【俺タワー】王国騎士団団長の憂鬱

俺タワーの王国騎士団団長トラッククレーンが密かに抱える悩みとは?
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ソート@永遠の桐生会 @sort_sJ1116

@rinnmutuki きっとあれだよ、夜に今後の探索内容について伝えなきゃいけないことを思い出したオヤカタが団長の私室に出向いたら、部屋の中から啜り泣いてる声が聞こえてきて、「どうした!?」って中に入ったら部屋の電気もつけず、月明かりが照らす中窓辺で団長が泣いてるんだよ

2015-03-27 20:22:19
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@rinnmutuki いきなりドアが開いてオヤカタが入ってきたもんだから、咄嗟のことにいつもの団長としての顔が出来なくて焦る団長 そんな団長に「何か…あったのか?」と親方が尋ねると 「な、何もない!!余計な口出しするな!!」 と大きい声だして・・・

2015-03-27 20:25:44
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@rinnmutuki そしたらその大きい声に周りの部屋の騎士団員達が気付いて、 クローラ「ちょっと団長!なにがあっ・・・え、オヤカタ・・・え、ええええええ!!!?」 姉御「なんだぁ賊かぁ!?団長の部屋に賊たぁふてぇ野郎だ!!俺がつまみだ・・・なんだオヤカタか・・・」

2015-03-27 20:30:57
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@rinnmutuki クローラ「なんだじゃないわよ!!なんでこんな時間にオヤカタが団長の私室にいるのよ!!!」 参謀「なんですか騒々しい…おや?どうかされたんですか団長?それと……こんな時間に団長に何か用でもあったのですか?こんな時間に?」 とかなんか大事になっていって

2015-03-27 20:33:19
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@rinnmutuki そしたらダンプが 「もしかして夜這い…でしょうか?」 と爆弾発言かましてきたから 「そんなわけ…あるかああああ!!!!」 と団長がキレてオヤカタの腕を取って思いっきり窓に向かって投げつけて、そのまま窓ガラスぶち破って外に放り出せるオヤカタマジカワイソス

2015-03-27 20:36:50
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@rinnmutuki とまぁ、そんなことがありまして・・・ で、後日なんか「団長とオヤカタは出来てる」とかいう噂が一人歩きしてる頃に、「内密の話があるから夜もう一度私の部屋に来てくれ」と団長に言われるオヤカタ

2015-03-27 20:44:03
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@rinnmutuki そんなことはあるわけないと思いつつも流布してる噂のせいで変に緊張するオヤカタはきっと童貞なんだと思うけどそれは置いといて、 その日の夜改めて団長の私室を訪れるオヤカタ。

2015-03-27 20:46:56
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@rinnmutuki その夜、再び団長の私室を訪れるオヤカタ。緊張しながらも部屋をノックすると中から「入れ」と短かな返答が。 オヤカタが思い切ってドアを開けると、窓辺に置いてある椅子に腰掛け外を眺めている団長が。

2015-03-27 20:51:07
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@rinnmutuki いつもとなんら変わらない雰囲気の団長に、なんだか期待してた自分が馬鹿らしくなったオヤカタが思わず苦笑いをすると、 「なんだ?私の部屋が何かおかしいか?」 とイラっとした声で団長が返して来たから 「あああ、そうじゃないそうじゃ……こんなにすてk…あれ?」

2015-03-27 20:55:34
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@rinnmutuki 「なんだ、やっぱりそうなんじゃないか!それならそうと…」 「いやいや、団長というくらいだからもっと豪勢なものがいっぱいあるのかと思っていたんだが、意外とシンプルなんだなと…」 「別に団長だからと言ってそんなに煌びやかなものを置く必要もあるまい

2015-03-27 20:58:28
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@rinnmutuki それに物がごちゃごちゃと置いてある部屋は性に合わん」 「そうか・・・なるほどなぁ」 「それともなんだ?私がこのような部屋で暮らしてはいけないのか?」 「いや、そんなことはない!…ただ意外だっただけだ」 「ふん、それならいいが」 なんてお話する2人。

2015-03-27 21:02:32
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@rinnmutuki なんだか不機嫌な感じのする応対にこの間のことやっぱり怒ってるよなぁ…と思ったオヤカタは 「なんだ、その・・・こないだは済まなかった」 と頭を下げて謝ると予想だにしてないことだったのかキョトンとなる団長 「な、なんだ?いきなり謝ったりして・・・」

2015-03-27 21:06:49
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@rinnmutuki 「この間は俺が悪かった。俺のせいで変な噂まで立つことになってしまって・・・済まなかった!」 そう謝ると、しばらくして 「アッハッハッハ」 といきなり笑い出す団長

2015-03-27 21:12:23
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@rinnmutuki いきなり笑い出した団長に今度はオヤカタがキョトンとする番で 「…え?」 「そんなことを気にしていたのか貴様は、あんなもの言いたいものには言わせておけばいいだろう。それともなんだ?私があれを気にしていたとでも思ったのか?全く貴様は愉快なやつだ、アッハッハ」

2015-03-27 21:47:39
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@rinnmutuki 快活に笑いながら答える団長の姿にポカーンとするオヤカタ。なんだか自分が申し訳なく思ってた気持ちまで一緒に笑い飛ばされたようで、でも嫌な気持ちにはなれなかった。結局苦笑するしかなかった。

2015-03-27 22:11:25
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@rinnmutuki とここで、それが原因でないのならなんで呼ばれたんだ?と疑問になるオヤカタ。すると 「今日オヤカタを呼んだのは噂のことではない。……少し、私の話を聞いてもらいたくてな…」 さっきまでの姿から一変して真剣で、でもどことなくさみしそうなそんな顔で話しかける団長。

2015-03-28 00:26:53
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@rinnmutuki 「…どうしたんだ?」 「……オヤカタ。貴様は私はなんだと思う?」 いきなり問いかけてくる団長。なんだと言われても困惑するしかなく、 「なんだと言われても…」 「そうか、ならば問い直そう。私は何に見える?」 「何って…団長?」

2015-03-28 00:29:59
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@rinnmutuki 「そうだ。私は団長…、それもこの国で最も権威のある王国騎士団、その団長だ。有事の際には真っ先に出向き、この国の民と王族を護るその責を負っている。」 「それが…?」 「私はな、そんな騎士団の団長であることを誇りに思っている。

2015-03-28 00:37:12
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@rinnmutuki どんな勲章をもらうよりもどんなに褒賞をもらうよりも、この騎士団の団長であるということが誇らしいのだ」 「そうか…。確かに君は団長として皆をよくまとめてくれている。上に立つものとして頑張っていると思うが…」 「本当にそう思うか?」

2015-03-28 00:40:53
ソート@永遠の桐生会 @sort_sJ1116

@rinnmutuki 真剣な眼差しで親方を見据える団長。 「本当に私が王国騎士団団長としてよくやっている。そう思うか?」 「あ、あぁ…」 団長の気迫に思わず気圧されながらも答えたオヤカタをじっと見て、 「…そうか」 と一言呟くとそのまま無言になる団長

2015-03-28 01:35:27
ソート@永遠の桐生会 @sort_sJ1116

@rinnmutuki そんな団長になんと声をかけていいかわからずこちらも黙り込んでしまうオヤカタ。 2人の間を沈黙が包むがそんな沈黙を破ったのは団長だった。 「少し長くなるが私の昔話を聞いてもらってもいいか?」 「構わないが…」 「そうか…」 そう言うと団長は訥々と話し始めた

2015-03-28 01:43:25
ソート@永遠の桐生会 @sort_sJ1116

@rinnmutuki 今の騎士団員が入団していない、私が王国騎士団の一団員だった頃の話だ。 その当時まだまだ国は荒れていて国のあちこちで内乱や暴動が毎日のように起こっていてな。私達騎士団はその騒動一つ一つを解決すべく日々出動していた。

2015-03-31 05:38:50
ソート@永遠の桐生会 @sort_sJ1116

@rinnmutuki 決して楽ではない日々ではあったが、王国のため、そしてそこに暮らす人々のために戦うことに不満はなかった。むしろ、充実した日々を送っていたように思う。 だが、なによりもそう思わせてくれた存在がいたんだ。

2015-03-31 05:42:30
ソート@永遠の桐生会 @sort_sJ1116

@rinnmutuki 当時の王国騎士団団長。その人は私にとって憧れの存在だった。 誰よりも国を民を平和を愛し、騎士団長としての指揮だけでなく実際に現場に出向き第一線で活躍していた人だった。 そのためか王国からの信頼が厚いだけでなく、多くの国民から好かれていた。

2015-03-31 05:46:03
ソート@永遠の桐生会 @sort_sJ1116

@rinnmutuki だが、そんな評価を決して驕ることはなく、真摯に受け止めそして、日々の出動をともにする団員を鼓舞し、誰よりもひたむきに頑張るその姿は私達団員の誇りでもあった。 凛々しく、優しく、真っ直ぐな人だった。

2015-03-31 05:49:45