【横山光輝「三国志」講座49「廃墟洛陽」】

横山光輝「三国志」を一話ずつ開設してみようというコーナー。第49話「廃墟洛陽」の巻。 ※解説はbotさんの個人的見解です。
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横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座49「廃墟洛陽」01】 第49話です。献帝の苦難は続きます。 前回では、長安を脱出した献帝が多くの犠牲を払いつつ流浪の旅を続けています。わずかな伴を連れて砂嵐の中を進む一行。行き先をどうするかと尋ねられ、帝は「洛陽へ行きたい」と言います。

2015-03-31 12:46:57
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【横山光輝「三国志」講座49「廃墟洛陽」02】 洛陽といえば、董卓によって焼かれてしまい、廃墟となっています。しかし、漢帝国の都としての記憶があり、自らの故郷という意識が強い帝は、洛陽行きを強行します。徒歩での移動でしたが、ついに帝一行は洛陽にたどり着きました。

2015-03-31 12:49:11
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【横山光輝「三国志」講座49「廃墟洛陽」03】 思い出深き洛陽でしたが、帝は城内を見るなり絶句してしまいます。聞いてはいたが、全て焼き払われていて、まったくもって廃墟と化していたからです。しかし、疲れきった帝は、もうここから移動したくないと言います。

2015-03-31 12:51:12
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【横山光輝「三国志」講座49「廃墟洛陽」04】 董承は、取り急ぎ自分たちだけでも住めるようにしようと言い、帝がここにいるとわかれば、各地から忠義の者がやってくるに違いないと、帝を励まします。実際に少しずつではありますが、各地から人が集まりはじめました。

2015-03-31 12:53:02
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【横山光輝「三国志」講座49「廃墟洛陽」05】 畠を耕し、家を作るなど、少しずつ街の再建が始まりました。 一方、山東にいた曹操は、夜空を見上げて一人考えにふけっていました。

2015-03-31 12:55:40
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【横山光輝「三国志」講座49「廃墟洛陽」06】 「天も地も目には見えぬが刻々と動いておる。この俺もあの群がる星の中のひとつよ」とキザなセリフを言っていますが、こういうのが似合うのが曹操です。「曹操が曹操の生命を真につかむのはこれからよ」と内なる野望を胸につぶやきます。

2015-03-31 12:57:23
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【横山光輝「三国志」講座49「廃墟洛陽」07】 そんなひとり心酔いしれている曹操のもとに、部下がやってきました。宴席から姿が見えないから皆が心配していたようです。曹操は、酔い覚ましをしていたと答えます。美しい空を見上げると、部下は宴会には相応しい晩だと言います。

2015-03-31 13:00:03
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【横山光輝「三国志」講座49「廃墟洛陽」08】 そこに曹操の弟が、洛陽から天子の勅使が向かってくるということを伝えにきました。それを聞いた曹操は、ついにこの時が来たかと、いずれこの知らせが来ることを確信していたようです。曹操は宴席にいる皆に体を清め、広間に集まるように命じます。

2015-03-31 13:02:44
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【横山光輝「三国志」講座49「廃墟洛陽」09】 「ついに、帝は曹操を頼ることになったか」、と自らの成功を噛みしめるとともに、この程度の成功で甘んじるつもりもなく、曹操はじっと空を見つめます。そして、颯爽と広間へ足を運びました。

2015-03-31 15:30:29
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【横山光輝「三国志」講座49「廃墟洛陽」10】 すでに宴席は片付けられ、曹操の配下たちは、曹操が何を言うのかじっと待っていました。皆の前で、「天子を助ける者こそ英雄なのだ、また英雄になる条件なのだ。今後はそのつもりで行動をする」と宣言します。

2015-03-31 15:31:58
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【横山光輝「三国志」講座49「廃墟洛陽」11】 ここでは、曹操はまだ帝を助けるという立場を崩していません。本心は帝に取って代わる存在になりたいのかもしれませんが、腐っても皇帝。帝を廃して自分が新たな帝国を作ろうとすれば、大義が立たないというわけです。

2015-03-31 15:34:30
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【横山光輝「三国志」講座49「廃墟洛陽」12】 さて、再建中の洛陽ですが、董承のもとに、李傕と郭汜の軍が迫っているという知らせがきました。どうやら、二将軍は手を握ったようです。つくづく小物感漂う二人ですな。とりあえず、帝を手中に収めるためには手を組むしかなかったのでしょう。

2015-03-31 15:36:48
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【横山光輝「三国志」講座49「廃墟洛陽」13】 帝も洛陽に李傕と郭汜の軍が迫っていることを知ります。善後策を練る時間的余裕も無く、決断が迫られていました。董承は曹操を頼って洛陽から落ち延びることを提案します。反対意見も出ましたが、帝には李傕と郭汜を相手にできるほどの兵はいません。

2015-03-31 15:42:49
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【横山光輝「三国志」講座49「廃墟洛陽」14】 城壁も門も崩れたままなので、防衛戦もままならない状況です。考えるまでもなく、洛陽から脱出することになりました。后も連れ慌ただしく洛陽を出る帝一行。再び逃避行が始まりました。李傕と郭汜の軍はもうすぐそこまで迫っています。

2015-03-31 15:44:49
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【横山光輝「三国志」講座49「廃墟洛陽」15】 必死になって逃げる一行ですが、李傕と郭汜にすぐに気づかれ、猛烈な追撃が開始されます。震えながら「いつの日に私達にやすらぎの日が来るのでございましょう」と嘆く后に対し、帝は「心配いたすな、必ず忠臣が現れてくれる」というのが精一杯です。

2015-03-31 15:46:51
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【横山光輝「三国志」講座49「廃墟洛陽」16】 帝を乗せた御者は、前方にも大軍が現れたのを見て、前にも後ろにも行けないと、董承に指示を仰ぎます。董承は、とにかく、回り道を見つけて逃げろというだけです。そこに、前方の方から曹操のもとに出した勅使が戻って来ました。

2015-03-31 15:48:48
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【横山光輝「三国志」講座49「廃墟洛陽」17】 つまり、前方の大軍は、曹操の軍だったのです。取り急ぎ、第一陣として5万の兵を差し向けたものです。帝は、自分の味方が来たとひとまずホッとします。曹操軍の家来は帝の前まで来ると馬を降り、甲冑をつけたままで挨拶することの詫びを入れます。

2015-03-31 15:50:43
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【横山光輝「三国志」講座49「廃墟洛陽」18】 宮廷では、帝の前では、武器を帯びてはならないという決まりですが、今は非常時。帝もとがめるはずはありません。危急の際に馳せ参じた労と忠節に対して、後日重き恩賞を与えると約束します。

2015-03-31 15:58:30
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【横山光輝「三国志」講座49「廃墟洛陽」19】 その後新たな敵が現れたかと思いきや、曹洪を大将とした歩兵3万の第二軍が到着しました。一気に8万もの味方の兵が来たことで、帝の顔は上気したご様子。 一方、思いもよらぬ大軍を目にした李傕と郭汜ですが、不思議がりながらも突撃命令。

2015-03-31 16:01:48
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【横山光輝「三国志」講座49「廃墟洛陽」20】 遊び呆けていた李傕、郭汜の軍と、常に鍛えられていた曹操軍とでは勝負になるはずもなく、半日ほどで李傕・郭汜軍は壊滅状態になります。一万数千人を数えた死体は、荒野から洛陽にまで続いたといいますから、すさまじい殺戮戦だった言えます。

2015-03-31 16:03:57
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【横山光輝「三国志」講座49「廃墟洛陽」21】 こうして帝一行は窮地を脱するわけですが、今度の庇護者は曹操となるわけです。今後の先行きが思いやられるわけですが、とりあえず、帝自身の決死の逃避行というのは今回でおしまいとなります。

2015-03-31 16:06:20
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【横山光輝「三国志」講座49「廃墟洛陽」22】 その後の曹操と帝の関係については、次回のお話となります。 今回はここまで。

2015-03-31 16:09:29