鶯丸友成という太刀
参考文献リスト(順不同)
・『日本刀大百科事典』 福永 酔剣 雄山閣出版
・『皇室・将軍家・大名家刀剣目録』 福永 酔剣 雄山閣出版
・『図解 日本刀事典―刀・拵から刀工・名刀まで刀剣用語徹底網羅!!』 歴史群像編集部 学研マーケティング
・『勝山藩古事記』 安田仁一郎 勝山藩古事記協賛会
・『昭和大名刀図譜 坤』 本間薫山 日本美術刀剣保存協会
・『皇室の至宝 御物(4)』 至宝委員会事務局 毎日新聞社
・『刀剣一夕話』羽皐隠史 嵩山房
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/955044
・『福井県史 通史編3 近世一』 福井県編
http://www.archives.pref.fukui.jp/fukui/07/kenshi/T3/T3-00.htm
・『福井県史 通史編4 近世二』 福井県編
http://www.archives.pref.fukui.jp/fukui/07/kenshi/T4/T4-00.htm
・『刀剣談』 高瀬真卿 日報社
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/854220
・『刀剣人物誌』 辻本直男 宮帯出版社
・『紀元二千六百年奉祝名宝日本刀展覧会出陳刀図譜』 遊就館
http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1139254
・『新刀古刀大鑑 上』 川口 陟 歴史図書社
・『弘道』189号 日本弘道会
・『先帝と居家処世』 長井実, 田中英一郎 九経社
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/943393
・『明治天皇聖徳百譚 : 少年講話』 森脇紫逕 武田文盛館
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/917022
・『刀剣と歴史』 日本刀剣保存会
417号,423号,445号
・『勝山の歴史』 河原哲郎
・『勝山市史』 安田仁一郎
・『越前勝山城』 増田公輔
・『日本刀を研ぐ 研師の技・目・心[新装版]』 永山光幹 雄山閣出版
・『岡山春秋』 2巻10号 岡山春秋社
・『国宝日本刀特別展目録 刀剣博物館開館記念』 日本美術刀剣保存協会
以下ログ
メシも食わずに図書館ハシゴしてうぐいすちゃんが宗家にいたとか誰ぞに買われたとかその辺のソースっぽいものとその参考文献を当たってきたので帰ったらまとめます 足利→小笠原→宗→秋山?→田中→皇室って形っぽい
2015-02-27 15:38:56まとめはほぼ丸写しだったので要約を直接書いておきます
『日本刀大百科事典』 第一巻 「鶯丸」の項より
・鶯丸は小笠原家伝来の備前友成の太刀
・嘉吉元年(1441年)、結城合戦での功績により足利義教から小笠原政康に感状(賞状みたいなもの)とともに授けられた。
・『小笠原系図』にある感状には「鶯太刀友成」とあるが、『慶元古文書』には「鶯丸友成」とあるので今日では鶯丸で通っている。
・政康の子孫である越前大野郡勝山城主・小笠原家に伝来。
・元文元年(1736年)9月13日、8代将軍吉宗に台覧
・明治維新後小笠原家を出、宗伯爵家に渡る。
・さらにその後、秋元子爵に1500円で買い取られる。
・さらにその後、田中光顕伯爵に買い取られる。
・明治40年(1907年)11月、茨城県で行われた陸軍大演習の際、茨城県の結城に縁のある刀であるとして明治天皇に献上される。
・献上前、刃に「ふくれ」がかなりあったが、高田庄左衛門に研ぎ直させたところ、完全にふくれが抑えられた。
・刃長約81.8cm、反り2.7cm。地鉄は板目肌に地沸えつく。刃文は直刃、先は彎れ調となり、足入り賑やか。中心はうぶ。「備前国友成」の銘。
参考文献
・寛政重修諸家譜
・刀剣と歴史417
・御物東博銘刀押形 佐藤寒山
※台覧…偉い人に見てもらうこと
※ふくれ…空気が入ってしまった傷で水ぶくれのようなもの。研ぎなどで破れると著しく美観を損なう。
※「中心はうぶ」…茎(銘が入っているところ)が作られた時のまま未加工
アフィじゃないよ
しかしふくれがいっぱいあったけど皇室に入るとき綺麗にしてもらったってことはうぐいすちゃん昔は痘痕顔だった可能性……?アツいな……
2015-02-27 20:22:51小烏丸と鶯丸はどっちも明治維新後に宗家に買い取られて(正確な時期はわからん)、小烏丸だけ1882年に皇室に行って鶯丸は秋元家・田中家と転々としてから1907年(25年後)に皇室入り。ううんここも実装されたら楽しそうな……
2015-02-27 20:15:37ふくれがいっぱいあったから皇室に献上するのはちょっとなって残されちゃったけど後によい研ぎ師に綺麗にしてもらって皇室に上がれたのか……?シンデレラストーリーなのか……?(ぐるぐる)
2015-02-27 20:26:57小笠原家に伝来してたのがわかった以上少なくとも室町以降はほぼ未使用だよね……ゲーム内設定からしてもうぐいすちゃんうぶ刀の疑い濃厚……
2015-02-28 00:41:15付喪神は道具として役目を果たせなくなったり壊れたりしたら存在できなくなるものというイメージだが元々実戦刀ではなかった上にふくれだらけで美術品としての価値も風前の灯火、もはや骨董品となりかけていたうぐいすちゃん……ウッ……
2015-02-28 14:19:09鶯丸(元ネタの刀)は皇室に献上される前に「ふくれ」という瑕瑾が沢山あったから腕利きの研ぎ師に直してもらったらしいのだ ふくれというのは刃に空気が入った水ぶくれのようなもので破れると刀の美術品としての価値を著しく貶める上直すのがたいへん難しいものなのだ……
2015-02-28 14:23:40元々古備前ゆえに実戦刀ではなくてその上美術品としても死にかけてたわけだ……本当に綺麗に直してもらってよかったなあうぐいすちゃん……
2015-02-28 14:24:57ふくれは直すのが難しいとはいえ直せないってわけでもないし、古備前の友成で足利家にもゆかりがあるってんで価値はあるし、ふくれだらけでもいつか直せるかもしれない今は金が出せないって感じで鑑賞用ですらなくずっと大事に大事に仕舞われていたかもしれないのか……
2015-02-28 14:33:29うー、ふくれは鍛刀の過程で出来てしまうものらしいが最初からふくれだらけだったにしては大切にされているような…… 何度も研がれるうちに内部にあったふくれが表面に出てきてしまったとかなのかもしれないな
2015-02-28 16:55:15だとするとうぐいすちゃんは刀の身でありながら折れるとか焼けるとかじゃなく自分自身が劣化し朽ちていくという生物的な死に方を味わいかけた可能性があるわけか……
2015-02-28 16:56:42自分を美術品生命たつ寸前まで放置したのも人間だけど、造ったもの修復してくれたのも人間だから、そこがわかってるから鶯丸は闇堕ちしてないのかもしれない
2015-02-28 16:37:14「刀身全体に膨れがあったから研ぎ直した」ってある ・膨れが浅かったら研ぎでなおる ・だが研ぎで直すのはあまりないらしい ・大修復なら研ぎ以外の修復もしたのでは? とか考えてるけど刀剣のカルテなんてないよなぁ…
2015-02-28 16:48:25膨れや破れの直し方も調べてきたのでそのうち描いてみようかなとおもいはべり 何種類か直し方があって基本的に浅ければ研ぎでなおるけどもし中身がもしひどかったら下手に傷を広げることになるので別の方法をとることが一般的でほにゃらら…
2015-02-28 15:05:05友成さんが作った時に「やべ…空気入りすぎたこれ後々膨れるかも」とか思ってたりしたら生まれた時から難病持ち決定するんだけどそんな刀贈答用に出すなよって話だから江戸時代あたりであー…これは…まじかーみたいな感じで気づいたんだと思いたい
2015-02-28 17:35:47