ニコラ・ブリオーの「オルターモダン宣言」

「関係性の美学」の著者であるニコラ・ブリオーが2009年に企画したテート・トリエンナーレ「オルターモダン」。そのコンセプトを要約した宣言文が出されていたので、翻訳してみました。
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辻憲行 @nori_1999

「オルター・モダン宣言」ga宣言されていたのか。。。http://bit.ly/fIW5Mb

2010-12-17 20:43:12
辻憲行 @nori_1999

訳してみる:ニコラ・ブリオー「オルターモダン宣言-ポストモダニズムは死んでいる」旅行、文化交流、歴史の検証は単なるファションとかじゃなくて僕らの世界観や生き方を根本的に変える。もっと一般的に言うと僕らのグローバルな知覚は新しい表象作用を求めてる。僕らの #ammanifesto

2010-12-17 20:52:04
辻憲行 @nori_1999

日常生活は昔は考えられなかったとんでもないものを背負っているし、国家を超えたもうカオス的でワラワラした世界の中を距離にかかわらず旅するようなものだ。 #ammanifesto

2010-12-17 20:56:47
辻憲行 @nori_1999

ポストモダニズムと呼ばれた時代が終わったことはいろんなコトでわかる。多文化主義とかアイデンティティとかいう話は地球規模のクレオール化に取って代わられている。 #ammanifesto

2010-12-17 21:01:43
辻憲行 @nori_1999

近代的な普遍性を置き換えた文化相対主義や脱構築は均質化やマスカルチャーや極右の反動的な動向の二重の脅威に対抗する武器にはならなかった。 #ammanifesto

2010-12-17 21:05:27
辻憲行 @nori_1999

僕らの生きる徹底的にグローバル化した時代に合わせ、その経済や政治や文化を踏まえた上で再設定された近代性を再構成するのに都合の良い時というのが、altermodernityなのです。 #ammanifesto

2010-12-17 21:15:55
辻憲行 @nori_1999

20世紀のモダニズムが西洋の文化である一方、altermodernityは地球規模にばらばらで異なった文化のエージェント間の交渉や議論から生まれるものだ。それには中心がなくて、多言語的だ。 #ammanifesto

2010-12-17 21:20:50
辻憲行 @nori_1999

Altermodernityの特徴は翻訳だ。それは20世紀のモダニズムと違って植民地主義の抽象言語は話さないし、ポストモダニズムのようにアートを起源やアイデンティティの問題に閉じ込めたりしない。 #ammanifesto

2010-12-17 21:26:41
辻憲行 @nori_1999

僕らはサブタイトルが遍在し、吹き替えが全面化した世界にいる。現代のアートが探求するのはテキストとイメージの織り方だ。アーティストは複数の表現やコミュニケーションのフォーマットの間に新しい抜け道を作りながら、記号で満たされた文化の風景を横断する。 #ammanifesto

2010-12-17 21:33:46
辻憲行 @nori_1999

アーティストは「旅する人」になる。それは、現代の旅人に繋がる、記号とフォーマットの間を旅した人。アーティストの旅人への変化は作品制作の変化に現れる。空間と時間の両方に引かれた線から、意図や目的を形にするのではなく軌跡を具現化する旅の形式が生まれた。#ammanifesto

2010-12-17 21:44:54
辻憲行 @nori_1999

作品は、凝固した空間-時間じゃなく、放浪の軌跡を見せる。 #ammanifesto

2010-12-17 21:47:48
辻憲行 @nori_1999

だから、オルターモダンのアートはハイパーテキストだ。アーティストは情報をあるフォーマットから別のフォーマットへ変換し、地形と歴史の中をさまよう。彼らの行為は、1960年代の「サイト・スペシフィック」作品に対して、「タイム・スペシフィック」作品と言える。 #ammanifesto

2010-12-17 21:53:43
辻憲行 @nori_1999

フライトライン、翻訳プログラム、異質な要素間の連鎖は互いに接合している。僕らの世界は時間的にも空間的にもあらゆる次元で旅することができる領域になった。 #ammanifesto

2010-12-17 21:59:53
辻憲行 @nori_1999

テート・トリエンナーレ2009は、ポストモダニズムの終焉とグローバルなaltermodernityの誕生という仮説をめぐる集合的議論の場である。 -ニコラ・ブリオー #ammanifesto

2010-12-17 22:03:05