異世界ファンタジーの小説に出てくる犬や鳥の存在にまで「異世界」なりの説明を求め始めたら、その物語の視点人物の種族たるサルに似た二足歩行の生物からどうにかせんとな

2015-02-09 13:40:12
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

固い話をすると、ファンタジー(幻想)文学は人間の認識力を基底にして作られるから、異世界が人間の世界の派生になるのはおかしくないし、異世界の異って漢字に囚われてとことんまで異なってなきゃいけないことはないよね。そういうSF的なアプローチも好きだけど。

2015-02-09 13:48:48
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

仏教が存在しない世界で「神も仏もないものか」とか言い出したり、日本語のダジャレがあって成立するやり取りが出てきたら困るけどね。困るつってもシリアスなハイファンタジーだったら作品が壊れるくらいだけどね

2015-02-09 13:53:20
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

この手の話でよく引き合いに出されるのは、某ファンタジー小説に「南無三」という言葉が出てきた……という話なんだけど、慣用句や熟語の起源までつついてたら翻訳なんかできないわね。「南無三」は、「南無」という仏教っぽいテイストが読み手の没入感を阻害するほど強かったのでつっこまれた

2015-02-09 14:05:36
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

異世界ファンタジーの物語を日本語(に限らず地球上の言語)で記述するときの齟齬というのは、似たような状況が明治時代の日本でも起こっている。海外の小説を翻訳するとき、当時の日本人には欧州が異世界過ぎるのでそのまま訳しても何の事かわからん、という問題があった

2015-02-09 14:09:56
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

というわけで当時の日本の文学者や翻訳者は、翻訳ではなく翻案小説というのを作った。縁がなさ過ぎて想像できない外国の人名や地名や風俗を、日本のものにおきかえて書き直すのである。黒岩涙香の作品群が有名。

2015-02-09 14:12:17
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

岡野玲子&夢枕獏の「陰陽師」では、安倍晴明が「ジェスチュア」とか言ってたぞ

2015-02-09 14:15:42
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

ファンタジー世界にジャガイモが出てくるとよく突っ込まれるのは、「ジャガイモは新世界(アメリカ)から旧世界(ユーラシア)に持ち込まれた作物である」という知識が人口に膾炙しているから目立つだけの話であり、そもそもその世界になぜ上と下(重力)が存在するのかまでつっこむやつはいない

2015-02-09 14:28:05
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo

ファンタジー小説で「ツッコミ」が入るのはしょーがねーだよ、ファンタジー小説界でいえば音楽界のジェームス・ブラウンみたいな人である「あのお方」が友人のルイスの書いた「ナルニア国物語」に「なぜ異世界なのにヨーロッパ文化を基底とした文化が存在するのか」とかそんなこと言ったらしいし

2015-02-09 14:31:33