「……なにこれ」 「加古のクローンだよ」 「どう見てもブロブとかその類っぽいんだけど」 「遺伝子が劣化したのと、生成時にマグネタイトが足りなくって」 「悪魔か!」
2015-04-01 19:11:07「余った駆逐艦の子宮にでも入れてみよっか」 「なんで」 「なんか出来るかも知れないじゃん」 「……あんたの発想は時々分かんないわ」
2015-04-01 19:13:48「あっ」 「どうしたの」 「ブロブ加古、完全に根付いちゃったわ。取り出せない」 「ブロブ加古って呼称なのね……で、どうなんの?」 「宿主との相性にもよるけど……良くて半年、悪いと明日にも、この娘、ブロブ加古に吸収されるわ」 「えっ」 「凍結するわ。この娘ごと」
2015-04-01 19:18:34「あれ、あの娘は?」 「おかしいわね……この部屋に入れといたのに……ねぇ、この何かが這ったような跡は何?」 「……まさか、換気口から?早すぎる……」
2015-04-01 19:20:12「……みんな酷いよ、私のことをゴミ箱とか……あら、雨漏りかしら」 ドチャッ 「きゃあ!なに、このネバネバ!はなしなさい、よっ……」
2015-04-01 19:22:06「……おっかしいなぁ」 「本当にここなんだろうな」 「本当だよ、『ゴミ箱』は逃げられるはずないし」 「……おい、なにか動いてるぞ」 「!?こっちにむかって……モゴッ」 「うわっ、なんだこれ!!」
2015-04-01 19:24:01「というわけで、『ブロブ加古』による犠牲者は十数名ほどになったわけだが……言い残すことはあるか?」 「私を処分すれば、『ブロブ加古』を分解する抗体弾も永遠に失われますが、よろしいのですね?」 「……ほう?」 「今のところ、6発用意できます」 「十分だ」
2015-04-01 19:26:01「そういうわけだから、6発で確実に蹴りを付けてね」 「うん……でも、複雑だなぁ。『加古』を撃つなんて」 「あれは加古であって加古ではないものよ。だから、罪悪感なんて必要ない」 「そうかなぁ」 「……時間よ。作戦開始して、『古鷹』」
2015-04-01 19:29:09BLAM! 「コッノ-……ヘンタイヤロウガ!」 「効いてる!」 「……イッケェッ!」 「!?」 「この声は……『曙』!?」 「取り込んだ複数のパターンを使い分けるのか!」 BLAMBLAMBLAM! 「効かない!?……こっちに来る!」
2015-04-01 19:33:57ずるっ……ずるっ…… 「やだっ……そんなところに入らないでっ……」 「このままだと、あの娘の二の舞だぞ」 「……手は、あります」 ……ずるるるっ 「ああああああっ!」 「全て挿入った…今だ!」 BLAM! 「!!!!!!!!!!」
2015-04-01 19:36:47「……『ブロブ加古』、完全に反応が消滅しました」 「良くやった『古鷹』、自分の子宮に『ブロブ加古』を呼び込んで、そこに抗体弾を撃ち込むとは」 「……褒めてくれるのは嬉しいけどさ、早く、救急隊、呼んでほしいな」 「……すぐに向かわせよう」
2015-04-01 19:38:51「もう……ちょっと威力が強すぎるんじゃないの?綺麗なお腹がグチャグチャだよ」 ザザザッ 「あー、やっぱりそうなるよね。ブロブ加古を蘇らせる可能性のある私は、処分されるのが普通だよね。うん、分かってた。せめて、一発で仕留めてね」 BLAM!
2015-04-01 19:40:27「というわけで、全て『処理』されました」 「ご苦労。……ところで、『ブロブ』だが」 「ええ。現在では完全に制御できています。これなら……」 「いかなる廃棄物をも消しされる、というわけだな。……引き続き、研究を続けろ」
2015-04-01 19:42:11