「福島のおコメは安全ですが、食べてくれなくて結構です。」
福島のおコメは安全ですが、食べてくれなくて結構です。 単行本(ソフトカバー) – 2015/2/28
かたやま いずみ (著)
http://www.amazon.co.jp/dp/4780307538
「福島のおコメは安全ですが、食べてくれなくて結構です。」読了。本筋と関係ない原発関係のところで不正確な表現が散見するのが残念。放射線と放射性物質の使い分けもちょいと不適切。そこらへんを注意すれば、面白い本ですよ
2015-03-01 22:41:16「福島のおコメは安全ですが、食べてくれなくて結構です」は、130-131ページにある原発の現状についての記述(本筋とはほとんど関係ないところ)がかなり問題含みなのですが、いちおう次の刷りで訂正がはいるようです
2015-03-03 11:24:09よし。できた。 かたやまいずみ( @otamaobasan )氏の「福島のおコメは安全ですが、食べてくれなくて結構です。」の129〜131ページの致命的な間違いが大変気になっていたので、1Fの水処理設備について連続ツイートします。
2015-03-05 01:16:55あさくら氏は、原発事故後福島に移住し、現在いちえふ(東電福島第一原発)の廃炉作業の仕事をされています。
まず見て欲しいのはこれの中の水処理状況の図。東電は毎週金曜日に汚染水の処理状況を規制庁に報告し、公表してます。 「福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について(第190報)」 tepco.co.jp/cc/press/betu1…
2015-03-05 01:21:56①1~4号タービン建屋 原子炉建屋から流出した汚染水は各号機のタービン建屋地下階に滞留。震災後に投入された水中ポンプにより、この汚染水は集中ラド(プロセス建屋、高温焼却炉設備建屋)の地下に移送される。なお、当初は海水を原子炉に注水していたため、滞留水には塩分が含まれている。
2015-03-05 01:24:37②集中ラド 震災前から1~4号の南側に存在する、廃棄物処理を目的とした建屋群。震災後は本来の機能を停止しており、プロセス建屋、高温焼却炉設備建屋等の地下階は各タービン建屋からの汚染水を一時貯留するためのタンクとして使用されている。 また地上階には汚染水処理装置が設置されている。
2015-03-05 01:25:36③処理装置 震災後に集中ラドの建屋の地上階に設置された処理装置。地下の滞留水を水中ポンプで組み上げ、主にセシウムの除去に使われる。震災直後に設置された除染装置は性能が低く、現在は追って設置されたセシウム吸着装置と第二セシウム吸着装置が主に使用されている。 以下、各装置の概略。
2015-03-05 01:28:17③-1処理装置,除染装置(AREVA) 震災直後に集中ラド地上階に設置された汚染水処理装置。スラッジ等の多い水質により初期トラブルに散々悩まされた。処理機能は低く、現在は処理に使用されていない。
2015-03-05 01:30:35③-2 処理装置,セシウム吸着装置(KURION) 震災後に集中ラド地上階に設置された汚染水処理装置の一つ。元々はセシウムを除去することを主目的とするが、後に一部吸着塔をストロンチウム吸着タイプに交換することでストロンチウム除去機能が強化されている。
2015-03-05 01:32:34③-3処理装置,第二セシウム吸着装置(SARRY) KURIONに続き設置された汚染水処理装置。機能はKURIONと同様。現在、セシウム除去の主力として使用中。SARRYの点検停止時や流量を増やしたい時にはKURIONも使用、或いは併用する。
2015-03-05 01:36:00④SPT 震災前から各号機のS/C内の水の供給源や点検時の一時移送先として使用されていた2基の大型円筒タンク。集中ラド建屋群のSPT建屋内に設置されている。A,Bの2基のうちBは、処理装置でセシウムを除去した後の水の貯留先として使用されている。
2015-03-05 01:37:40⑤廃液供給タンク 震災後に汚染水処理のため高台に設置された角形タンク群。セシウムを除去された水(図の紫色の矢印)は、海側の低地にあるSPT(B)から高台の上のこのタンク群へポンプで送られる。 逆浸透膜(RO)を用いた淡水化装置で塩分を除去する前のバッファとして使用されている。
2015-03-05 01:42:12⑥淡水化装置(RO方式) セシウムを除去した汚染水から、炉内へ再注水するために塩分を取り除く装置。汚染水はフィルタを通した後、高圧をかけた逆浸透膜によって塩分濃度の非常に低いRO処理水(淡水)と、塩分や放射性物質の濃度の高いRO濃縮塩水に分離される。
2015-03-05 01:43:48⑦RO処理水(淡水)受タンク/RO処理水貯槽 淡水化装置にて塩分を除去した処理水(淡水)は、処理水受タンクを介して、RO処理水貯槽(円筒タンク群)に一時貯留された後、既設水源であるCSTに送られ、原子炉へ注水される。(図の青いライン)
2015-03-05 01:47:09⑧RO処理水(濃縮塩水)受タンク/RO濃縮水貯槽 淡水化装置により分離された塩分濃度と放射能の高い濃縮塩水は、濃縮塩水受タンクを介してRO濃縮水貯槽(円筒タンク群)へ一時貯留される。なお、濃縮水を廃液供給タンクや淡水化装置に戻すラインも設置されているが、現在は使用されていない。
2015-03-05 01:49:29⑨蒸発濃縮装置 汚染水の濃縮・減量と淡水抽出のために設置された装置だが、現在は逆浸透膜装置や多核種除去設備が設置されているため、使用されていない。
2015-03-05 01:51:45⑩多核種除去設備 RO濃縮塩水からトリチウムを除く殆どの核種の除去が可能な設備。初代ALPSは初期トラブルに悩まされたが、改良を加えて順調に運転中。設計を見直しリスク低減・最適化を行った増設多核種除去設備、薬液プロセスの代わりにフィルタを採用した高性能多核種除去設備が運用中。
2015-03-05 01:54:46⑪ALPS処理水貯槽 多核種除去設備によりトリチウム以外の殆どの核種を除去した処理水を貯留する貯槽。ALPSの本格運転に伴い、急ピッチで増設が進められている。トリチウム以外の核種は十分に低く、海洋への放出も可能なレベルであるが、未だ許可が出ずに溜めおかれている。
2015-03-05 01:57:31⑫その他 大循環に関わる以上の設備の他、RO濃縮水貯槽からストロンチウム等を除去して周辺線量を低減するモバイル型ストロンチウム除去設備、貯留雨水を浄化するRO装置、炉内に流れ込む前に地下水を山側でくみ取り放出する地下水バイパス設備などが運用中。
2015-03-05 02:01:52また、建屋海側の地下水や建屋脇のサブドレンから水をくみ上げ、多核種を除去する浄化装置が試運転中。
2015-03-05 02:04:23注意すべきは、人為的に排水されているのは、RO装置で浄化した後の雨水、高台でくみ上げられた汚染前の地下水だけであること。 これら以外、濃度の高い汚染水やその濃縮水、多核種除去設備でトリチウム以外の殆どの核種を除去したALPS処理水やサブドレン処理水は、
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