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2月13日
きょうの発表で使ったスライドを公開します。 dl.dropboxusercontent.com/u/61990884/asa…
2015-02-13 20:12:00同じ地層断面みても、これだけ異なった解釈になるのだから、噴火映像見て、いま進行中の噴火を的確に判断できるなんて夢のまた夢。それができる人材養成がまず必要、と言ってみた。
2015-02-13 20:18:24【各論】 Bスコリア上部が1128年なんてありえないですよ。 「長秋記の大治四年二月十七日条 pringles.blog23.fc2.com/blog-entry-205…
2015-02-13 20:23:30考えるのはいいが証拠は何かと問われてもね。歴史は科学ではないから。歴史は物語ですから。話者の主観によるところが大きい。調べれば答えが書いてあるとか、物理法則によって決着できるとか、そういうものではないです。
2015-02-13 21:53:48たくさんの観察をして、それらをうまくエレガントに説明できるモデルを提出することが、歴史を書くということなんだと思ってる。
2015-02-13 21:54:53価値観というか、センスをまったく異にする人に説明するのはむずかしい。説得するのはとうてい無理。説得したいとは、はなから思っていない。
2015-02-13 21:56:142月14日
きのう私が話した浅間山噴火の歴史詳細を知りたい人は、こちらをお読みください。全部書いてあります。 「浅間山の風景に書き込まれた歴史を読み解く」2010 hayakawayukio.jp/publication/pa…
2015-02-14 07:42:422月16日
データを出せとおっしゃいますが、歴史は、測って数字を出せば答えがみつかるようなものではないです。多角的に観察してできるだけ多くの特徴をみいだして、それらをすべてうまく説明するモデルを提出するのが歴史を記述するということです。人類史だけでなく自然史もそうです。
2015-02-16 07:27:24多角的にさまざまに観察することをせず、自分が出した数値データにとらわれて記述した歴史は、たいてい、そのひと特有の色がついてる。
2015-02-16 08:10:07自然史には人類史と異なる際立った特徴がひとつあります。自然は人間と違って絶対に間違えませんから、多角的になしたどんな観察も矛盾なく説明できる(はずです)。
2015-02-16 08:54:53しかし、じっさいには、多角的になした観察結果相互の矛盾が解消できない場合が多いです。いや、ほとんどがそうです。自然史の記述は、フロンティアをいつまでも追いかけていくものです。ゴールに到達することは永遠にできない。私たちの前には、解明されるべき歴史がつねにある。
2015-02-16 08:59:45(モデルと矛盾する観察をした場合、これはみなかったことにしょう、とその場をそっと去ることを私はこれまでいくつもしてる。そうしないと論文が書けない。自然史の論文を書く行為はモデルを打ち立てることです。)
2015-02-16 09:06:25(でも、みなかったことにした観察も、どっかに書き留めておかないと、みたという事実を忘れてしまう。私の場合は、ブログとか紀要の片隅に書き留めてある。)
2015-02-16 09:08:56ここでいうモデルは仮説と呼んでもよい。浅間山の例でいうと、たとえば、 ・鬼押出し溶岩は、1783年8月2日から流れ始めて、5日10時に柳井沼で大爆発した。 ・B噴火は、1108年8月と9月、4週間を隔てて2回起こった。 ・全方向軽石流噴火は、1万5800年前の1回だけだった。
2015-02-16 09:17:10みなかったことにした例を次のツイートで書きます。 hayakawayukio.jp/publication/pa… の69-70ページ
2015-02-16 11:06:08御代田町馬瀬口の平原火砕流は、上下二枚あるようにみえる。下は黄色だが、上は白~灰色で炭化木を含む。その頂部はピンク味を帯びている。最上部を褐色の砂丘堆積物が覆っている。二枚の火砕堆積物の間には、40cmほどのシルト層が挟まっていて、その最上部 2cmが黒い。
2015-02-16 11:06:49平原の国道沿いや小諸市の南城公園でも同様の観察ができる。嬬恋村の濁沢でも上位の軽石堆積物に炭化木が含まれている。しかし上位の火砕堆積物は、浅間山頂の火口から噴出した火砕流が残した地層ではなく、火砕流堆積物から発生したラハールが残した地層だと私は考える。
2015-02-16 11:07:43