鹿屋の戦い②

一時の敗北は真の勝利のために
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雪花艦隊英雄伝 @DD_LUNAKICHI

【鹿屋の戦い②】 ちょっと不完全かもしれないので、まとめる時には修整いれるかもしれません ③で完結させる予定です

2015-02-24 01:41:23
雪花艦隊英雄伝 @DD_LUNAKICHI

〜寝室〜 瑠奈花「!?」 瑠奈花は飛び起き、枕元に置いていたライトセーバーを手に取った 早朝。外はまだ薄暗い。隣のベッドでは葛葵が寝ている。非常に静かだ しかし瑠奈花の心はざわついていた …やがて、廊下を騒がしく走る音が聞こえてきた

2015-02-24 01:42:27
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寝室のドアを勢いよく開けて吹雪と磯風が入ってくる 吹雪「司令官!大変です!」 磯風「司令、起きろ!」 磯風はいまだ目を覚まさない葛葵のそばに寄ると、彼の耳元で何故か持参していたおたまとフライパンで爆音を鳴らせた 磯風「くらえ!死者の目覚めだ!」

2015-02-24 01:43:15
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葛葵「うわあぁぁぁ!?!?!?(;゙゚'ω゚'):なんだなんだ!?」 あまりの爆音に瑠奈花もライトセーバーを落としそうになった 葛葵「…磯風?また変な料理でも作ったのかい?まあ私は意識が高いk(ry」 磯風「寝ぼけてる場合じゃないぞ!」

2015-02-24 01:44:46
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吹雪「司令官!敵襲です!」 瑠奈花は軽く頷くと、壁にかけてあったローブを羽織り窓から飛び降りた 磯風「る、瑠奈花司令!?」 葛葵「い、磯風、翔鶴はどこだ?状況を把握しなければ」 磯風「こっちだ!」

2015-02-24 01:46:03
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外に降り立った瑠奈花は驚愕した 辺りには深海棲艦だらけだ。哨戒網をすり抜けて来たというのか? 瑠奈花は数人の深海棲艦に囲まれていた神通を見つけると、ライトセーバーを起動し加勢に入った エメラルドの光刃が敵を切り裂き、瑠奈花は神通と背中を合わせる

2015-02-24 01:46:38
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瑠奈花「神通、これは一体?」 神通「わかりません!奴らは突然現れて…」 瑠奈花「とにかく、奴らをこれ以上進ませるわけにはいかない。ここで食い止めるぞ」 神通「もちろんそのつもりです!」 瑠奈花と神通は同時に敵に突っ込んでいった

2015-02-24 01:48:02
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瑠奈花のライトセーバーが、神通の刀が深海棲艦を次々と切り捨てる。しかし、敵の勢いは留まることを知らない 神通「敵が多すぎます…いったいどこから?」 瑠奈花「…なんだか嫌な予感がする」

2015-02-24 01:48:45
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〜鹿屋基地内〜 突然の襲撃に基地は大混乱に陥っていた 基地内にも深海棲艦が侵入し、警備員や艦娘たちは自分を守ることで精一杯だった 吹雪と磯風は葛葵を護りながら翔鶴を探していた 葛葵「翔鶴!どこにいるんだ!?」

2015-02-24 01:49:14
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エントランスには敵味方問わず多くの人々が倒れていた 磯風「…ひどい有様だ」 葛葵「なぜいきなり深海棲艦が…まさか翔鶴も…」 磯風「司令、翔鶴はうちで最高練度を誇る艦娘だ。心配はいらない」 葛葵「しかし…」

2015-02-24 01:49:57
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吹雪「…!誰か来ます!」 吹雪と磯風は艤装を構える。しかし、その人物の顔を見てすぐに安堵の顔を浮かべた やってきたのは龍鳳だった 龍鳳「提督!ご無事でしたか!」 葛葵「龍鳳!翔鶴を見なかったかい!?」 龍鳳「翔鶴さんならこちらに!ついてきてください!」

2015-02-24 01:50:22
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〜鹿屋基地・航空機格納庫〜 葛葵「翔鶴!無事でよかった…怪我はないかい!?」 翔鶴「はい…多少腕を掠めただけで…赤城先輩と雲龍が助けてくれたおかげです」 雲龍「葛葵提督、私達よりも木曾さんが…」

2015-02-24 01:51:05
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葛葵「木曾がどうかしたのか!?」 赤城「一人だけ、妙な深海棲艦がいたのです。おそらくは奴が敵のリーダー…木曾さんは奴を止めるために、一人で…」 磯風「なんだって…!?」

2015-02-24 01:51:37
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〜鹿屋基地〜 司令長官の執務室へ通じる廊下を一人の深海棲艦が悠然と歩いていた 「…待て!」 後ろから一人の声が聞こえ、深海棲艦は歩みを止める そこにはサーベルを構えた艦娘が立っていた

2015-02-24 01:52:55
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木曾「司令長官の元に行かせるわけにはいかないな。止まってもらおうか」 しかし敵は再び執務室へ歩き出した 木曾「…無視かよ。警告はしたからな!」 木曾は敵に突撃し、サーベルで背中を斬った

2015-02-24 01:53:24
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…つもりだった 木曾の攻撃は“脚”で防がれてしまう 木曾「な…!?」 敵は即座に振り向き、木曾の腹を蹴り飛ばす 蹴撃をまともに受けた木曾は壁に叩きつけられ、壁には大きな亀裂が入る

2015-02-24 01:54:07
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木曾(な、なんだこいつ…とんでもなく強い!) 敵は腰に掛けていた武器を手に取り、倒れた木曾の前に立った。一見長方形の塊にしか見えない薄いプレートから漆黒の光刃が現れる。木曾はそれを瑠奈花のライトセーバーのようなものだと解釈した 木曾(まずい…!身体が動かせねぇ…)

2015-02-24 01:55:19
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敵は武器を振り上げた 木曾(ダメだ!身体に力が入らない!ここまでなのか…) 天龍「木曾!」 木曾が斬りつけられる直前、天龍が敵に突進した。不意を突かれた敵は数メートル先まで飛ばされ、天龍は剣を抜き木曾を庇うように立ちはだかった

2015-02-24 01:56:06
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二人はしばらく睨み合っていたが、天龍が木曾を庇うだけで戦う意思がほとんどないことを悟ったのか、敵は再び執務室の方へ歩いて行った 天龍「大丈夫か木曾、派手にやられたな」 木曾「そ、それより奴を…」 天龍「無理だよ、俺達に勝ち目はない。応急処置してやるからおとなしくしてな」

2015-02-24 01:57:40
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〜屋外〜 瑠奈花と神通は多くの深海棲艦を倒したが、敵の勢いは衰えなかった 瑠奈花「流石に骨が折れるな」 神通「このままではやられてしまいます。基地内に逃げましょう。ブラストドアを閉めればある程度は耐えられます」 神通の提案に従い、二人は基地へ後退した

2015-02-24 01:58:08
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〜鹿屋基地内〜 神通「ボロボロですね…こんなことになってるなんて」 瑠奈花「奴ら…もしかしたら昨日我々と交戦した艦隊かもしれんな。私達を追ってきたのか、元々鹿屋を襲う予定だったのか…」 神通「…なんにしても、皆無事でいればよいのですが」

2015-02-24 01:58:32
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その時、突如基地全体にサイレンが鳴り響く 瑠奈花「これは?」 神通「司令室からの放送ですね…司令長官からでしょうか」 『鹿屋基地の諸君に告ぐ!』 聞こえてきたのは深く透き通った女性の声だった。深海棲艦のものだ

2015-02-24 01:59:57
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『我が名は雷巡棲姫。鹿屋基地は我らが制圧した。今司令長官と一つ交渉をしているところだ。この基地を我ら深海棲艦の駐屯地とする、という協定についてな』 神通「…なんということでしょう」 瑠奈花「協定とは名ばかり、実際は“脅迫”だろうな…」

2015-02-24 02:00:51
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『司令長官の回答如何では、お前たちは我々の配下となる。投降を望む者は武器と艤装を捨て、中庭に集まってもらう。素直に投降するならば命は助けてやろう』 神通「そのような要求を飲むわけにはいきません。司令長官を救出しに…」 天龍「そいつはやめときな」

2015-02-24 02:01:29
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神通が振り向くと、天龍と彼女の肩を借りた木曾が歩いてきた 木曾「情けない話だが、あっけなくやられちまったぜ。雷巡棲姫はとんでもなく強い」 天龍「下手に挑んだところで返り討ちに遭うのが関の山さ。奴を舐めない方がいい」 神通「そんな…」

2015-02-24 02:02:03