少年犯罪の報道の変化、少年法のほうが重罰的な場合

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peeoka @peeoka

下のリンクにある、立命館の葛原教授の論文の中で、厳罰化に向かう少年法改正が、どうして抑止効果がなく、却って再犯率を高めてしまうのか、アメリカの失敗を例に、精緻な考察を行っており、非常に参考になる。ritsumei.ac.jp/acd/cg/law/lex…

2015-02-28 01:05:27
リンク www.ritsumei.ac.jp 経験科学と刑事立法 (葛野)
MUNEGASHI Isako @isako134

新聞報道における「少年犯罪」の語られ方の変化(崎山右京) repo.lib.ryukoku.ac.jp/jspui/bitstrea… これがなかなか面白い。1960年代と2000年代初期の少年犯罪の報道の違いにを比べている。この先引用するのは1964年と1965年の読売新聞にあった記事に関するもの。

2015-03-04 14:36:32

新聞報道における「少年犯罪」の語られ方の変化(崎山右京)
http://hdl.handle.net/10519/4937

MUNEGASHI Isako @isako134

《また、少年犯罪についての記事に、若者文化や映画のワンシーンなどの写真がつけられるといった特徴もみられる。…ともに非行・少年犯罪についての記事で、前者は若者を題材にした映画のシーンが、後者にはパーテイをする少年の様子が載せられているのだが、いずれも犯罪との関係性が不明確である。》

2015-03-04 14:37:37
MUNEGASHI Isako @isako134

《この傾向から、若者の文化が、「非行」や「犯罪」と関係があるのではないかという認識が受け入れられていたと考えることができる。》 1964年8月1日の記事には『なぜなくならない少年犯罪』という記事に、映画『月曜日のユカ』の1シーンを《街で語り合う“危険な年齢”》との文と紹介した。

2015-03-04 14:51:16
MUNEGASHI Isako @isako134

その映画は記事で触れている殺人事件とは全く関係ないのだが、犯罪に手を出す若者のイメージ画像として映画のワンシーンが掲載された。1965年7月25日には『日本を考える 非行その背景と責任』という記事にて、ダンスパーティーとそこに行こうと公衆電話で問合せとしている若者を取材している。

2015-03-04 14:51:35
MUNEGASHI Isako @isako134

ところが、神戸連続児童殺傷事件から犯行の動機が理解不能だとして「心の闇」という言葉を用いるようになる。 《一方、1997年以降になると、犯罪の原因が「心の闇」のような、正体のわからない、あるいは少年に本質的なものであると認識されると、教育や医療の効果が疑問に付されることとなる。》

2015-03-04 14:59:04
MUNEGASHI Isako @isako134

《それによって、「少年」の成熟度や、犯罪の原因、更生の方法などに関する議論は後退し、危険性の察知と裁判による処遇の決定が前面に押し出されることとなった。》 この論文では昔の少年犯罪について映画や音楽などと結びつけて報道していたというが、後々ゲームやアニメ等がそれにあたるのでは。

2015-03-04 15:02:56
MUNEGASHI Isako @isako134

「心の闇」という言葉が使われだしても、1989年のあの事件を連想したのか神戸の事件にはアニメや漫画にあたるものとしてゲームから「バイオハザードが強く影響している」という報道がされたし、その後の少年事件でバトル・ロワイアル、GTA、ギフトなど小説やテレビドラマも引き合いに出された。

2015-03-04 15:09:07
MUNEGASHI Isako @isako134

しかし、今となってはバイオハザードは洋画実写化、バトル・ロワイアルは実写映画版公開当時はR-15指定で騒がれたものの、今では両作品と犯罪を結びつける報道はまずない。GTAすら新作が出ても派手に騒がれることはもうない。秋葉原通り魔事件ではドラクエ叩きをしても呆れられるぐらいだった。

2015-03-04 15:27:35
MUNEGASHI Isako @isako134

成人によるものだが、秋葉原通り魔事件については場所柄容疑者を「オタク」と強調しようにも、むしろ犠牲者の一部のほうがオタクであり(もっとも彼らより、ある女性犠牲者のほうがマスコミで扱いやすかったのだが)、容疑者が派遣社員だったことのほうが強調されたために盛り上げようがなかった。

2015-03-04 15:32:56
MUNEGASHI Isako @isako134

テレビでは取り上げづらかったはずだが、弟が明かした故郷での母親の「教育」という名の虐待の中には、アニメはドラえもん、まんが日本昔ばなししか見てはいけないというものもあった。これではオタクに結びつけようにも無理がある。これに限らず「アニメの影響」にするには無理のある事件は複数ある。

2015-03-04 15:41:04
MUNEGASHI Isako @isako134

《1960-64年に報道された81の殺人・殺人未遂事件を分析した結果、次のような特徴があった。1 加害者について、「不良」「グレン隊」「チンピラ」「右翼団体」など、アウトロー的に紹介された事件が17件、2 「ケンカ」として報道された事件が17件(ただし1件は「親子ゲンカ」)》

2015-03-04 16:17:43
MUNEGASHI Isako @isako134

《3 加害者の前科について述べられていた記事が10件であった。》 《このように、「不良」同士でのいさかいにより、刃物などで相手を殺害するという事例が、頻繁に見られた。そして、それらの事件には「ケンカ」という表現が用いられることが多い。》 さきの論文から。

2015-03-04 16:19:11
MUNEGASHI Isako @isako134

《「不良」「ケンカ」「前科」などの点を総合すると、凶悪な犯罪は「問題がある」少年がおこすものであるとの認識があったと考えられる。そして、軽度な不良行為と、殺人などの重大な犯罪とは関連性が強いものとしてあつかわれている。》 それに対して2000年代初期はその面の報道はごくわずか。

2015-03-04 16:27:46
おりた @toronei

@takehito_chun 「少年犯罪データベース」の中の人が、いじめは虚言のように決めつけてることに根拠が無いことと、精神鑑定の引用が都合のいいところだけ恣意的に持ってきすぎてることを、厳しく批判していますね。blog.livedoor.jp/kangaeru2001/a…

2015-03-04 16:47:46
リンク 少年犯罪データベースドア サレジオ首切り事件精神鑑定書 : 少年犯罪データベースドア 『心にナイフをしのばせて』奥野修司というサレジオ高校首切り事件をあつかった本が話題になっているそうで、当データベースの高校生首切り殺人事件にも多くの方が来るようになったので、読んでみました。この本にはどうもいろいろ問題があるように感じるのですが、その
MUNEGASHI Isako @isako134

週刊女性が『川崎中1殺害、主犯の部屋は萌え系アニメのポスターだらけ』なる記事を出してなんか引っ掛かるなと思ったら、主婦と生活社って女性向けのアニメ雑誌のPASH!を出している会社やないけ…。 shufu.co.jp/magazine/pash/

2015-03-05 06:52:49

川崎中1殺害、主犯の部屋は萌え系アニメのポスターだらけ(週刊女性2015年3月17日号より)
http://www.jprime.jp/tv_net/affair/9211

リンク PASH! PLUS PASH! PLUS 月刊アニメマガジン「PASH!」編集部が運営するニュースサイト。アニメ、声優、イベント、2.5次元ステージ、アニメグッズ、Blu-ray&DVD、MUSIC、ドラマCD、TVゲーム、アプリ、アニメグッズなど、2次元~3次元まで最新エンタメ情報をたっぷりお届け!
MUNEGASHI Isako @isako134

昔から少年漫画原作アニメに女性ファンがつくのはよくあることで、作品を女性に売り込もうとPASH!3月号では弱虫ペダル、七つの大罪、ダイヤのA、黒子のバスケ、暗殺教室を扱ってます。青年漫画だと東京喰種√Aも。もしこの雑誌のポスターを部屋に貼った少女が…ってなったら週刊女性どうする?

2015-03-05 07:06:23
MUNEGASHI Isako @isako134

もちろん、00年代の少女による殺人事件でも「ゴスロリを着ていた、アニメを見ていた、鋼の錬金術師の影響か」なる報道があったけど、警察官である父親を殺したというその事件は、父親が愛人を家族の前で家に平気で連れ込むほど女性関係が乱れていて、番組によっては男性司会者が父親を擁護していた。

2015-03-05 07:14:11